2019年のアニメの話でも

 別に誰に頼まれているわけでもないですが、去年からその年の10選的なやつを選んでいまして、結果としてTwitterに挙げてるランキングは20位まで出ちゃってますが、それはそれとして、せっかくアニメ見てるし整理しておくのも悪くないかなと。
 そんなわけで、2019年の20選が以下になります。

 こんな感じになっています。なんとなく順位付けしていますが、正直なところを言うとあまり順位に意味はなく、「ぼく勉」と「みにとじ」についてはもはや作品の良し悪しの問題ではない要素も多分に含んでの結果です。全部は流石に長すぎると書いている途中に気がついたので、上位10作について簡単に感想など勝手に書こうと思ったので書きます。

ぼくたちは勉強ができない(!)【春・秋】

 2019年に関しては本作は出さざるを得ないです。春アニメですが、どっぷりハマり、原作を買い、BDをマラソンし、イベント(ライブ)に行く。とターミネーターがサムズアップしながら溶鉱炉に沈んでいくかのごとく、ずぶずぶと沈んでいったってやつです。ハマった流れとかはStudyワンマンライブの神奈川公演に関する感想で話しているので割愛しますが、正直自分でもこんなにハマるとは思わなかったというのが素直なところです。

 肝心のアニメについてですが、基本的に原作のエピソードを忠実になぞっている感じの作りでした。多少原作のエピソードを飛ばしたりなどのアレンジはありましたが、それでも本筋はしっかり丁寧にアニメ化してくれていたのでとても満足です。それは秋の2クール目にも言えます。いわゆるハーレム系ラブコメのキモともいえるヒロインたちも可愛く、そして素敵に描いてくれていました。

 ただ、最終回なんですよね。ややしこりが残るのは。といっても、荒ぶるほどに納得がいかない。ということはありません。ただ、意図が知りたい。監督、もしくは脚本、いやシリーズ構成の時点でこうなっていたのかどうか。というところもありますが、最後の締め方が、卒業からの見方によってはうるかEDとも取れるかたちの締め方になっていたので。ちょうど現作側でうるかが告白したという話もちらりと聞いたので、それに合わせた部分もあるのかなとは思いますが、それはそれとして、やはり意図は聞きたい。どうしてそういう結論に至ったのか。そこだけです。気になるのは。ともあれ、トータルで見ればとても楽しめる良作だったと感じます。

みにとじ【冬】

 オリジナルアニメーション作品「刀使ノ巫女」に類するスマホゲーム「刀使ノ巫女 ~刻みし一閃の燈火」が元となり、アニメのメインキャラクターだけでなく、ゲームのメインキャラクターたちがデフォルメされて登場するショートアニメーションです。もともと「刀使ノ巫女」に全力だったので、ここは言わずもがなマストでした。言ってしまえば、2019年は「ぼく勉」ですが、2018年は「刀使ノ巫女」ですから。

 内容は、ショートアニメということもあってテンポもよくさくっと見られるお手軽作品で、アニメやゲームのキャラを知らなくても楽しめる部分はあります。とはいえ、いわゆるスピンオフでもあるので、元となるアニメ・ゲーム作品を知っていると楽しみ度は高いです。まあ、私も含めファンからしてみたらゲームのキャラがデフォルメされているとは言えアニメで動いているというのは感慨深いもので、それだけでも満足できちゃったりしました。

 「刀使ノ巫女」はプロジェクトとしては現状正直かなり危ういと思っていて、ゲームの方もいつ終わりを宣告されてもおかしくないなぁなんて思っていましたが、ゲーム側のOVAが制作決定という朗報が届いたので、もう少しは続いてくれそうです。しかし、OVAが卒業制作みたいなノリで、OVA発売後すぐにゲームを畳むなんてことにならないようにしてほしいです。一応課金したりもしているので。

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 【冬】 

 正直に白状すると、最初かなり侮っていた作品です。というのも、アニメ開始前に放送していた放送前特番が、メインキャラクターの四宮かぐやを演じる声優・古賀葵さんの特集みたいになってたんですね。私は放送前特番というのはそもそもあまり好きではなく、さらに言うと番組の中でしっかりとアニメに関する情報を紹介してくれるのであればまだしも、ほぼしないような番組は見る価値はないくらいに思っているので。とまあそんな心構えだったので、特番のときは「う~ん、こういう特番やっちゃうのはあまり期待できないなぁ」みたいに思っていたのです。しかし、放送がスタートしてみると、作品自体はとても魅力的で楽しめる内容だったのです。各キャラクターの個性も強く、会話のテンポもいい。そして何より書記の藤原千花さんが死ぬほど可愛い。これに尽きます。
 毎話とても楽しませてもらい、原作も買おうかなと思っていたのですが、アニメが当たったこともあって原作は品薄。そのときに買わなかったため、今もズルズルといった感じです。

