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あおもりカシス

あおもりカシスは、青森の冷涼で寒暖差のある気候に適するであろうと、1965年(昭和40年)に研究者によってドイツから移植され、1975年(昭和50年)に青森市で栽培が始まりました。この当時からの品種は、一切の品種改良など人の手を加えず、現在に至るまで栽培が行われております。
一途な栽培の取り組みが、原種ならではのワイルドな風味、栄養成分を今に引き継いでおり、品種改良された輸入品や他品種と大きな違いとなっております。(あおもりカシスの会資料より引用)

国産のカシス栽培地は少なく、青森が最大の産地(8割)となっています。
今回、私たちが訪れたのは、あおもりカシスの会の副会長を務められてる、猪股さんの農場。約1200本のカシスの木がある広大な畑を、7名で収穫しており、全員が60代~70代の大先輩達。すべてが手摘みで、実が大きく育ってから20日以内に取りきらないとダメになってしまいます。
1人あたり6キロ~7キロを毎日、大変な労力が必要な作業です。
市内には70名の生産者がおり、昨年の出荷は500kg。今年は温暖化の影響で通常より早い収穫時期になりました。
国の地理的表示保護制度(G1)に第1号として登録されたあおもりカシス。
その伝統と誇りを守るために、日々品質管理や広報活動に努めていますが、若い後継者がいないのが現状です。我々レストランにできることは、少しでも国産カシスの魅力を、料理を通じてお客様に届けること。そして、いつしか東京のレストラン、世界のレストランが使用するあおもりカシスになって欲しいと願っております。


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