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APD攻略大全(完全版)


初めに

記事閲覧時のお願い

本記事は、私の約2年間に及ぶAPD/LiD研究の内容を余すことなく詰め込んだものです。
そのため、約18000字に及ぶ怪文書となってしまいました。
相対的に分かりにくくなってしまったことをお詫び申し上げます。

本記事を読む際は、目次から希望の項目にその都度飛んでいただくことをお勧めいたします。
少なくとも、本記事の全てを読んでいただく必要はありません。
適宜、閲覧箇所を絞ってください。

本作品が、少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
2023年5月5日 にゅらら

APD/LiDはもはや過去の亡霊

APD(聴覚情報処理障害)、または LiD(聞き取り困難)。
正式な診断から丸2年。
この聞き取りに関する諸問題を軒並み攻略したことを、ここに宣言いたします。

APD/LiDとは、聞き取りに関する症状群を指す言葉です。
そして、それを引き起こす大元の原因は、当事者一人ひとり異なります。
私はというと、1つではなく複数のバックボーンが存在しており、複合的に絡み合っていました。

先天的な脳の特性(いわゆる発達障害)。
幼い頃から重なり続けてきた慢性的なストレスや、そもそものストレス耐性の低さ。
常時感じる心身不調や、それを助長する社会人としてのタイトな生活。
APD/LiDになるべくしてなった、という感じでした。

ところで、そもそも研究を始めるきっかけは、症状群に対する復讐心でした。
“絶対にAPD(当時はLiDという概念を知らなかった)を駆逐してやる!”
その一心で研究を開始しましたが、途中から楽しくなってきてしまいました。
好奇心と復讐心…まるで光と影に相反する想いが、私をここまで突き動かしてきました。

研究のおかげもあってか、2022年秋頃にはAPD/LiDに悩まされることは完全になくなりました。
そしてこの度、ついに攻略法の全面的な言語化・具体化を達成しました。
それが、本記事になります。

私の中では、もはやAPD/LiDは過去のものとなりました。
これを、攻略したと言わずして何と言うのでしょう。
もう、得体の知れない聞き取りの悪さに落涙する必要はないのです。

本記事の流れ

本記事では、以下の内容に触れていきます。

  • 結局APD/LiDとは何なのか

  • APD/LiDを攻略するには何をどうすればいいのか

  • APD/LiD当事者はこの先何を考えて生きていけばいいのか

第1章では、APDの正体について言及していきます。。
第2章では、APDの実際の攻略法について言及していきます。
第3章では、APDに関する疑問とにゅらら自身及びChat GPTの見解について言及していきます。

APD/LiDの概要やその攻略方法はもちろんのこと、そのために築き上げてきたあらゆる調査・考察を書き記していこうと思います。
参考になるかは分かりませんが、是非ご覧ください。

※聞き取り困難の総称については、本記事では以降「APD」で統一

第1章 APDの概念考察

第1章では、現在明らかになっているAPDの諸情報を整理していきます。
主に「脳機能」「背景要因」「症状」に着目していきます。
また、未知の部分に関しては独自の “仮説” をベースに展開していきます。

APDの概略

聴覚情報処理障害(APD)とは、声は聞こえるものの言葉として理解できない症状を指します。
一般的な聴覚検査では、異常が示されません。
2023年現在でもまだまだ認知度が低く、治療法も一概に “これ” と言えるものが存在しておりません。

簡単に言えば、APDは脳の機能障害に伴う "聞き取りの症状群" の総称です。
正式名称は「Auditory Processing Disorder」。
実は1950年代には既に報告されていましたが、日本での普及は非常に遅く、近年ようやく国を挙げての研究が本格化してきました。

この「Disorder」を直訳すると「障害」となるのですが、この呼び方についても現在進行形で議論されています。
最近では、LiD(Listening difficulties, 聞き取り困難)の方が適切な表現ではないか、という意見も強くなりつつあり、非常にややこしい状況となっています。
繰り返しにはなりますが、本記事ではAPDを “症状群の総称” と定義して話を進めていきます。

APDに関わる脳機能

APDの背景要因は多岐に渡り、具体的には、発達障害や幼少期の言語環境、脳の損傷、そしてストレスなどがある…。
多くのAPDに関わる先生方が、これまでこのような説明をされてました。
これ自体は、そこまで疑う余地はないと考えられます。

しかし、私はこの表現にかなり初期の段階から違和感を覚えておりました。
というのも、これらは全て “それによって脳のどこがどうなる” が非常に曖昧なのです。
APDが “脳の機能障害” に伴うものであるならば、発達障害やストレスによって脳のどこかの部位に異常をきたしているはずです。
もちろん、その実証研究が進んでいないからこそ先生方は慎重な説明をしておられるわけですが…。

そこで、まずAPDに関わっているとされる脳機能を、現在明らかになっている情報を元にまとめました。

APDに関わる脳機能一覧表

言い換えると、これらの脳機能に何らかのエラーが生じた際にAPDが生じる、ということになりそうです。実は、これがにゅららの独自研究及びAPD攻略の基礎となりました。

各種脳機能の概要

ワーキングメモリは、言語的短期記憶と音声情報の高速/複数処理を司っています。
これがうまく機能しないと、言われたことをすぐに忘れたり、一度にたくさん何かを言われると処理し切れない、といったことが起き得ます。

