ヤバイあの子の話

前回の記事でぶった切って終わったけど結構印象的な出来事がありまして。

大学で知り合った女の子で、Mちゃんとするわ。Mちゃんはどこにでもいるような感じの普通の子だったんですけど。知り合ってすぐ、何気に地元が近いのがわかってよく地元が近い人同士がよくやる「あいつわかる?」みたいな話してたんですよ。

どうも俺の中学校、高校時代のツレがMちゃんの小学校の頃の知り合い率が高いみたいで。結構な打率でわかるわかる!懐かしい!みたいな話してたわけですよ。このブログに度々登場するマジキチ三平ことA君も御多分に漏れず知っておられた。同じ小学校だったらしい。

「A君懐かしいわー」みたいな事言ってたんで本人に「Mちゃんが懐かしいって、会いたがっとったよ」と報告すると一瞬、鳩が散弾銃喰らったような顔しまして。その後シワッシワな顔になりながら「あいつはヤバイ」みたいな事言いおるんですよ。シワッシワな顔しながら。

俺が大学で見たMちゃんは特に変なとこは分からんというか、強いてあげるなら俺の存在がツボみたいで顔見ただけで爆笑してたんで、なかなか失礼な娘やなぁと思ってたくらい。一体何が彼をそんなシワッシワにさせるのかわからん。何故彼女が俺の顔を見ると爆笑するのかもわからん。

「どしたん?小学校の頃なんかあったん?」
「ヤバイ…あいつはヤバイ…」

と何を聞いても同じ事しか答えない。壊れたファービー人形みたいになっとるなぁと思ったんですけど。いまいち要領を得んままに有耶無耶なままその日は解散しまして。

ある日Mちゃんから連絡が来て、俺からしたら中学の頃のツレと連絡が取りたいと。Mちゃんにとっては小学校が一緒。なんかこの辺ややこしいけどK君とするわ。

聞けばK君の事が気になっている女の子がいるので紹介したいと。そんな事を言いおるんですね。当時我々は20歳。成人式に行った後だったんで同窓会かなんかで見かけて気になったのか。何にせよ俺には何の利も無い話でどうでもいいなぁと思ったんですけど。

んで、K君に連絡を取ったわけですよ。当時彼女のおらんこの俺が。キューピッドの如く。この俺が。「お前の事気になる子がおるらしいけぇメアド送っていい?」とかそんな感じで電話したんだったかな。

そしたらK君も「えー!なにそれ!えー!」みたいな照れながらも嬉し恥ずかしが隠しきれないような声をあげてやがるんですよ。俺がYahoo!キッズチャットを荒らしている間にも、こうやって男女がくっついたり夜景見たりキッスしたり変な棒出したり入れたりしてんのかと思ったね。力が欲しい。この日本(くに)を消し飛ばす力が。

「誰が紹介したいって言っとるん?俺の知っとる人?」
「お前と小学校一緒のMちゃん。俺と大学一緒なんよ。」
「——え?」

電話の向こうの声が急に止まりまして。電話越しでも分かる戸惑いっぷり。しばらく無音が続いた後、「あいつか…」みたいな事言ってた。その後、A君と同じようにあいつはヤバイみたいな事を言い出す。どうも同じ小学校の人間にしかわからんヤバさがあの子にはあるらしい。

その辺のやりとりは既に履修済みでめんどくさかったんで、「Mちゃん本人じゃないしメアド送っていいよね!」って通そうとしまして。向こうも悩んだ末に「ちょっと1発抜いて冷静になるわ」とか最低極まりない発言をして電話を切られまして。信じられん。その間俺に待てと言うのか。力が欲しい。この地球(ほし)を消し飛ばす力が。

5分後、気持ちテンションが低くなったK君の了承をもらってアドレスを送ったんですよ。その日の夕方にK君が狂ったように電話かけてきた。電話に出たら「Mちゃんが紹介したいって言ってた子、あいつの姉ちゃんだったんだけど!」と大層テンションの高いK君が叫んでおられた。

びっくりだわ。まさかの姉だった。普通紹介したい子がいるって話からの姉紹介する?これ普通なの?だとしても姉を紹介させてって言わん?俺が疎いだけなのか。ガストのチーズハンバーグ食べたかったので電話を切ってその後の着信は無視した。

数日後、こんなことがあったとA君に話したんすわ。そしたらA君またシワッシワになりながら「とんでもない事したなお前」みたいな事言いおる。ホラー映画とかでやらかした主人公に「あの場所に行ったんか!?」みたいに詰め寄って来るジジイみてぇと思ってたらK君呼んで3人で話し合うぞ、と。ほんで、3人でA君の家に集まった。

集まって酒飲みながら「姉とのメールはどうなん?」と聞くとめっちゃグイグイ来る、と。ええ事やん。そんな女の子からグイグイ来られる経験滅多に出来んわ。you付き合っちゃいなよって煽ったら「相手はあのMちゃんの血族、文面からでもあのヤバイ鼓動を感じる。ブラッドオブMちゃんを感じる。」とかよくわからん事を言う。

このK君ですが、理想の女性のタイプはムーミンに出てくるムーミンママと本気で答える変わり者でして。ムーミンママの何がそんなに良いのかって話聞いたけどちょっと異次元過ぎて記憶から消し去ってしまった。歪んだ趣向持ちやがって。エプロンを装着している以外にムーミンとの差別化点無いだろ。

「かと言って良くない形で消えて、女子特有の横繋がりネットワークで悪い噂を流されるのは困る。」と面倒な事を仰るK君。また同窓会とかやった時に気まずい思いをしたくないので出来るだけ俺に悪者になってもらいつつ連絡を取り合うのをやめたいらしい。思い返すと酷いなこいつ。俺なんでこいつと友達やってんだろう。

現時点でメールはあんまり返してない。このまま自然とフェードアウトするにはどうしたら良い?みたいな答えの無さそうなどうでも良い会話をしながらうだうだ飲んでたらMちゃんからメールが俺に来た。

ちょっと長いんで分けるわこれ。続きは気が向いたら書く😡






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