SAFeについて考えたこと(アジャイルの話)

Scaled Agile Framework 略して SAFe です。

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わたし認定Scrum Masterです。

けどSAFeとかLeSSとかはほぼほぼ全くの素人なのです。(と言っても一般人よりは知ってますが、Scrumの理解に比べれば雲泥の差という感じです。)

ちょっと必要に迫られたので調べながらSAFeについて考えてみたメモです…。

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まず… SAFe って何??

IBMさんのサイトでの日本語説明

なんとなく公式っぽいサイトの日本語版

一通り見てみた感想。
SAFeの日本語サイトは右クリックきかないとかコピペできないとか…えっと…つまりSAFeはそういうことですか??という印象です。
これは悪い意味ではなく(…良い意味でもないですが…)一昔前のRational/RUPを彷彿とさせるプロセスで商売をする人たちがいてそのためのToolという感じなのでしょうかね…

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しょうがないので英語版の公式っぽいサイトを見てみます。

ここの「Essential SAFe」を見てみると最低限の全体像がわかりそうです。(無断掲載は避けますので上記サイトを見てみてくださいっ!)

パッと見で特徴的なのは「PROGRAM」と「TEAM」というレーンに分かれているところです。

そして「TEAM」の中にAgile Team(s)としていわゆるScrumチームが入っています。XPやKanbanやBacklogと言った文字も見えます。

PROGRAM」の方にはBusiness OwnersやSystem Arch/EngがいてここにもBacklogやKanbanがあるように見えます。※Full SAFeで見てみるとさらに「PORTFOLIO」なども増えてきてます。

実際は説明をもう少し深掘りして呼んでみましたが…途中で気づきました。あれ?これはアジャイル開発手法ではない!?

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長々書いてもしょうがないのでなんとなくわかったことを。

SAFeは、
「(いわゆる)アジャイル」と「(いわゆる)リーン」と言ったエッセンスを骨子として…
要件や全体アーキテクチャを(アジャイルじゃない方法で)決める(上流)チームと、(いわゆる)アジャイル開発チームを組み合わせることで…
製品を開発するプロセス。

ですね。

つまり! SAFeはアジャイル開発自体をスケールするものではありません。

アジャイル開発チームに作らせるモノを戦略的に柔軟的に決めてより成功率の高いビジネスを創り出すための広範囲にわたるプロセスです。

役に立つか立たないかと言った議論ではなく。(実際SAFe自体は結果は出している有用なフレームワークと聞いていますので)
SAFeははっきり言って「スケールドなアジャイル」ではないです。

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最後にScrumMaster観点で思う事をいくつか。

アジャイル開発チームを包含していますがプロセス全体で見たときにはスケールしたアジャイル手法とは言い難いと思います(違ったらすみません)

ちなみになんだかんだ言ってアジャイルとはこれです。
https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html

要件を出す側に柔軟性を持たせているのでビジネスの成功率は高まる方向に動くかもしれません。

でもどうでしょう?

わたしが開発者を尊重しすぎるだけかもしれませんが単にビジネスの都合の変更を柔軟に出来るという売り文句だけで「個人との対話」や「顧客との協調」つまり「人」を中心においてスケール可能にしたプロセスとは思えないですよね…?

アジャイル開発チームをアジャイルじゃない手法で決めた要件で動かそうとするプロセス。

さていかがなものでしょう。誰がHappyになるのでしょうか。

良し悪しとは別にして。
ここに書かれていることが私がSAFeに持った違和感に近いかもしれません。
https://www.infoq.com/jp/news/2018/06/developers-should-abandon-agile


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