注意力は、厳密には「分配性」「選択性」「転換性」「持続性」の4種類があります。
機能は上記の表の通りで、注意力という言葉で一括りにすると理解が難しくなります。
これらが機能しないと、音に対して注意を向けたり、向け続けるのが難しくなります。

知識力推測力は、知識を前提とした音声情報の理解と、欠落した音声情報に対するフォローという役割を担っています。
イメージ的には、ワーキングメモリ・注意力によって “咀嚼” された情報を、更に “消化” するといった感じでしょうか。
この部分に問題があると、音声情報に対して誤った解釈をしたり、抜け落ちた情報部分を予想で埋めたりするのが難しくなります。

なお、ワーキングメモリと注意力は、発達障害当事者に弱い傾向にあります。
言い換えれば、やはり発達障害やグレーゾーンはAPDの “背景要因” の1つではあるのですが、これが存在することで脳の各種機能障害という “主原因” が表出するのです。

また、幼少期の養育環境(言語の使用状況や教育の質など)によっては、該当言語への理解度に問題が生じ、結果として知識力や推測力が欠如する可能性も考えられます。
あるいは、脳の損傷、精神・神経疾患、栄養不足や酸素不足等による健康状態の悪化、加齢による脳の退化などによっても、脳機能が損なわれる可能性があります。
これらの事象もまた、APDの背景要因となり得るでしょう。
ただし、挙げ始めるとキリがない(相関関係の検証が難しい)ので、以下では「ストレス」と「睡眠不足」についての言及に留めておきます。

APDとストレス・睡眠不足の関係

APD当事者の多くが、慢性的・急性的なストレスを抱えています。
それは、オフィシャル・プライベート問わず、生活そのものに根付いています。

一般的に、ストレスは脳機能を低下させることが知られています。
ストレスホルモンであるコルチゾールの過剰分泌や、ストレス反応による神経系の活性化が脳の機能低下に結びつくと考えられています。
その結果、注意力や記憶力、意思決定能力、問題解決能力、情報処理能力などが低下すると言われています。

お気付きになられた方もおられると思います。
先述したAPDに関わる脳機能に大きく関係しているのです。
つまり、ストレスはほぼ間違いなくAPDを引き起こす背景要因の1つなのです。

一方、睡眠不足も脳機能を低下させます。
これは、瞬間的な寝不足状態だけでなく、慢性的な「睡眠負債を抱えている状態」も含みます。
注意力や判断力、反応時間、記憶力などの認知機能が低下します。
また、睡眠不足はストレスホルモンのレベルを上げることが知られており、長期的には脳の健康に悪影響を与える可能性もあります。

つまり、睡眠不足によって脳機能が低下することでAPDが生じるのです。
睡眠不足もまた、明確にAPDの背景要因なのです。

APD背景要因3分類仮説

ここまでの情報や理論を整理しましょう。
いわゆる聞き取り困難は、まず脳の機能障害、すなわち「主原因」によって生じる現象です。
ここにおいて、主原因には「背景要因」が存在しており、その背景要因も「特性要因」「過去要因」「現在要因」の3つに分類できるのではないでしょうか。

APD 主原因-背景要因仮説

また、具体的な背景要因を上記に則って分類すると、以下の図のようになると考えられます。

APD 背景要因3分類仮説図

一旦、APDの背景要因についてはここまでとします。
主原因については、後ほど詳しく解説します。

APDの症状実例

さて、APDの具体的な症状についても検討していきましょう。
APDとしての症状例は、各文献や各サイトで色々な形で紹介されています。
ここでは、APDの権威として名高い阪本浩一先生の書籍にて述べられている症状例を紹介いたします。

こんなとき、聞き取りにくい
●騒がしい場所
・街中で、車の音などが騒がしい。
・店の中などで、音楽、複数の人の声、物がぶつかりあう音などがする。
・職場で、コピー機や空調などの音、複数の人の声などがする。
●複数の人が同時に話すとき
・会議で複数の人が発言している。
・パーティ会場や居酒屋などで、大勢の人が話している。
・数人で談笑している。
●電話などを通した声
・電話の相手の声。とくに携帯電話。
・スマートフォンよりも固定電話で聞き取りにくいことが多い。
・インターカム(機内電話)の声。
・オンラインミーティングの声。・テレビドラマのセリフ。
●初対面の相手や早口の人などの話し声
・接客の仕事で相手の言葉が聞き取れない。透明シートやマスク越しになると、さらにわかりにくい。
・早口の人や、怒っているなど興奮して話している人の言葉。
・「低い声が聞き取りにくい」「女性(男性)の声がとくに聞き取れない」など、人によって聞き取れないタイプの声がある。
・長く話をされると頭に入らない。
・急に話しかけられたとき。
・話しはじめの言葉が聞き取れない。

『マンガでわかるAPD 聴覚情報処理障害』(P16~17より)

APDを診断された立場からすると、これらは確かにあります。
一方で、もう少し整理していく必要性も感じます。

APD症状15項目仮説

上記の症状を整理し、表を作成してみました。

APD 症状一覧表(15分類)

この15個の症状が複雑に絡み合うことで、より具体的な場面での聞き取り困難として表出していると考えられます。
また、APD当事者のほとんどは、これらの症状分類を複数抱えているようです。
これは、以前行ったアンケート調査でも示されております。

さて、上記の内容の細かい検討は一旦保留し、次に進みたいと思います。
今度は、“聞き取りに必要な脳機能” について検討していきます。

脳機能-症状相関仮説

APDが表出する根本には、前述の通り脳機能の低下・欠損が存在しています。
ここでにゅららは、APDに関わる脳機能と、15項目のAPD症状の繋がりを検討しました。
すなわち、どの脳機能が低下・欠損した際にどの症状が発生するのか、ということです。


APD 脳機能-症状相関仮説図

例えば、“言われたことをすぐに忘れてしまう” のはワーキングメモリの問題ですし、“雑音下だと話が聞き取りにくい” のは分配性 / 選択性注意力の問題と言えそうです。

もちろん、この仮説図は私自身が独自に考案したものですので、必ずしも正しいとは言い切れません。
皆様は、この図をどうお考えですか?

