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中高生2名が勝村嘉博 様(JPモルガン・チェース銀行 法人営業本部長)にインタビューしてみた!

こんにちは。認定NPO法人キッズドアです。

キッズドアはすべての子どもたちが夢や希望を持てる社会の実現を目指し、経済的な困難を抱える家庭の子どもたちへ生活や学習の支援を行う認定NPO法人です。

中学生・高校生が企業の経営者などにインタビューする企画「Dialogue of the future」の第2弾として、勝村 嘉博 様(JPモルガン・チェース銀行法人営業本部長)にお話しを伺いました!

抽選で選ばれた2名の中学生と高校生が、学生ならではの視点で素朴な質問をぶつけました。
※この記事は2023年8月時点のものです。


いろんなものに興味を持ち続ける。その積み重ねが重要なのかもしれません。

——将来自分がしたいことがわかりません。どうすればいいでしょうか?(14歳女子)

私が中学生の時代はまだ携帯電話すらない時代でした。それが今ではスマートフォンが当たり前に持てるようになりました。

世界がどんどん変化していくなかで、「自分が将来何になるか?」「自分が何に向いているか?」を考えても分からないかもしれません。

重要なことは、いろんなものに興味を持って探すことだと思います。
そして、その積み重ねが「自分のなりたいもの」になっていくのだと思います。

例えば「就活人気企業ランキング」が私が学生の時代もありましたが、当時人気だった企業が倒産して今はもうない、なんてこともあります。

将来がどうなるかわからない世の中では、とにかく「自分が好きなことはなんだろう」と好奇心を持って考えることが大切だと思います。

周りの人は自分が気にしているほど自分の失敗を気にしていない

——部活などの失敗を引きずってしまいます。どうすればいいでしょうか?(14歳女子)

人によっても違うとは思いますが、忘れることが大切だと思います。

私も昔、生徒会長をしていて大勢の前でスピーチを大失敗したことがあります。
その失敗を長い間引きずっていたのですが、ある時「周りの人は自分が気にしているほど自分の失敗を気にしていない」と気づいて開き直れるようになりました。
ミスを忘れて切り替えた方がきっと上手くいくと思います。

——1日のスケジュールを教えてください(14歳女子)

朝6時半ごろに家を出て、電車で通勤をしています。
電車内ではアプリなどで情報収集を行います。

駅から会社までは15分ぐらいなのですが、歩いているときも「今日はどのように仕事をしようかな」と考えています。

会社についてからはまずは世界中からのメールが来ているのでチェックをします。
その後はお客様との面談や、社内での打ち合わせもこなします。
なので、ランチなども机で食べることが多いです。

その後は、提案書やお客様との交渉を行っていると18時半ごろ、遅い時には22時ごろまでかかる場合があります。
特に予定がない場合は、ジムに行くこともありますね。

ただ出張の数も多いので、特に海外出張の場合などは全く別なルーティンになりますね。

地域や事業会社とともに成長していくことを目指しています

——J.P.モルガンのサイトに「地域貢献」と書いていますが具体的にどのようなことをしているのでしょうか?(17歳女子)

地域貢献とは言葉にするのは簡単ですが、実際はとても難しいテーマだと思います。一番わかりやすい例を挙げるとするとアメリカのデトロイト市の事例でしょうか。

アメリカの自動車産業の不況で、デトロイトで失業者や犯罪が増える時期がありました。
デトロイトに支店があるJ.P.モルガンは、行政や地域の中小事業者、非営利団体と協力して包括的な地域活性化を目指しました。

寄付だけではなく社員の派遣や個人・企業への融資を通して地域の方々と一緒にデトロイトを良くする方法を考えました。

私たち金融機関は事業会社、あるいは地域とともに成長を目指しています。
今後も様々な機会で、地域に還元する場面はあるのではないかと思います。

——学校の授業で「株シミュレーター」をしたら、株が大暴落した経験があります。株の売買のコツってあるんでしょうか?(17歳女子)

とても難しい質問ですね。私も成功も失敗もたくさん経験しましたから。

ただ、重要なポイントは「株は企業の成績表」ということです。
その成績表は、株を取引きしている人たちがつけています。

企業の成長が成績につながるのか、安定が成績につながるのかはその時々で違います。
どういった企業の動きが「成績表」につながるかを読み解くことが重要なのではないでしょうか。

海外の人と働くときには「日本について語ることができること」が大切

——海外の方と働くことも多いと思いますが、どのような働き方をしているのでしょうか?(17歳女子)

正直に言って、それは今でも勉強中ですね。
一言に海外と言っても、国によって違いますし、宗教や育った環境によっても大きな差があります。

相手のことを良く知ることはとても重要だと思いますが、それ以上に大切なことは「ちゃんと日本のことを語ることができること」だと思います。

私も昔、「日本の政治はどうなんだい?」と聞かれて答えられなかった経験があります。
いろんな地域や文化を持つ人と話すときには、自分がどんな場所に住んでいるかをキッチリと話すことができると、相手との距離が縮まるような気がします。

インタビュー後にはボールペンやノートのプレゼントがありました

生徒の声

今回はお忙しい中 貴重なお時間をありがとうございました。
私がお話を聞かせていただいた中で特に印象に残ったのは、「会社が地域に対して還元をしている」ということです。会社でする事業にはお金の流れを活発にするというお話もありましたが、会社が成り立っているその地域への感謝の気持ちを持って活動をすることにもすごく心を動かされました。
今回のインタビューを通して、自分が今の環境に感謝をしてきちんと行動できているかを考えるきっかけができました。
自分の周りの人に恩返ししていくためにも、社会の一員として自分がまず諦めない積極的な人間になりたいです。(14歳 女子)

今回はとても素敵な体験をさせて頂きありがとうございました。
受験生の今、将来について考えることが多く、大人になることへの漠然とした不安もありました。
ですが勝村さんの明るい人柄や素敵なお話を聞いて、大人になって働くのが不安から楽しみへと変わりました。
私たち中高生には分かりにくい株や銀行のお話をとても丁寧にしてくださいました。
これからの世代の人たちにおいて、株はとても重要になってくるだろうというお話はとても興味深く、株への関心が大きくなりました。
日本の経済について、10代の私たちももっと目を向けるべきだと感じました。
貴重な機会を頂けてとても嬉しかったです。素敵で楽しい時間をありがとうございました。(17歳 女子)