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【感想】光る君へ  第22回「越前の出会い」

越前編始まりました!
為時は宋の言葉も分かるぞと、軽くジャブをするかのように宋語で喧嘩する宋人たちをピシャリ。
作為的ではなかったにしても、良い感じの牽制で今までの国守とはちょっと違うというところを見せることができたのではないでしょうか。
為時はこれまでも権謀術数は苦手だと描写されてきましたし、真面目で実直なので、国府で渡された賄賂も突き返しました。
おかげで散々な目に遭いましたけど、まひろにしてみたら越前での父の姿は誇らしいものです。
まひろは母の一件もあって幼い頃は為時のことをよく思っていませんでしたが、その頃に比べたら天と地ほどの差があります。

しかし就任早々、通詞が殺されるという殺人事件が!
しかも犯人は敦賀で歓迎してくれた宋の朱殿!?
どうする、為時。
どうするまひろ。
朝廷の元カレ左大臣は役立たず。
一歩間違えたら外交問題に発展して下手すると宋が攻めてくるかも。
ハラハラドキドキのサスペンスが開幕したところで、宋の薬師・周明が「犯人は朱殿ではない! 証人がいる!」と男を突き出してきた。
「いやお前、日本語喋れるんかい!」と視聴者が総ツッコミした瞬間でした。

新たな恋のお相手かと思われる周明ですが、メタなことを言えば役者さんが日本人なので日本語喋る時が来るんだろうなとは思ってましたけどね。

それにしても、周明役の松下洸平さんの中国語の発音がとてもうまい。
中国語が詳しいわけではないのですが、発音など聞いていると日本語よりもフランス語に近いような気がしています。
舌を巻く感じとか。
そういうニュアンスがまさに中国語といった感じですごかった。

宋人関連で言えば中国語指導も宋人所作指導も入っていて、丁寧に作られているようです。
こういうところがさすが大河ドラマだなって唸ってしまいます。

越前はちょっと軽妙さが際立っていましたが、一方の朝廷の方ではひと騒動起きています。
定子様ご懐妊、出産間近なことが判明。
出家して中宮ではなくなったけど帝の子を宿している定子様。
帝は中宮を後宮に戻したいけど、道長は朝廷、果ては国を乱したくないから「遠くから見守るしかない」と言います。
道長個人の思いとしては、好いた女の元へ行かせてやりたいことでしょう。
道長本人も、かつて好きな女と一緒に身分を捨ててどこか遠くに行きたいと願ったこともあります。
好きな女と一緒にいたいと願う気持ちは痛いほど分かるのです。
しかし左大臣という立場から言えば、それは許すことはできません。
彼の判断が国を動かすのです。
そうなると、安易に帝の言う通りにするわけにはいきません。
誰か、道長くんに胃薬を渡してあげて……。


予告によれば、来週まひろは初めてウニを食べるようです。
良いな、越前。

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