第1章のまとめ

ここまでを要約すると、以下のようになります。

  • APDは脳の機能障害によって生じ、その機能障害は3タイプの背景要因によって生じる

  • APDの症状は15項目に大別される

  • 欠如・不足した脳機能によって、表出する症状は異なる

そして、全てを統合すると以下の図のようになります。

APD 概略仮説図

仮説が先行しているものの、APDの全体図がある程度見えてきました。
この段階で、公式の見解(AMED研究など)を待ってもいいのですが…。
私はここから、さらにAPDの攻略にまで手をつけてしまいました。

次章では、その過程と結果を解説していきます。

第2章 APD攻略

第2章では、APDの具体的な攻略法について述べていきます。
第1章で紹介した3つの仮説「背景要因3分類仮説」「症状15項目仮説」「脳機能-症状相関仮説」と、それらを統合した「APD概略仮説図」をベースに、実際にどう攻略するのが好ましいか(=にゅららがどう攻略したか)を解説していきます。

APD攻略開始時の状況

実際にAPDの攻略を開始したのは、2022年3月頃(無意識化では2021年秋頃)のことでした。
一方で前章の3つの仮説は、今回の執筆のタイミングでようやく完成したものになります。
1年前の時点では、ある程度考えはまとまっていたものの、完全な言語化はできていませんでした。
端的に言えば、理論の構築もそこそこに “見切り発車” をしたのです。

2022年3月時点では、15項目の症状のうち14項目は自覚がありました。
(「音声方向の特定困難」以外)
ただし、その症状レベルを全盛期(2016年~2021年)と比較すると、やや軽減していたように感じます。
加えて、APDを診断された2021年3月から約1年間は、その場しのぎのAPD緩和策をいくつか無意識的に行っておりました。

以上を踏まえると、私が実際にこの2年間に行った攻略法とは別に、2023年5月現在における “結論としての攻略法” を示すべきと考えました。
これは、“もし今の知識を持った状態でもう一度最初からAPD諸症状を攻略していくとしたらどうするか” という仮定に基づいております。

2021年春から1年間行ったAPD攻略法

まず、2021年3月から2022年3月までに行った攻略法を紹介します。
これらは、当時の知識・理解レベルに準じたものなので、今思えばかなり稚拙です。
それでも、一定の効果はあったように思います。

  • 業務中、聴覚過敏を逆用し、周囲の音を全て捉えてから目標の音声を探し当てる(意識外からの声に対応するため)

  • 記憶法(特に「リンク法」)を採用し、業務中に活用する

  • 業務における専門用語だけでなく、方言や表現法を勉強する

  • 電話業務での想定される台詞を全て洗い出し、マニュアル化する

  • APDに関する診断結果兼調査報告書を作成、会社に提出し、理解を求める

  • APDに関する知識を深めることを目的に、創作物をSNS上で発表する

  • できないことはできないと開き直り、自己肯定感の低下を防ぐ

当時の私はかなり焦っていました。
自身が “普通ではない” と分かり、何とかその隔たりを埋めようと躍起になっていました。
何より、“APDは治らない” という空気感を破壊したい、という想いが強かった…と記憶しています。

2022年春から半年間行ったAPD攻略法

続いて、2022年3月から2022年秋頃まで行った攻略法を紹介します。
とはいうものの、かなり戦略的に行ったこともあり、実際には数ヶ月程度で効果が出ました。

APD 攻略方針(旧型)①

こちらは、かつて使用していた “攻略手順書” になります。
この表における「各種脳機能の欠陥・不足」と「脳機能の低下」は、それぞれ今の理論で言うところの「主原因」と「背景要因」に該当します。
また、戦術に関しては現在私が想定しているものとは多少差異があります。

APD 攻略方針(旧型)②

こちらは、先に示した攻略手順書の戦術におけるⒶⒷⒸを具体的に示したものになります。
結論から言うと、私はこの対処法の影響もあり、2022年秋頃にはAPDに悩まされることは完全になくなりました。

ただ、その過程で “意図せず手順書の内容と同義の動きをしてしまい効果が出てしまった” というムーブもありました。
(次項にて解説)

にゅらら式APD攻略法(決定版)

以下が、2023年5月現在における、“にゅららが考える最善のAPD攻略法” です。
バージョンアップを繰り返し、現在の形に落ち着きました。

APD 攻略方針(新型)①

目標~戦略については、大きな変更点はありません。

  • 目標:「平穏な生活」→「豊かな生活」

  • 戦略:「脳機能ー症状相関仮説」→「APD概略仮説図」

※目標は各人が決めることを推奨する

続いて戦術ですが、ここは大きく変わっております。
まず、以前は症状を各個撃破する方針を立てておりました。
一方現在は、主原因を軸に攻略する方針を立てております。
これは、主原因から攻めることでいくつかの症状群を一斉にケアできる、という考え方がベースにあります。
また、背景要因次第では主原因を経由せずに一直線にAPD症状を解決する、という考え方も取り入れております。

