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【読書】「シャーデンフロイデ」中野 信子(著)

「愛」と「正義」のホルモンであるオキシトシン。

オキシトシンは、「愛情ホルモン」「幸せホルモン」と呼ばれ、人間に良い影響を与える物質として考えられてきた。だが最新の研究では、オキシトシンが妬み感情も高めてしまうことが分かってきたのだ。本書では、妬み感情から引き起こされる「シャーデンフロイデ」について考察している。

シャーデンフロイデは、誰かが失敗した時に、思わず湧き起こってしまう喜びの感情を指す。「そんな感情なんて私にはない」と思うかもしれないが、これは誰しもが持っている。

一見非生産的に思える妬み感情を、人はなぜ抱くのか。シャーデンフロイデの正体を理解することで、現代社会の問題が見えてくる。シャーデンフロイデに裏打ちされた愛と正義ほど、無自覚で、厄介なものはない。

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