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ダイソーの300円イヤホン(略) Part2

これは、ダイソーの300円イヤホンを4ヶ月程度で断線させてしまった愚者の記録である。

イヤホン、断線させちゃいました。

なぜダイソーのイヤホンが断線してしまったのか。それは偏に私の管理不足と言える。もちろん、300円が故の品質の悪さ、剛性の低さをやり玉に挙げて、100円「均一」としての自覚が抜け落ちて久しいダイソーへの啓発とすることもできるが、それをするには私の面の皮は薄すぎる。

私はダイソーの300円イヤホンを寝具上で使っていた。寝ながらイヤホンで動画・音楽を聞くという、外耳道に対する虐待を好んでいたためである。

そして私は寝相がいい方ではない。ただしこの熱帯夜の中、寝苦しさのあまりに のたうつ体をどうして非難できようか。

とにかく、気がついたとき、イヤホンは当然耳から零れ落ち、私の体と、じとりと体温が移った敷布団の間に挟まっていた。

私は、そのイヤホンを取り出そうとした。しかし起床直後、抜け駆けの朝である。脳に達する血圧は低く、正常な思考など行えるはずもない。

 耳にはまっていたはずのイヤホンがない。目も開けず、腕のみで周辺一帯を探る。
 と、手のひらに金属特有の温度。ハウジングだ。触り心地の悪いコードを辿っていけば、それは背中へと続いていた。
 朝。大多数の人間が行動を開始する時間帯である。このまま体を起こし、リビングへ向かうついでに、この痩せぎすの体に一晩圧迫され続けたイヤホンを回収すれば、それが最も効率的だろう。
 だが、どうだろうか。枕元のスマートフォンはいつもの起床時刻の20分前を示している。なにも今起きずとも、むしろ起きぬこそが最善ではないか。
 ああ、しかし。背中側にイヤホンが挟まっている、と気づいた瞬間から感じ始めた違和感、異物感。先程手に触れなかったもう片方のハウジングが、ちょうど腰骨の出っ張りと干渉して不快だ。
 ええい、もう引っこ抜けばいいだろう。ハウジングを手に取り、体を起こさず、不快を取り除く。芋づる式、人類の叡智の結晶だ。

 この動摩擦以外は。

塩化ビニルは、摩擦が小さい。その分経年に伴い硬化してしまうというデメリットはあるが、絡んだときほどきやすい、ホコリが付きにくい、感触がベタベタしない、というメリットが有る。そのため、安価なイヤホンのコード被覆に用いられることが多い素材だ。

TPEは、摩擦が大きい。その分経年に伴い硬化しないというメリットは有るが、絡んだときほどきにくい、ホコリが付きやすい、感触がベタベタする、というデメリットが有る。そのため、高価なイヤホンのコード被覆に用いられることが多い素材だ。高価なのに、硬化しません、なんつって。

ダイソーの300円イヤホンのコード被覆は、後者である。TPE、熱可塑性樹脂ゴム弾性体である。


摩擦が大きい。

あえなくイヤホンは断線、右側のみ聞こえるモノラル以下イヤホンの完成と相成った。ただし、ピン側根本をくの字に曲げてやることでステレオイヤホンとなる。お手本のようだ。

300円もするのに、4ヶ月程度しか使えなかったよ…。1日あたり2.75円か…。100円のAluminumだったら1日あたり1円切ってたのになぁ…。

もったいねえことした…。

とはいえ、本体長すぎてつけたまま寝返り打とうとしたら耳に刺さってきたしなぁ。ハウジングの形も左右で同じだから暗闇で L R わからなかったし。

そういやこれ買いに行ったとき他のシリーズもあったよな。

いい機会だ。


また買ってくるか!



商品紹介

DAISO 高音質ステレオイヤホン 300円(税抜)
迫力低音 ヴォーカル伸びやか

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前回購入したものが「オールマイティ バランスタイプ」だったのに対し、今回は低音重視のタイプです。

正直音域とかどうでもいいんですが、このイヤホンでなければならない理由がありました。

この見た目、どこかで見覚えがありませんか?