特性要因…すなわち発達障害等がある場合は、まずその概念をきっちり学ぶべきでしょう。
特性は排除できない一方で、自身の意識次第では弱点が武器になることもあります。
ここを避けてAPDの攻略はあり得ないと私は考えております。。

現在要因は今現在の生活に根付いたものなので、人によっては排除するのが難しいと思われます。
これは、各人の “本気度” にかかっています。
私に関して言えば、前職を辞めたことが意図せずAPDの攻略に大きく貢献しました。
ストレスや睡眠不足の元凶を根元から絶つことは、もしかしなくても一撃必殺級の手法なのでしょう。

過去要因は過去の出来事によるものなので、タイムマシンにでも乗らない限りどうしようもありません。
今の自分に目を向けた方が建設的と言えます。
ただし、過去から学べることも多々あるため、全く振り返らないというのはもったいないかもしれません。

APD 攻略方針(新型)②

背景要因を経て、ここでようやく主原因を解決しています。
とはいえ、やることはそこまで大それたことではありません。
地道かつ丁寧な積み重ねによって、少しずつ前進していく…。
やることは多岐に渡りますが、考えることは非常にシンプルです。
これが、今の私の結論です。

ちなみに、私は意識の有無にかかわらず上記のほとんどを実践しました。
(やってないのは各種ツールの使用くらい)
なかでも、各種トレーニングや運動・食事は、退職以降かなり意識的に行った…というより、無理なく自然と実践できました。
要は、これまで日々を生きるのに必死過ぎて、自分のことを蔑ろにしていたのです。

以上が、私が想定しているAPD攻略法の全てです。
皆様は、この攻略法をどうお考えですか?

第2章のまとめ

ここまでを要約すると、以下のようになります。

  • にゅららが実際に行った攻略法は、バージョンアップを繰り返し現在の形に落ち着いた

  • にゅららに関して言えば、仕事を辞めたことが一番のAPD改善のカギとなった

  • 背景要因を特定し解決可能かどうかを検討→症状と主原因を特定し脳機能別に対処

そして、全てを統合すると以下の図のようになります。

APD にゅらら式攻略手順書

これで、私の2年に渡るAPD研究のメインの部分を全てお伝えしたことになります。
これらの研究・考察の集積をどう活かすかは、皆様次第です。
健闘を祈ります。

第3章 APDに関するQ&A

第3章では、APDにおけるよくある疑問と、それに対するにゅららと「Chat GPT」の見解を紹介していこうと思います。
第1章・第2章がメインなら、第3章はサブになります。

Chat GPTは、アメリカのopenAI社が開発した、人口知能(AI)を用いたチャットサービスのことです。
本記事も、Chat GPTの導入以前までは制作がかなり難航しており、一時は停止に追い込まれておりました。
このサービスの登場が、もう一度APDについて考えるきっかけを与えてくれました。

Q&Aの中には、APD界隈でも “タブー” とされている内容も含まれます。
医学界が分からないようなことを、素人が口出ししてはならない…という、暗黙の了解のようなものでしょうか。
しかし、私は本記事の完成を以てAPD界隈を “卒業” するつもりなので、最後くらい多大に跋扈させていただきます。

APDは診断を受ける必要があるのか?

人は、目に見えないものに対して恐怖や不安を抱きます。
例えば、幽霊や未確認生命体、あるいは感染症、他人からの悪評。
そして、不自然なほどの聞き取りの悪さ。
そう…「診断問題」です。
専門医や受診可能な病院が少ない現状では、この悩みを持つ人も少なくありません。

Q. APDは正式に診断を受けた方がいいですか?

A. はい、APDの疑いがある場合は、精神科医や耳鼻咽喉科医などの専門家に診断を受けることをお勧めします。正式な診断を受けることで、適切な支援や対処法を得ることができます。また、診断書を提出することで、学校や職場などでの支援を受けることもできます。

私もこの問題に対しては明確な回答を準備しております。
それは「心に引っかかるのなら1回検査を受けるべき」です。

診断を受けることで、今まで目に見えなかった自身の特性に名前が付きます。
これによって自己肯定感が回復したり、あるいは別の障害等への理解も進んだりします。
一方、診断を受けないままだと、諸症状に対して納得感に欠けたまま生きていくことになりかねません。
だからこそ、今後のメンタル管理を基準にして受診の是非を決めるべきと考えております。

Chat GPTの見解と異なる点としては、主に “支援の是非” の部分です。
日本社会はまだまだAPDに対して未理解が多く、実際には適切な支援が得られない場合も多々あります。
理想と現実には意外と大きな隔たりがあるのです。
そういう意味で、支援そのものを目標にして診断書を狙うのは危うい、とも考えております。

今後、APDに対する法整備が進めば、このスタンスも変わっていくことでしょう。
診断を受けることで、逆に失望したり損をしたりすることのない社会が形成されることを望みます。

ちなみに、私は診断後も全く支援や恩恵は受けられなかったのですが…。
おかげでこのような記事が書けるまでに成長できたので、本当に検査を受けて良かったと思っております。

APD当事者に向いている仕事は存在するのか?

