スクリーンショット_2019-06-28_22

刀ミュ双騎出陣課題図書「曽我物語」

もう10日もすれば「ミュージカル刀剣乱舞『双騎出陣 〜SOGA〜』が始まります。
残念ながら私は会場で見ることはできません。
自宅配信で楽しみます。

今回の題材がどうやら曽我物語っぽいぞということなので、自分の中で勝手に課題図書かなって思って曽我物語を読み始めています。

実のところ、曽我物語は刀剣乱舞で髭切と膝丸を推しにしていたら知っておいたほうが良い題材でもありまして。
なのですでに読んでいる人は読んでいると思うんです。
私もざっとした内容は知ってますが、ちゃんと作品として触れていないんです。
刀ミュの題材になるということで、いい機会なので関係書籍を読み始めたんですね。

とりあえず私が読み始めたのは、本編よりも先に軽い入門書的な本。
「物語の舞台を歩く 曽我物語」です。

曽我物語を通して、舞台となった土地の紹介をする本です。
すなわち曽我物語の初歩本かなと思って、まずはこちらを。

いえ、だってね、同時に入手した現代語訳版をペラペラっとめくった時に、正直ドン引きしたんです。

古語と現代語訳と同じページに書いてあって、それだけでも驚いたというのに、厚み5センチくらいあって、その威圧感たるや。

なので、それに挑む前にまずは軽いジャブから、というわけです。


いちおう資料として読んでいるので、物語の主な人物の相関図を作り始めてみたんですけど、そこにはとんでもない人物関係があることが分かりました。

曽我物語の主人公は赤い枠でまとめた二人の兄弟です。
曽我物語には兄・曽我十郎祐成と弟・曽我五郎時政が。親の仇である工藤祐経へ仇討ちし、その後死に至るまでが書かれています。
そこには源頼朝も深く関わってきます。
直接的な仇討ち相手は頼朝ではないのですが、深い関係者ではあります。

こうやって人物相関図作ってみて分かったんですが、曽我兄弟のおじいちゃんが頼朝の流人時代の監視役だったとか、曽我兄弟の弟の方の烏帽子親が頼朝の義理の父であるとか、曽我物語のドロ沼具合が見えてきたのです。

曽我物語と髭切膝丸の関係を簡単に説明します。
膝丸はもともと髭切と二振一具の兄弟刀でしたが、源為義→熊野権現→源義経→箱根権現と、居所の変遷があります。義経は膝丸に「薄緑」という名前をつけていますので、曽我物語の時点では「薄緑」です。
曽我兄弟は箱根権現から薄緑をもらいうけ、仇討ちの時には薄緑を使ったとされています。

(髭切と膝丸については、上記ポストをご参照ください。)

髭切はこの時代では頼朝のところにいたということになってます。
そして仇討ちの時に髭切で迎え討とうとした、という説もあったりします。
この仇討ちがきっかけで、髭切と膝丸は再び相見えることができた、という話があります。

髭切と膝丸という、離れ離れになった兄弟刀。
頼朝と義経という、仲が悪くなってしまった兄弟。
祐成と時政という、仇討ちのために共に生きた兄弟。

刀剣乱舞の視点で見ると、曽我物語にはこの3つの兄弟の存在があります。
ただでさえ曽我物語自体がドロ沼の人間関係ということに加えて、刀剣が絡んでくるとますますドロ沼です。

双騎始まる前にこの人物関係だけでも知ることができて良かった。
物語にのめり込む深さが深くなるような気がします。


サポートありがとうございます。サポートでいただいたものは今後の活動の糧にさせていただきます。