そう、

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Seriaの「Aluminum」とそっくりなんです。完全に同じ塗料を使用しているとしか思えません。

さらに耳に沿ったイヤーピースの傾斜。

完全にAluminumの上位互換(誤用)です。

これはもう、100円イヤホン界のレジェンドであるAluminumに、正面切って勝負を挑んできたと受け取るほかありません。
買ってやろうじゃねーの。

その他は前回のものと大差ありません。周波数帯域とか、インピーダンスとか気になる方は前回の記事を読んでください。そして拡散しろ。おれがアフィリエイトで稼げるようになれるくらい拡散しろ。


さて、続いて本命の音質調査です。

前回で既に100円イヤホンとは戦いにならないことが判明しているため、ここは同シリーズの断線300円イヤホンと比較していきます。

そのために使用する道具はこちら。

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たぶんこれもダイソーで売ってた、イヤホンジャックを増やすやつです。たしか100円だった気がします。あとパッケージに「二人で音楽を楽しめます!」的なことを書いてた記憶があります。

ここで注意すべき点は、これを購入しても一緒に音楽を聞く人間が付属してくるわけではないということです。こういうところから「賢い消費者」になれるんですね、勉強になりましたか? あ?


ではこれをスマートフォンに差し、断線イヤホン と Aluminumもどき とを接続。同時に比較検証が出来るという寸法です。

いざ。

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そもそも刺さりませんでした。

今まで通りこいつには、メスメス端子を使って、PS4のコントローラーから出力される音とスマホで再生している動画の音をミックスする役目が与えられます。良かったねぇ。

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おまえが仲のいい二人に音楽を届ける日なんて、永劫に来ないんだよ。


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気を取り直して、左手にスマホ、右手にイヤホン端子を2つ持って、最短最速でイヤホンチェンジすることによって音質の比較をしていきたいと思います。

使用する楽曲はDiggy-MO'で「PSYCHE PSYCHE」。タイトルの通り、サイケサイケ言ってる歌です。歌詞は相変わらずよく聞き取れませんが、サビの「目ぇチッカチッカチー↑↑↑」の部分は聞いたが最後、死ぬまで頭の中でループし続けます。対処法はNobody knowsなので諦めて、ヤケにFINEでバカなオマエはBE MINE。


右耳(断線)

はい。


うん。


まあ、いいんじゃない? 断線したとはいえ、片方だけだしね。

何歌ってるかもよくわからんわ。イヤホン関係ないけど。



左耳(Aluminumもどき)

はい。


うん。


なんか、密閉感があるわ。前のより。

でもこれ、単純に断線したやつのイヤーピースがヘタって防音性能が落ちてただけなのでは?

うーん。

何て言ってるかよくわかんねえ。


比較結果

よくわからんわ。確かに低音重視と言われると、低音がドスドスしてる気もするし、ヴォーカルが伸びやかと言われると、Diggyの声がいつもより聞き取りやすく……ないです。さすがCommander of S.O.

歌声だけから歌詞を書き起こして、どれくらい合ってるかを競う競技とかしてみたいな。絶対ボロボロだよ。平均合致率10%切るでしょ。

ただ、断線の方が取りこぼしている音域を、Aluminumの方が補完できている感はなんとなくありました。奴はバランス型を自称していますが、もしかするとダイソー300円イヤホンシリーズは素で低音に弱いのかも知れません。あるいは、断線の影響が右の方にも少し出ていたか。

あとこれも完全に主観ですが、Aluminumもどきの方がDiggyの声がはっきり聞こえた気がします。聞き取れるかは別問題ですけど。ただこれも経年劣化とか、なんかそういった要因が絡んでるのかも知れません。エージングとかなんとか。


まとめ

正直、誤差。

いや、ちゃんとしたイヤホンを使って、普段からちゃんとした楽曲を聞いている、耳BMIが標準値の方であればきちんとした評価が下せるのでしょうが、残念ながら私は一桁レベルの低体重。

得意な音域がどうとか、機微とかさっぱりわかりません。

そんな私でも唯一わかること。それは、イヤーピースは斜めってたほうがいいということです。

みんなも外耳道を虐めよう!

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おまけ

ダイソーにはBluetoothマウスが売っています。500円。

買わないほうがいいです。精度がクソなので。

あと、乾電池入れるところの隣に、USBドングル用のスペースがあります。

もともとはUSB無線マウスだったんでしょうね。金型を再利用したのかな?

買わないほうがいいです。

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ここはどこだ