APD当事者にとって、最早永遠のテーマとも言うべき「職業問題」。
どんな仕事に就けば、聞き取り困難があってもやっていけるのでしょうか?

Q. APD当事者に向いている仕事はありますか?

A. APD当事者に向いている仕事は、個人差があるため一概には言えませんが、以下のような特徴を持つ仕事が適しているとされています。

1. 静かな環境での仕事:聴覚過敏や音に敏感なAPD当事者にとって、騒がしい場所での仕事は適さない場合があります。静かな場所で集中して仕事ができる環境が望ましいでしょう。

2. ルーティンワーク:毎日同じような仕事を繰り返すルーティンワークは、予測可能であるためAPD当事者にとっては扱いやすい仕事と言えます。また、専門的な知識や技術を必要としない仕事が望ましいでしょう。

3. 視覚に基づく仕事:聴覚処理に問題がある場合、視覚に基づく仕事が向いています。例えば、グラフィックデザインやプログラミングなどが考えられます。

4. 自己管理能力が求められない仕事:APD当事者の中には、自己管理能力に課題を抱える人がいます。そのため、自己管理能力が求められない仕事が適しているとされています。

5. 説明能力が求められない仕事:APD当事者の中には、複雑なことを説明するのが苦手な人がいます。そのため、説明能力が求められない仕事が適しているとされています。

ただし、これらの特徴はあくまでも一般的なものであり、個人差によって適性が異なる場合があります。また、APD当事者であっても、興味や才能に応じた仕事を選ぶことが大切です。

会社員として働いたことがある身としては、Chat GPTの見解はおおむね正しいと言わざるを得ません。
というより、上記の特徴から外れている仕事は、ほぼ間違いなく向いていません。
以下は、私の見解になります。

APD 職業考察

例えば、私がかつて働いていた建築業界は、大げさに言ってしまえば “人の命にかかわる仕事” でした。
自分の不注意で、建築に携わる作業員の方々はもちろん、施行後に建物を使う人の命や健康まで脅かしかねないのです。
当然音もうるさく、臨機応変な対応を求められ、加えて伝統的に続く “パワハラ体質”…。
むしろ、そこでよく4年も働けたものです。

これから就職を目指すAPD当事者の皆様には、以下に注意して職探しをしてもらいたいです。

  • 無理だと思ったら病む前に逃げるべし

  • 仕事に慣れるスピードとストレスの蓄積スピードを常に比較するべし

  • 成功と失敗を繰り返して徐々に社会人としてアジャストするべし

現在、私は主夫をやりつつ、家庭教師を7件掛け持っています。
おそらくですが、家事全般も家庭教師も私の “天職” で間違いないです。
現状はこれで余裕を持って生活ができているので、おそらく今後も続けていくと思われます。

他のAPD当事者の皆様にも、そういった職業との出会いがあればいいな、と思うばかりです。

APDは家族や会社にカミングアウトすべきか?

「告白問題」。
APDだけでなく、特に精神障害や発達障害など、”目に見えにくい” 障害を持つ人々が悩む問題です。
いくら「合理的配慮」が叫ばれている世の中とはいえ、やはりカミングアウトにはリスクがつきものなのです。
果たして、APDは周りの人々に伝えるべきなのでしょうか?

Q. APDは家族や会社の人に伝えるべきでしょうか?

A. APDは、家族や会社の人に正確な理解をしてもらうことが重要です。APDは見た目にはわからないため、本人の困難さが理解されず、誤解や無理解が生じることがあります。

家族に対しては、家族会議などを通じてAPDについての理解を深めてもらうことが良いでしょう。また、専門家による助言や指導を受けることで、家族と共に対処方法を考えることもできます。

職場においても、上司や同僚にAPDについて説明することが重要です。APDがあることを共有することで、職場の人々が本人に理解を示し、適切なサポートを提供することができます。ただし、APDについて開示することは、本人が自分で決めるべきことであり、強制はしてはいけません。

Chat GPTはカミングアウトに割と肯定的なようです。
一方私はというと、今現在は中間的な立場をとっております。
正確に言えば、家族に対してのカミングアウトは賛成、会社に対しては “状況による” と言った感じです。

APD カミングアウト / クローズド考察

ここでは、特に会社に対する対応について検討していきます。
APDのカミングアウト / クローズドは、端的に言えば以下のどちらかではないでしょうか。

A. 普通の地位を捨てて、諸々のリスク軽減を主張する (新たなリスクが発生する可能性あり)
B. 普通の地位を守って、諸々のリターン維持を主張する(それ相応のリスクを背負う必要あり)

私はかつてAを選び、見事に新たなリスクに押しつぶされました。
簡単に説明すると、APDを会社に説明したことで不利益を被ったのです。

  • 一部の同僚から無神経な言動をされる

  • 障害の存在をわざと無視した指示をされる

  • 会社から「聞き取りの悪さのせいで事故が起こった場合、庇うのが難しい」と言われた(=全て自己責任、独力で聞き取りを改善しろという暗黙の指示)

どこまで行っても、コミュニケーションを取る相手は人間です。
相手には相手の都合があり、感情があるのです。
“障害者” の支援を行うよりも、いっそ排除した方が組織としては安上がりに済むことだってあるのです。
営利組織とは、基本的には損得勘定で動いているのです。

そうは言っても、やはりクローズド就労は難しい上にリスクがつきものです。
隠していると、何かあったときにより大きなものを失う可能性もあります。
要は、APDの公表・非公表は、その人その人の生きる環境に依存するのです。

是非、慎重に検討した上で選択していただきたいです。
これに関しては、強いて言えば、今の日本社会では“どちらも不正解”なのかもしれません。
もはや、社会の在り方そのものを創り変えるしかない、まであるのです。

APDで ”お金稼ぎ” は可能か?

