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青と白の絵の具を巨大なパレットに溶かしたような美しい光景【中国・黄龍~後編~】

2016/6/10投稿

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今回は黄龍1日ツアーの後編。チベタン村、またの名をテレビショッピング村に連れて行かれた後の話。

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(今回のツアーバスはこんな感じのマイクロバス)

バスに戻ると、ガイドが首の根っこを手で押さえて何か言っています。
Zに聞いてみると、これから標高が高い場所へ行くから寝ない方がいいというのと、もし頭が痛くなったら首の付け根にあるツボを押さえるといいとのこと。
…そうか。チベタンテレビショッピングでも首のツボの話をしてたし、チベット人は基本高地に住んでるし、一応黄龍ツアーに合った内容だったのかもしれない。


寝ない方がいいと言われても朝が早かったため、ウトウトしてしまいます。
元々寒かった車内が、さらに寒くなり目が覚めました。窓の外は山道、一面の雪景色!

峠のてっぺんで車が停車します。数分の休憩のようです。(中国の長距離バス、ツアーバスは少なくても3時間に1回は休憩があり、ドライバーやガイドの気分次第ではかなり頻繁に休憩があるのです。)
寒いなと思いながらも外に出てみるとモニュメントがあることに気がつきました。

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(ちょっと見づらいんですけど、手前の石に書かれている文字を是非見てほしい)


…4007米!?
"米"は中国語でメートルのこと。気がついたら富士山よりも高い場所へやってきていたようです!!
まさかこんな経験をするとは。さっきのチベタンテレビショッピングで気持ちが荒んでいた私は、思った以上にテンションがあがってしまいました。

ちなみに黄龍の観光区間でも1番標高が高い場所は3500mほど。高山病の症状が出る人もいるらしく、高地順応のために立ち寄ったのかもしれません。あとで聞いた話ですが、高山病の予防方法のひとつとして、一度標高の高いところまで行って、すぐにそこより低地に下山するという方法もあるそうなのです。

Zは初めて雪を見たようで、写真を撮ってあげたら、雪を手に持ってポーズをキメていました。
地理的に当然だけど、シンガポールでは雪が降るなんてことはないとのこと。…にしてはえらく薄着なんだよな。時々雪の降る日本出身の私は完全防備でも寒いのに。


再びエンジンを入れ走り出したバスが止まったので、やっと黄龍についたかと思って辺りを見回すも、ここはただの道。車内に売り子のおばさんが乗り込んできました。酸素の販売のようです。しかし私たちの10人ほどが乗ったバスには前回の記事のようなおばちゃんはいないので、誰も買いません。酸素は黄龍でも売っているらしいので、私もパス。
中国の安い現地ツアーに参加するとこのような様々なアトラクションが付随してくるので異国文化として楽しみましょう。


そして九寨溝を出発してから5時間半ほど経って、やっと黄龍に到着しました!

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私たちが参加したツアーでは問答無用で、ロープウェイでまずてっぺんら辺まで登ってしまって、風景を楽しみながら歩いて降りてくるプランのようです。
入場料と上りロープウェイ代で280元(約4552円)。

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(ロープウェイは10分ほどで駅に到着)


ここからはおよそ2時間半の自由行動。私はもちろんZと行動を共にします。
歩きながら色々と話しました。シンガポールのこと、日本のこと、仕事のこと…。私は焼き魚のことを「バーニングフィッシュ」と言ってしまうほど、英語レベルが低いのにちゃんと話に付き合ってくれました。…ほんと優しすぎて涙でそうだった。



「日本と中国は似てると思う?」

途中、そんなことを聞かれました。

「似てると思うけど、違うと思う」

私は、そう答えておきました。

中国を旅して思ったのは、「顔は本当に似ていているけれど、文化も食も似ている部分があるけれど、日本と中国はきっと根本的に何かが違う」ということ。

特にそう感じたのが、ツバ吐き問題。日本にいる中国人は、道端でツバを吐く人は少ないけれど、中国ではおじさんだけでなくて、オシャレで若いお姉ちゃんも突然「グァ~、、、ペッ」ってするから驚きです。東京でも新橋とか立石とか行くと、ペッペしてるおじさんいるけどね。
ちなみにシンガポールでは、道でツバを吐くと罰金を取られるそうですよ。さぞかし、クリーンな街なのでしょう。

Zも、日本と中国は違うと思っているそうです。ちなみに日本へ来たことがあるみたいで、寿司と一蘭のラーメンの写真を見せてくれました。ああ!まさかこんなところで一蘭のラーメンを思い出すとは!!Zは、たぶん犯罪者並みの悪いことしてるよね。私が公安だったら即逮捕ですよ。……そう、中国の麺も美味しいけど、日本のラーメンが少しだけ恋しい今日この頃なのです。こってり豚骨スープや魚介系のラーメンが食べたいよ。玉子麺がいいなぁ!


そんなこんなで、黄龍の見どころポイントまで着きました!
今日一日待ちわびていた景色がこれ!

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別の角度からもう一枚!

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まるで、巨大なパレットに青と白の絵の具を混ぜて水で溶かしたみたい。

でも近くで見ると、どこまでも澄んだ青。

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黄龍も世界遺産に登録されています。


そして、この日のお昼ごはんはもちろんコレ!!

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昨日、九寨溝のなかでかったら25元だったけど、宿の近くのスーパーで買ったら15元(約245円)でした。

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(きくらげもタケノコもシャキシャキで美味しかった!)


私たちに与えられた時間はおよそ2時間半。
お昼ごはんを食べ終わった時点ですでに1時間半は経過していましたが、観光区間全長3.7kmの黄龍で私たちがいた場所はまだ中腹くらい。ここからさらに徒歩で下らなくてはならず「遠いね」「時間少ないね」なんて話しながら足取りを早めます。

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この時期の黄龍は、水が枯れてしまっているところも…
こんなこの世の終わりのような景色も眺めながら…なんとか、ギリギリ集合時間に間に合いました!
……が、なんと私たちが1番ノリ。参加者全員が揃ったのは、集合時間から1時間半も経過した後だったのでした。


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