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「Australia and EU fail to reach free trade deal」FINANCIAL TIMES 2023/10/30

【記事の要約】
G7サミットでは、オーストラリアとEU間の自由貿易協定をめぐる協議が行われた。EUは、フェタチーズの輸入や、牛肉と羊の無関税輸入に対して合意せず、5年にわたる交渉が暗礁に乗り上げた。EUは農業に関して非常に保護主義的な市場であることに加えて、オーストラリアの農家は、農家が不利になりかねない協定に署名しないよう圧力をかけてきた。この決裂は、先進工業国の大国が、それぞれの地域で自由貿易協定を追求することが難しくなっていることを示唆している。

【私の考え】
日欧EPAは、関税額の引き下げ幅が大きく、対象品目も多いため活用されている制度である。実は、原産地規則を満たすことが簡単な文房具などにも日欧EPAが高水準で使用されている。農業関連の交渉は利害の対立から締結が難しいが、制度の使いやすさとその影響力から、オーストラリアの貿易を発展させる上で不可欠である。粘り強い長期の交渉が必要だ。


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