2020/07/19 晴れ

 きょうは「35歳のチェックリスト」を読了した。薄い新書(電書だが)で2時間。速くもなく遅くもない感じである。それはおいといて、本書は35歳をひとつの区切りとしてこれまでの自分を振り返り、いろいろ人生の棚卸しをしようと提案するものであった。要約すると、35歳になったんだから世間一般・既存の社会通念に従った「大人」になろうね!っていうような内容である。恣意的なまとめ方であることは自覚しているが、そういう内容なんだもの。本文中でこの「大人」という概念が明確に定義されるところはないわけだが、内容から察するに「社会の義務(納税・勤労・育児)を果たす人間」のことであるようだ。書いてあることはよく分かる。組織の中で主体的・協調的に動くことで自他共に好影響を生むことができそれがやりがいにもつながる、とか、伴侶を得て子をなすことでそれを守る喜びや幸せがある、とか。まぁ、そらそうでしょうよ。人間そういうふうに出来ているんだもの。要は現在の立ち位置とそれに対する心の向き合い方なのである。どんな状況でも前向きに捉えて進むことはできる(極端な例外はあるけど)。そうやって生きていくのが幸せなんだろうけどね。「納得」は全てに優先するんだけど、その納得は作り出せるのである。納得を作ることを納得できるか否かという部分が問題なんだが。あと離婚に言及した部分で「シングルマザーは実家で両親とともに子育てできるし、別れた夫は別のところでまた子供作れば少子化対策にも効果あるんじゃない?」みたいなこと書いてたけど、すごい意見だな。例えばシングルマザー2世の家庭とかどうするんですかね? という感じで、読むのがキツい本だった。諫言耳に逆らう、というやつであるが。

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