[書籍紹介]USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 後編
どうも、netflixで見たい作品が多すぎて困っているnoteです。
昨日ツイッターで見かけた、ゲームのドキュメンタリーみたいなやつも気になってます。
さて、本日は水曜恒例の書籍紹介です。
ボードゲームを世間に広めていくために書籍から学習したことをこちらでまとめ、自分なりに理解を深めていきたいと思います。
本日の書籍は先週に引き続き『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』著・森岡毅 です。
結構ボリュームのある書籍なので読了に二週間かかってしまいました。
先週の記事はこちらです。
今日もマーケティングのことを勉強していきたいと思います。
マーケティング・フレームワーク
マーケティング・フレームワークとは「整合性のある戦略と戦術」を生み出しやすくなる考え方のことです。
本書では詳細に説明し、USJの経営にどのように活かされたかも紹介されているので、こちらで簡単に内容をまとめていきます。
マーケティングを行う際には以下の順番で考えて打つ手を決めていきます。
「戦況分析」→「目的」→「WHO(目標)」→「WHAT(戦略)」→「HOW(戦術)」
それぞれについて簡単に説明します。
・戦況分析
「市場構造」を理解して、それを味方につけるために行います。
例えば、小売業などではメーカー・流通・消費者などの立場によって様々な事情が発生し、ぶつかり合うことである一定のやり方に収まっています。
このように市場構造を1つの機械のように捉えてその仕組みを理解し、利害関係のつながりや意思決定のプロセスを正確に捉えておく必要があります。
・目的の設定
戦況分析を進めながら初めに取り掛かることが目的の設定です。
目的を設定する上で重要なのは「高すぎず低すぎず」「簡単に覚えられるほどシンプルで」「味方を奮い立たせる魅力を持っている」ことです。
・WHO(誰に売るのか)
次に目的を満たすためのターゲット(目標)を誰にするのかを決定します。
限られたリソースを投下するWHOを定める事で、狙った結果を出せるようにする必要があります。
WHOを設定する際には、すべての消費者の中から「戦略ターゲット」と「コアターゲット」を絞ります。
戦略ターゲット:予算を投下する最も大きな括り。戦略ターゲットの外にいる消費者は完全に捨てることを意味する。
コアターゲット:戦略ターゲットの中で、さらに予算を集中投資する消費者のくくり。購入する可能性の高い消費者をターゲットとする。
・WHAT(何を売るのか?)
WHATでは販売する商品の価値を選択します。
本書の中で以下のような格言が紹介されていました。
「人々は4分の1インチのドリルが欲しいのではない、4分の1インチの穴が欲しいのだ」- セオドアレビット
消費者が本当に欲しいものは何かを明確にし、自分たちが本当に売るべき物は何なのかを考えろという意味だそうです。
テーマパークで消費者が求めているものはアトラクションではなく、その体験に付随する「感情」になります。
なので、アトラクションそのものの魅力ではなく、どのような感動が味わえるのかを的確に訴求する必要があります。
・HOW(どうやって売るのか?)
HOWはいわゆる戦術にあたり、WHATをWHOに届けるための仕掛けです。
例としては製品、パッケージ、広告、価格戦術、流通戦術などがHOWに当たります。
HOWの主な領域は以下の4つにまとめられています。
Product(製品):顧客に提供するものを決めること
Price(価格):目指すポジションに適した価格を決めることとその実現
Place(流通):効率的かつ効果的な顧客への販売アクセス方法を決めること
Promotion(販促):効率的かつ効果的な顧客への情報伝達方法を決めて実現すること
まとめ
上記のような状況分析を元にした一連のマーケティング活動により、USJは2011年の「ハロウィーン・イベント」を大成功させ、日本でのハロウィーンブームの先駆けとなったそうです。
こちらの事例についても、上記段階をどのように踏襲したかが詳細に記述されており、読み物としてとても面白いので気になった方はぜひご覧ください。
本書は結構ボリュームがあったので読むのに2週間かかってしまいましたが、とても勉強になりましたし純粋に面白かったです。
とりあえず、これまでの私の活動は戦況分析や目的の設定をすっ飛ばしてHOWレベルのことばかり考えていたので、落ち着いて戦況とリソースの分析から始めてみようと思います。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!
来週の書籍は『プロカウンセラーの聞く技術』著・東山紘久です!
おわりに
こちらでは日本国内でのボードゲーム市場拡大について、日々作戦を考えております。
興味を持っていただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。サポートして頂いたお金は全て、施設へのボードゲーム寄贈や制作支援に使用させていただきます。