組織の中で働くことが難しいAPD当事者(特に発達障害持ち)がぶつかりがちな疑問。
それが、「収益問題」です。
端的に言うと、“APDというコンテンツで金を稼ぐことは可能か” という話です。

Q. APDを使って収益を得ることは可能ですか?

A. APD自体を直接的に使って収益を得ることは難しいと思われます。しかし、APD当事者として、自分自身の経験や知識を生かして、APDに関する情報提供や相談支援、またはAPDに関する製品やサービスの開発や提供など、関連する分野での活躍やビジネスを展開することは可能です。

ただし、これらの分野には専門的な知識やスキルが必要であり、適切なトレーニングや教育を受けることが重要です。また、倫理的な観点から、情報提供や相談支援などで人々を支援する場合には、適切なライセンスや認定を取得することも重要です。

Chat GPT的には、“正当なルートであればアイデア次第でいける” らしいです。
しかし、その実現可能性についてはやや疑問が残るところです。
もう少し深掘りしてみましょう。

Q. APDをコンテンツとしたビジネスを展開したとして、どれだけの顧客と利益を見込めますか?また、そのためにどれだけの時間と費用を要しますか?

A. APDをコンテンツとしたビジネスを展開する場合、顧客数や利益は多くの要因によって異なります。例えば、コンテンツの質や独自性、マーケティング戦略、競合状況、需要などが影響するでしょう。また、APD当事者を対象としたビジネスであれば、需要が限られるため、その分野での競合も激しくなります。

一方で、インターネットを使ったオンラインビジネスにおいては、世界中に潜在的な顧客層がいるため、需要が高い場合には大きな市場が存在することもあります。

費用に関しては、ビジネスの種類や規模、開発に必要な技術や人材などによって異なります。また、ビジネス展開にあたっては、法的な手続きや財務管理なども必要となるため、事業を開始する前に十分に検討が必要です。

APDというコンテンツは、2023年現在においても「ブルー・オーシャン」なのではないでしょうか。
やり方次第では、世界中の顧客を相手にサービスを提供できる可能性もありそうです。
問題は、何をするにしてもそこまで行きつくのに大きな労力を要するという点です。

具体例を1つ挙げましょう。
私にゅららは2年間APDに関わり続け、その理解度は当事者界隈でも日本有数と自負しております。
しかし、APD関連の開発商品は1つもなく、またAPD関連のサービスも提供しておりません。
無料の記事をnoteに投稿しているだけなのです。

理由は明快で、“知識がないし疲れるし面倒だから” です。
研究は好んでやれるのですが、それ以外は全くと言っていいほどやる気が出ないのです。
いかにも「ASD」の特徴が色濃く出ております。

勘のいい皆様ならもうお気づきだと思います。
APD当事者の多くは、APD以外の困難も抱えており、それらが束になって諸々を妨げているのです。

もう一点。
倫理的な問題で、ここでは具体的な数字は伏せるのですが…。
APD当事者の半数以上が、過去の研究の通り発達障害者だとして、その方々は実際にどの程度所得があるのでしょうか。
商品やサービスに手が出せるほど、金銭的に余裕があるのでしょうか。

私の見解は、“需要と供給の両面で課題があるため、APD当事者がAPDというコンテンツで金を稼ぐことは、理論上可能でも現実的ではない” です。
言い換えると、それを見事完遂できた際には、一人勝ち状態になっている可能性が高い、ということになります。
是非、やる気のある方々には頑張っていただきたいところです。

APDは薬で緩和するのか?

「服薬問題」です。
2023年現在では、まだAPDが医学的に確立しておらず、お医者様ですら薬関係は正解が分からない状況です。
また、ここまで一切薬に頼らず突き進んできたという経緯もあり、私自身がこの辺りに弱いという側面もあります

ですが、根深い問題故に放置するわけにもいきません。
Chat GPTの力を借りて、推測していきましょう。

Q. APDは薬で緩和しますか?

A. APDは薬物療法によって直接的に治療されることはありません。しかし、APDに伴う不安やうつ病などの症状に対しては、抗不安薬や抗うつ薬が処方されることがあります。ただし、薬物療法は個人差が大きく、効果がある場合もあればない場合もあります。また、薬物療法は必ずしも長期的な解決策とならないこともありますので、専門医による適切な診断と治療計画の立案が重要です。

Chat GPTは、APDの薬物療法については否定的です。
これは、言うまでもなく医学的に手法が確立されていない事実が背景にあります。

では、違う聞き方をしましょう。

Q. ADHDは薬で緩和しますか?

A. 一般的には、ADHDの症状を軽減するために薬物療法が用いられます。中枢神経刺激薬(スティムラント)や非刺激薬が代表的な治療薬として使われます。これらの薬は、注意力や集中力、衝動性、多動性などの症状を改善する効果があります。ただし、薬には副作用や依存性があるため、医師の指示に従い適切に使用する必要があります。また、薬物療法に加えて、心理療法や行動療法、環境調整などの非薬物療法も併用されることがあります。