 本作は2期が決定して2020年4月から放送がスタートするので、そちらも楽しみにさせてもらい、そこでまた原作購入チャンスがあればいくかもしれません。

Re:ステージ!ドリームデイズ♪ 【夏】

 スマホゲーム原作のアニメ化ということで、かぐや様とは理由は違いますがあまり期待はしてませんでした。しかし、こちらもその印象は覆されました。広く括ると“アイドルモノ”で、アイドルグループを結成してから作中で目標となっているプリズムステージの出場までを描いた内容なのですが、そのサクセスストーリーもさることながら、アイドル系作品かつグループモノにおいて大きな尺を必要とする”メンバー集め”がとにかくテンポよく進み、あっという間に集まります。しかし、そうなると各キャラのバックボーンが薄いのではと言われそうですが、思いの外そこまでではありませんでした。もちろん尺の都合上ややダイジェスト感はあったものの、各キャラクターの人となり、個性を知るには充分な内容で、演出もとてもうまかったと思います。そしてなにより、ライブシーンを作画で制作する力の入れ具合が、制作側の熱意を感じるもので感動を覚えます。物語終盤の方は3DCGによるモデリングでしたが、それでもキャラクターの魅力を引き出そうという気持ちは感じられました。
 ストーリー、キャラクター、そして制作側の気持ちが感じられる素敵なアニメーションだったと思います。それに、曲がとても素晴らしい。私もゲームを始めるほど入れ込んだところもあり、2019年を代表するアニメとして挙げてもいいと思います。

まちカドまぞく 【夏】 

 「まんがタイムきららキャラット」で連載中の4コママンガをアニメ化した作品で、簡単に言えばきらら枠です。原作は未読でしたが、事前にきらら枠だとわかっていたこともあり、もともと見るつもりではいました。
 でも、実際アニメを見てみると、とても惹きつけられる魅力がありました。なんと言ってもシャミ子が可愛い。そしてシャミ子が可愛い。
 キャラクターの可愛さというか魅力というのは、私はとても重要視しているところで、アニメに限ったことではなく、マンガ・小説・ゲームなど、あらゆる創作物においてそこは重視します。それが私のスタイルと言ってもいいです。もちろん内容についても気にはしますが、優先順位は自分が好きになれるキャラが居るかどうかの方が上です。

 そんな「まちカドまぞく」ですが、それでも序盤はシャミ子の家があまりにも貧乏だったりするので、見てるこっちとしては辛く感じるところもありました(それでも一生懸命なシャミ子は本当に可愛いのですが)。でも、その貧乏な設定にしっかりと理由があり、それがひとつではなく複数の要因につながっているなど、単なるのほほんお気楽日常系萌えアニメとはやや異なる要素もあり、うるっとくる場面もありました。
 願わくば、続編(欲を言えば新TVシリーズ)を制作してほしい作品です。

ひとりぼっちの○○生活 【春】 

 「コミック電撃だいおうじ」で連載中のマンガ作品で、主人公の一里ぼっちがクラスの生徒全員と友だちになることを目標に日々を過ごしていくコメディ作品のアニメ化。作者のカツヲ先生はすでにアニメ化している「三ツ星カラーズ」の作者でもあるということで、アニメ開始前からチェックはしていました。なにせ「三ツ星カラーズ」が素晴らしい作品ですから。

 結論から言うと、原作を買いました。それほど気に入った作品になりました。キャラ的に一里ぼっちさんがやや度が過ぎると感じる人も少なくなく、私もそれは理解できます。でもそれを補って余りある一生懸命さや健気さ、ひたむきさなども感じることができるので、多少誇張されてはいてもそれが作品におけるマイナスにはまったくなっていません。
 他のメインキャラクターは、砂尾なこ、本庄アル、ソトカ・ラキター、倉井佳子、八原かいといった面々ですが、いずれも個性的で可愛いキャラクターばかりです。

 物語としても、少しずつ友達が増えていくぼっちと、それを見守る親友のかい。その二人の心情で涙を誘う点もあり、そんな二人を残りのメインキャラ達が支えていたりと、とても優しく温かい世界でもあるので、見ていて笑顔になれるし笑えるしときには泣ける。そんな良作です。

