「生きがい」の英訳・・・
「生きがい」という言葉がちょっと気になり、日頃めったに手にしない和英辞典を引きました。ジーニアス和英辞典です。「生きがい」の見出し語の後に普通なら英単語が載せられていますが、そうではなく、以下の文章(説明というか、解説というか)があり、その後に訳語・例文があります。
引用します。
「1語でぴったり対応する語がないので、文脈に応じて「生き(てい)ることの価値」「生きる目的」などと言い換えて英語に直す。」とあります。
実に的を射た説明です。納得です。
次に松本道弘著「難訳・和英「語感」辞典」(さくら社)を見ました。
ジーニアスと同様の訳語の後に面白い文がありました。ある英文の訳、「STシネマ翻訳者 岡山徹氏」の訳が添えられています。
引用します。
A robbing a bank is going to give me a purpose ?
(銀行強盗が生きがいになるっていうのかい)
英文の単語は見知った単語で難しくはありません。しかし、purpose を
「生きがい」 と思いつくかどうか。
言うまでもないことです。思いつくことはありえません。
「文脈」ということについて、もっと学ばねばならないと思います。
ただ、英語は恵まれているのではないかと思います。
英和・和英辞典、色々あります。関連する書籍も綺羅星のごとくあります。値段も、高価なものもありますが、廉価なものも多くあります。
翻って、他の言語については、英語の足元にも及ばないのがで現状です。
多様性とよく言われる昨今、今少し、他の言語にも光が当たらないものでしょうか。(以前のことを思えば、隔世の感はありますが)
英語以外の言語を学びたいという人・興味のある人・必要な人は、英語ほどではありませんが、いるのですから。
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