つまり、背景要因がADHDである場合、間接的にAPDを緩和できる可能性があるのです。
ADHDの治療薬としては、以下の3種類の薬物が使われます

  • メチルフェニデート系薬剤(リタリン、コンサータなど)

  • アンフェタミン系薬剤(アデロール、デキストロアンフェタミンなど)

  • アトモキセチン(ストラテラ)などのノルアドレナリン再取り込み阻害薬

ただし、これについては改善しないという意見もあります。
特に、「コンサータ」に関しては服用者も多い分、効果がないという主張も多く見受けられます。

Q. ADHD薬のコンサータが、APDの緩和にあまり効果がないという体験談を多く聞きます。これは何故でしょうか?

A. ADHD薬であるコンサータ(メチルフェニデート)がAPDの緩和にあまり効果を示さないという体験談があることは事実です。これは、ADHDとAPDが異なる障害であり、薬の効果も異なるためです。コンサータは、中枢神経系に作用してドーパミンやノルアドレナリンの放出を増加させ、注意力や集中力を向上させる効果があります。一方、APDは、音声刺激を処理する際の問題があるため、コンサータのような注意力を向上させる薬では症状の改善には限界がある可能性があります。したがって、APDの治療には、音声刺激の処理を改善するための言語療法や聴覚訓練など、異なるアプローチが必要になることがあります。

一言で言うと、“効能の限界” です。
コンサータ1本で解決するほどAPDは甘くないのです。
また、その人のAPDの背景要因にADHD以外のものがあれば、それらも別手段で解決する必要があります。
やはり、正しい理解と地道な鍛錬が、遠回りのように見えて一番の近道ではないでしょうか。

APDは遺伝するか?

いよいよ、APD界隈における最大のタブーに挑んでいきます。
「遺伝問題」です。

Q. APDは遺伝しますか?

A. APDは遺伝する可能性がありますが、遺伝的要因が単独でAPDを引き起こすわけではありません。環境要因もまた、APDの発症に寄与する可能性があります。ただし、APDに関する研究はまだ限られており、遺伝と環境の相互作用についての理解は不十分な部分があります。

やはり未知の部分が多いため、現状は可能性止まりです。
しかし、まだ何かありそうですね。
今度は背景要因…とりわけ特性要因を深掘りしましょう。

Q. 発達障害は遺伝しますか?

A. 発達障害は一定程度遺伝的要因が関与しているとされていますが、完全に遺伝するわけではありません。遺伝的な影響と環境的な影響の相互作用によって発達障害が引き起こされると考えられています。一般的に、発達障害の家族歴がある場合には、同じ家族内での発症リスクが高くなる傾向があります。ただし、環境的な要因も重要であり、発達障害を持つ親が必ずしも子どもにその障害を引き起こすわけではありません。

100%ではないものの、ある程度遺伝傾向があるようです。
ちなみに、私の父はAPD及びASDを有している可能性が高いです。

私がAPDと診断された際、父にも同様の聞こえの困難があったことが判明しました。
また、昔から母が ”お父さんは話を聞かない” “こだわりが強い” “気難しい” などと愚痴をこぼしておりましたが…。
それは、父にもそういった特性があったことを示しています。
(父は現在もAPD及びASDについては未診断だが、聴力は問題なし)

父は父で、幼少期から何となく様々な困難を自覚していたようです。
しかし私と同様に、時に孤独になりながらも「努力」と「論理」と「運」でゴリ押してきたらしいです。
こういうところまで似てしまうのが、親子なのかもしれません。

話を戻します。
脳の特性、という広い範囲でも検討してみましょう。

Q. 脳の特性はどこまで遺伝しますか?

A. 脳の特性は遺伝要因と環境要因の相互作用によって決定されます。遺伝的要因は、脳の発達や機能、形態に影響を与えますが、環境要因もまた重要な役割を果たします。例えば、ストレス、栄養、教育、文化的背景、社会的環境などは、脳の発達や機能に大きな影響を与えることが知られています。したがって、脳の特性は遺伝子と環境の複雑な相互作用によって決定されます。

結論を言ってしまいましょう。
「遺伝」という概念は、単純な遺伝因子だけでなく、環境的な要因も絡むものなのです。
親の形質が完全に引き継がれるわけではないのです。
幼少期から現在に至るまでの「環境」が幅を利かせているのです。

これこそがタブーの正体です。
いわゆる “育て方が悪かった” という、親だけでなく子すらも認めたくない推論に接触しかねないために、無意識にこの話題を遠ざけてしまうのです。

もはやこれは、医学ではなく倫理学の問題です。
真実が何であろうと、それとは別に “優しい嘘” を準備するのもまた、今後のAPD界隈には必要なことなのかもしれません。
もっとも、この真実を知ってしまった私と今これを読んでいる皆様には、今更関係のないことなのかもしれませんが…。

APDは不能の要因か?

APDは社会生活に不利な要因であっても、不能の要因ではない!
2023年3月にオンラインで開催された、第3回APDプレゼン会にて私が実際に言い放った一言です。
(漫画『ハイキュー!!』リスペクトの造語です)

私の中では、すでに答えは出ています。
APDを有しているからといって、何もかも諦める理由にはならない…これが私の見解です。

ですが、客観的な意見も欲しいところ。
この「不能問題」に対して、Chat GPTはどう返すのでしょうか?