鬼滅の刃 【春・夏】

 「週刊少年ジャンプ」で連載中の作品のアニメ化。アニメーション制作がufotableということで、その時点で注目されていた作品でもあります。そしてアニメ放送に先駆けてアニメの1話~5話をまとめた劇場版も公開されたりと、プロモーションやメディア展開もかなり力が入っていて、集英社というかジャンプ編集部の熱の入れようが伝わってきていました。

 本作はストーリー自体はあまり奇をてらうことのない、軸のわかりやすいものになっていて、時代設定やキャラクター設定などもややこしい内容のものはなく、一言で言えばわかりやすい作品だと思います。しかし、本作のアニメの何がすごいって、ufotableの作るアニメーション。これです。独特な画作りと圧倒的な演出。そしてとにかく動画がよくできていてバトルシーンのアクションや演出などは本当によく動く。アニメーションとして一級品の出来だというのが上位に選んだ理由のひとつでもあります。もちろん物語としても面白いですが、今の御時世ここまでお金を掛けてアニメーション作品として作ってもらえる作品というのは、本当に運がいいというか恵まれているというか……。

 原作自体の魅力もあるとは思いますが、予算やスケジュール、人員の都合で作画崩壊が起きたり意図しない総集編を挟まざるを得なくなったりする作品がある中、ここまでしっかりと作ってもらえる作品というのは、本当に数少ないので、そういう意味でも本作はすごいと思います。

明治東亰恋伽 【冬】

 スマホゲーム、俗に言う”乙女ゲーム”原作のアニメ化作品で、主人公となるキャラクターが女性で、他に登場するメインキャラクターは全員男性です。しかし、過去振り返ってみても、実は女性向け作品のアニメ化というのは良作がかなり多く、しっかりとした面白さを持っています。そのため、次クールの放送作品をチェックするときも、女性向けだからスルーというのはあまりできません。あまりにも自分の趣味と合わなければ流石にスルーしますが、よほどのことがない限りは一応チェックします。

 本作は乙女ゲー原作である通り、ジャンルとしてはラブコメです。主人公となるのは高校生の綾月芽衣。芽衣は「物の怪」を見ることができる「魂依(たまより)」という力を持っていて、その力のおかげでクラスメイトからは気味悪がられていた。そのため、芽衣はクラスメイトとはあまり関わりを持たずひとりでいることが多かったが、ある日チャーリーと名乗る奇術師のマジックによって明治時代の東京へ転移させられる。
 そこでは森鴎外や菱田春草、泉鏡花や川上音二郎など、歴史上の人物たちと出会う。そうした出会いと触れ合いを重ねていくことで、芽衣は森鴎外に淡い恋心を抱いていく。という内容。

 おそらくゲームでは登場キャラクターならある程度だれとでも恋愛することができると思いますが、アニメでは言い寄られることはあっても芽衣の恋心は森鴎外だけに向いています。
 そのため、ストーリー自体はかなり分かりやすくなっています。ある程度登場キャラクターが絞られているのかどうかも原作未プレイなのでわかりませんが、登場する男性キャラクターとのエピソードも複数しっかり存在していて、原作通りの内容かどうかはともかくキャラの掘り下げはしっかりできています。そういった部分は、女性向け作品に多く携わってる大地丙太郎監督の手腕なのかなと思うところも大きいです。

 そして、主人公の綾月芽衣さんがとにかくずば抜けて圧倒的に可愛い。こういっちゃなんですが、女性向け作品の主人公って本当にどのキャラクターも可愛いんですよね。男性向けの主人公(男キャラクター)って嫌味だったりいけ好かなかったり度が過ぎると気持ち悪かったりとかもあるんですが、女性向け作品の主人公というのはそれがないので。
 また、本作は登場する男性キャラクターもやや個性的過ぎる部分はあるものの、同性である私から見ても強い嫌悪感を抱くキャラはいませんでした。そういった面絡みても、見やすかったアニメではあります。シリアスな部分とコミカルな部分のメリハリもあり、いずれもキャラクターの魅力を引き出せていたのではないかなと。原作プレイ勢である女性ファンがどう思っているのかはちょっと気になるところです。

