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【映画日記】愛は地球を救うんです!映画『ムーンフォール』

2024年8月8日   

暑い。もしや太陽が地球に近づい来てんじゃないか、と思うくらい暑い。

というわけで、先日見たのは「月が地球に堕ちてくるぞー!」というSFパニック映画。いろいろ書きたくなった一品です。

映画『ムーンフォール』(2022年)

何らかの異常で月が軌道を外れ、やがて地球に墜ちてくると判明。

その事実を隠し、われ先にと逃げ出す政府関係者。が、NASAより先にこのことに気づいた自称巨大建造物専門家がネットに拡散。世界がパニックとなる。

そんななか、英雄から一転、事故の責任を負わされ退職していた元宇宙飛行士に人類を救うため月へ向かう任務が託される。


ディカプリオ主演の映画『ドント・ルック・アップ』(2021年)でもしっかり弄られていたアルマゲドン的な展開を2022年にもなってどうしてまた?

しかも月の正体に『エリジウム』の既視感。

ちょっとネタバレになりますが、AIの反乱という話です。で、「知能」という見えない脅威をビジュアル化したものが、エイリアンみたいにグワーッと口を開けて襲ってくるというこれもまた既視感。

こんなふうにまったく新鮮味はないのに、見ていて残念な気持ちにはならない。ちっともならない。むしろ「コレコレ!これを待ってたんだ!」とさえ思った。

それはやっぱりエメリッヒだから。『インディペンデンス・デイ』『デイ・アフター・トゥモロー』など、何度も何度も地球を危機から救ってくれたローランド・エメリッヒ監督だから、です。ブラボー!!

(C)2022 UK MOONFALL LLP All Rights Reserved

本作で月に飛んでくのはパトリック・ウィルソン(元宇宙飛行士)とハル・ベリー(元宇宙飛行士で現在はNASAの副所長)、そして自称巨大建造物専門家のジョン・ブラッドリーの3人。ウィルソンの薄味具合が実にイイ。夏向きの男(注:個人の感想です)。

一方、月が迫る地上では家族愛、隣人愛がオーソドックスに展開。
これでいい。余計な捻りなどいらん。愛は地球を救うんです!

とにかく月が接近する地上の映像が大迫力。スーパームーンどころじゃない。いや、現実に月が2倍3倍に見えたらって想像するだけで怖いけど。

もうひとこと。前半、過去の重要な出来事を知る人物としてドナルド・サザーランドが登場。そのクセ者ぶりに、映画『ヴァイラス』(1999年)で未知の生命体に半身だけ寄生されたおぞましいお姿を思い出した。

◆『ヴァイラス』についてはこちらを。

そのサザーランドさんは今年6月20日に88歳で死去。本作が遺作のひとつ。
謹んでご冥福をお祈りします。

映画『ムーンフォール』原題:Moonfall
2022年/130分/アメリカ・イギリス
監督:ローランド・エメリッヒ
出演:ハル・ベリー、パトリック・ウィルソン、ジョン・ブラッドリーほか


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