Q.APDは社会生活を送る上で「不能」の要因になり得ますか?

A. APDは、聴覚的情報処理の障害であるため、周囲の音や言葉の聞き取りに問題が生じることがあります。そのため、人とのコミュニケーションや情報の収集に支障をきたす場合があります。しかし、APDを持つ人々は、他の感覚による情報処理能力が高く、認知的・感覚的な補償機構を発達させていることがあります。そのため、社会生活を送る上で「不能」というわけではありませんが、個人差があります。また、周囲の人々にAPDのことを説明することで、理解を得ることができる場合があります。

人間社会は残酷です。
個人差」という単純かつ理不尽な要素があちこちに散りばめられています。
個人差は言い換えると有利不利であり、それが “まっすぐ進めば” それぞれ成功と失敗に分岐します。
障害や症状を抱えることは、ほとんどのケースで不利な要因たり得るのです。

Q. 個人差はどのような要因で生じますか?

A. 個人差は、多くの場合、複数の要因の組み合わせによって生じます。例えば、以下のような要因が挙げられます。

1. 遺伝子:遺伝子によって、個人の体質や脳の発達に影響を与えることがあります。

2. 環境:出生時や成長期の環境や、生活習慣、食生活、社会的背景、教育レベルなど、様々な環境要因が個人差に影響を与えます。

3. 経験:個人が経験する様々な出来事や体験が、その後の行動や認知に影響を与えることがあります。

4. 健康状態:脳の発達や機能に影響を与える疾患や、薬の影響など、健康状態が個人差に影響を与えることがあります。

これらの要因は、個人によって異なる組み合わせで存在し、複雑に絡み合って個人差が生じると考えられています。

遺伝や環境…背景要因における「特性要因」や「過去要因」は、第2章でも触れた通り直接干渉するのは難しいです。
しかし、経験や健康状態…「現在要因」は、今の自分の行動次第でいくらでも変えることができます。
これが、私が2年間頑張れた理由の1つであり、APD当事者が “不利であっても不能ではない” と考える理由であります。

困難をねじ伏せてこその人生。
皆様は、そう思いませんか?

第3章のまとめ

ここまでを要約すると、以下のようになります。

APD Q&A(Chat GPT / にゅらら)

もちろん、これらは当然諸説あるところで、各人の置かれる状況や過去の経験等によっては真逆の回答になることも考慮しておかなければなりません。
あくまで、にゅららとChat GPTの見解なのです。
それを踏まえて、皆様にもご一考いただきたいところです。

終わりに

復讐心と好奇心の果てに

今の私が伝えたいことは、以上で全てとなります。
正真正銘、最後の一滴まで出し尽くしました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

途方もない道のりでした。
文系出身なのに医学に手を出し始めた際は、本当に人生の在り方として正しいのかと葛藤したこともありました。
時に批判され、時にトラブルに巻き込まれ、なかなかに苦しい執筆活動でした。

ですが、こうして完成まで漕ぎつけてみると、案外メンタル的には楽だったな…と。
私にとっては、誰かの研究や考察を座して待つよりもはるかに簡単なことでした。
これもまた「特性」なのでしょう。

APDの診断の際にお世話になった、大阪公立大学病院耳鼻咽喉科の阪本先生。
APD界隈に参加した当初から色々と教えてくださった、APDオープンチャット管理人のときじさん・きじまさん。
あるいは、私主導のアンケートに協力いただいたAPDオープンチャット参加者の皆様。
もっと言えば、大小さまざまな情報をネットに残してくださったAPD関係者の皆様。
本当に多くの人達のおかげで今の私があります。

これが、私の2年間の復讐心好奇心の終着地点であり、結論です。
本作品の完成を以て、本研究を終了いたします。
最後に、今後の医学界の発展を願って、終わりの挨拶とさせていただきます。

引用文献

  • マンガでわかるAPD 聴覚情報処理障害(阪本浩一, 2021)

リンク集

  • ASDとADHDの違いは?-株式会社Kaien-発達障害のための就職応援企業・ニューロダイバーシティ社会実現を推進

  • 【発達凸凹×特性理解】こころのメモ帳・ワーキングメモリーとは|就労移行支援事業所ディーキャリア

  • ストレスと脳 | 生物学科 | 東邦大学

  • 寝不足を続けるとどんなリスク(影響)があるの?|くすりと健康の情報局

  • ChatGPT - Wikipedia

  • なぜ?精神障がい者の多くが年収200万円未満の実態に迫る|障がい者(身体障害 発達障害 知的障害)のライフスタイルメディア

参考サイト

  • 聴覚情報処理障害(APD)とは|APDマーク公式サイト・大人のASD(自閉スペクトラム症)の特徴・特性とは?診断や治療、活用できる支援機関などご紹介|LITALICOワークス

  • e-ヘルスネット(厚生労働省)

  • ストレスと脳|生物学科|東邦大学・部位別にみた脳の機能障害 - 脳・脊髄・末梢神経 - MDSマニュアル家庭版

  • 寝不足を続けるとどんなリスク(影響)があるの?|くすりと健康の情報局

  • 戦略と戦術の意味の違い、説明できますか? - マイナビニュース

  • 職業一覧 - 職業図鑑

  • 発達障害をカミングアウトするタイミングと言葉選び|キクエスト - 知らない世界を知るメディア

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