ハイスコアガールII 【秋】 

 「月間ビッグガンガン」で連載していた作品のアニメ化で、タイトルにある通り2期目(2クール目)。1期目のTVシリーズは2018年夏クールに放送され、放送後にTVシリーズの続きとなる全3話がOVA化され、今回のアニメ化はそのOVA化された内容の続き。本作放送前には3週連続でOVAが1話ずつ放送されていたので、一応すべてTVで見ることができた。

 内容は、矢口春雄(ハルオ)と大野晶がゲーセンで出会い、凄腕ゲーマーの大野にハルオが敗北したことをきっかけに因縁が産まれ、それがいつしか恋に変わっていくというもの。本作は1990年代の格闘ゲームブームを背景に、当時の格闘ゲームを始め、家庭用ゲームなどゲーム全般を中心にしつつ、ハルオと大野の関係性を描いていくもので、途中(中学生編)からは日高小春がハルオに興味を持ち、そして惹かれていくことで、3角関係のラブコメに発展していく。

 本作のアニメーションはトゥーンレンダリングを用いていることが特徴的で、ゲーム画面は実際のゲーム画面を使用している。なお、アニメに使用されているゲームプレイは原作者が自らプレイしているものもある。

 原作絵もアニメもやや個性的なタッチの絵なので最初はとっつきにくかったりもしたけど、数話見たら慣れて話に引き込まれるようになった。というのが1クール目。それから尻上がりに物語が面白くなっていって、本作では怒涛の展開。そしてしっかりと完結している作品ならではの、最終回を見終わったときの充実感と満足感がとても素晴らしい。ハルオと大野の不器用な恋の行方と、一途に思い続けてストレートに気持ちを伝える日高の魅力は、本当によく出来ているというか、感情移入しやすくキャラクターと一緒に一喜一憂できる親近感を感じることができた。それに、年代的にもよく知っている年代でもあるので、作品に登場するゲームや流行、その時々のトレンドなど、そういった時代背景における共感を感じることができたのは大きい要素でもあると思う。
 だから逆に、この時代を全く知らない人の場合は、そういった点で少しわかりにくいというか、共感を得にくい部分はあるかもしれない。こればっかりは仕方ないことだけど。

私に天使が舞い降りた! 【冬】 

 「コミック百合姫」で連載中の作品のアニメ化。掲載誌を見れば分かる通りややそっち寄りの作品。
 主人公は女子大生の星野みやこで、極度の人見知りなのだが、小学生の妹・ひなたが連れてきた同級生の白咲花に一目惚れをし、仲良くなろうと努力していく。といった内容。
 極度の人見知りでありながら頑張るみやこの姿は少し感動する部分もあるが、基本的にはコメディなのでどちらかというと笑えるというか楽しく見ることができる。登場人物はみやこも含めてあまりまともな人間はいない。とはいえ、出てくるキャラクターは小学生が多いので、とても尊さを感じることができる。やはり”2次元”の小学生は最高だぜ。

 そんなわけで、基本的に本作はキャラクターの可愛さとどちらかというと笑える面白さで成り立っていて、とにかく可愛いキャラクターがきゃっきゃと可愛く動いているところを見るのが至福であり至高。みたいなところでノミネートしている。別のところでも言ったけど、キャラクターの良し悪し(好み)に重点を置く私の視聴スタイルなので、こういう結果になる。私の推しは姫坂乃愛さんなのですが、可愛さの戦闘力が圧倒的なので、見たことがない人は見てみてほしい。ひなたちゃんもはなちゃんもそれはそれは可愛いけど。
 あと、はなちゃんが着ている服に描かれているキャラクター「ひげろー」っていうんだけど、ひげろーもとても魅力的で愛嬌があるのでおすすめです。ぼくは誕生日プレゼントとということで、ひげろーTシャツをもらいました。ありがとうございます

終わりに

 これで10作分書いたことになるけど、大した内容でもなかった気がしてならない。まあ、基本的に自分のために書いているしこれでいいってことで。残りの作品は、聞きたかったら個別に聞いてください。答えられる範囲で答えます。
 それに、他にもまだ挙げきれてない作品たくさんあるんですよね。いわゆるネタ枠みたいなおもしろ系アニメは今回のラインナップに入れてないし、それは別で選んでいたりもするので、そっちの話もできればしたいですね。といってももう2019年終わるからしない可能性の方が高いけど。
 これも聞きたかったら個別に答えます。聞いてください。

 2019年は、だいたいですが約150本前後アニメを見ました。2020年は何本見られるかわかりませんが、また2020年の年末にこんなことが書けたらいいですね。









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