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緑の手 茶色の手

私はサボテンすら育てられない茶色の手を持つ女だった
学生の頃、部屋に置いていた鉢植えのサボテンはひとつ残らずカラカラになって枯れた

「たまに水をやれば良い」

そんな簡単な事すら出来なかった

植物を上手に育てられる人の事を「緑の手」
反対に何を育てても枯らす人の事を「茶色の手」
と、言うらしい

勿論、そんな手など有るわけがない
私がただただズボラで、植物に対しての愛情が足りないだけだ
そんな事はわかってはいるんだけど…


家には畑がある
母は毎年、家族で食べるには十分な量の野菜を作ってくれる

緑の手は遺伝性ではないらしい

そんな私でも、年のせいか近年植物を育てるのに興味が出てきた

生き物は昔から好きだった
いわゆるペットになる動物から、動物園にいるスター動物
テレビや図鑑でしか見られない野生の珍獣まで

突然、野鳥が好きになり、地元の野鳥の会に入会したこともあった

最近はもっぱら虫に夢中で、スマホのアルバムは虫嫌いの人が悲鳴を上げそうな写真で埋め尽くされている

野鳥が好き→野鳥の餌である虫に興味が出てきた→虫が好き→虫の餌である植物に…以下略

植物に興味を持つのは自然の流れだったのかもしれない

しかし、私は茶色の手を持つ女

果たして何かを育てることが出来るのだろうか?

「セロリを育ててみたい」

何年も前からずっと胸に温めてきた思い(大袈裟だけど、マジです) 

今年初夏、思いきってホームセンターで種を買って撒いてみた

なぜセロリなのか?
いきなりハードル高くない??

…だって、キュウリやなすびは皆作ってるじゃん?
安く買えるし

奥さん、セロリってお高いんですよ😔
あんな葉っぱごときが1枚100円位する

だけど、腹一杯食べたい!!

と、いうわけでセロリです

「セルリー 新コーネル619号」です

植えるのは母の作った土壌だし
いざとなったらきっと母がなんとか……以下略

とりあえず、育苗ポットに撒いた種は無事に発芽
双葉の時は雑草と区別がつかなかったけど、セロリっぽい本葉っぱが続々出て来ると俄然気分は上々に

こうなると可愛いものですね
私にも植物に対する愛情が芽生えて来ていて驚きです

苗として、もう少し根っこが丈夫になってきたら畑に植え替えでしょうか

こんな感情が、そして、野菜を作るという喜びが、今後の人生にまだ残されていたなんて
これからもまだまだ、色んな「はじめて」を経験出来る事にワクワクしています

果たして、セロリは無事に収穫する事が出来るのでしょうか?

初心者のクセに迂闊に手を出してしまった簡単ではない野菜

上手くいけば秋に食べられるかな?
自分に期待



そして、もしもの時はよろしくお母様

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