見出し画像

第113回看護師国家試験解説(必修午前22問目)


厚生労働省

直腸内与薬(座薬挿入)に関する問題ですね!
座薬の挿入は解熱鎮痛剤や制吐剤などで
よく使用する手技です。

直腸内与薬

直腸内与薬は、直腸に座薬を肛門から挿入する方法です。
嚥下障害や意識障害などで経口摂取ができない患者にも使用できます。
座薬の効果の発現は30分以上かかることを説明しておく。

必要物品

手袋、薬剤、潤滑剤、ガーゼ、トレイ、ゴミ袋
医師の指示書(またはカルテ確認)、エプロン、マスク
バスタオルなどの掛物

手順

1.医師の指示を確認し、患者に説明を行い同意を得る
2.患者を左側臥位にして、膝関節や股関節を屈曲したシムス位にする
※腸の走行にそって挿入しやすいように左側臥位とする
ただし、浣腸より挿入深度は浅いため仰臥位などでも挿入は可能ではある。
解剖学的な直腸の位置を考慮すると左側臥位が挿入しやすい。
3.バスタオルなどの掛物をかけて腰部だけを出した状態にして、不必要な露出を防ぐ
4.手袋を装着し下着を脱がせる
5.座薬を包装から取り出す
※手の熱で薬剤が溶けることがあるため注意する。
6.ガーゼ上で座薬の先端に潤滑剤をつける
7.座薬を挿入することを説明し口呼吸を促す
※口呼吸を行うことで、外肛門括約筋を弛緩させて腹圧をかかりずらくする。その結果、挿入しやすく、挿入後も薬剤を排出しにくくなる。  
8.座薬を肛門から3~5㎝まで挿入する。
※内肛門括約筋より奥に挿入することで座薬の排出を防ぎやすくする。
9.挿入後1~2分間ガーゼで肛門を抑える
※座薬の排出を防ぐため
10.終了後、体位や寝衣を整えて、下肢を伸展させる。便意はしばらく我慢するように説明する
※下肢を伸展することで肛門括約筋が収縮して座薬が排出されにくくなる。

答え

上記理由から答えは③の挿入後1~2分押さえるです。

余談ですが、
座薬って先が尖ってるものが多いんですよね。
潤滑剤をつけたとはいえ痛いんですよそのままだと。

だから現場では
手の体温で座薬が少し溶けるのを利用して
座薬の尖っている所だけを少し丸くしてあげると挿入時の患者の負担が少ないなという印象がありました。


よろしければサポートをお願いします!いただいたサポートは今後の活動費や医療の最新情報収集のための教材購入のために使用させていただきます!