「ポインター氏の日録」M.R.ジェイムズ
何かの模様、染み、柄、そんなものがふと気になって目が釘付けになる、心から離れない、そういうことはたまにありますか。これは一枚の布切れの柄から始まる奇妙な話。
古本のせり市でポインター氏の日記を手に入れた主人公。日記の中には布切れが一枚張り付けられていた。
主人公の伯母はその布の柄にひどく惹かれ、同じ柄のカーテンを作らせることに。波打つ模様が何とも美しいと感じたそう。
出来上がったそのカーテンのかかった部屋で寝た主人公は、その晩誰かが覗いているような感覚に。ここから話は動き出します。是非読んでみてください。
ホラー作品が大好きというわけではないのですが、ホラー小説での醍醐味はゾッとする場面に連れて行かれる過程だと思う。小説の構成が最も大事になってくるカテゴリーがホラーかな私は思っています。