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油は健康の味方?敵?

こんにちは!ノルン鍼灸院・管理栄養士,登録販売者のななむらです!


皆さんは「油」に対してどんなイメージを持っていますか?

「カロリーが高い」、「油を摂ると太る」、「身体に悪そう」

など、あまり良いイメージではないことが多いのではないでしょうか。


たしかに油は1g当たり9kcalと高カロリーのため、摂り過ぎは糖質やたんぱく質と比べると、肥満の原因になりやすいです。

しかし、脂質は糖質やたんぱく質とならび三大栄養素の一つとされています。

脂質を一切取らないということは、身体にさまざまな支障をきたしてしまいます。


今回はまず、

油が身体の中でどんな働きを担っているのか、
油が不足することで身体にどんな影響があるのか、

についてお話していきたいと思います!


▼身体での油(脂質)の働き▼

油(脂質)を食事などから取り込むと、主に十二指腸で分解され大きく分けるとグリセロール・脂肪酸の2つに分解されます。

また、グリセロールと脂肪酸がくっついた状態をトリアシルグリセロール(中性脂肪)といい、肥満の原因ともいわれている成分ですね。

これらの成分が身体の中でさまざまな役割を担っていますので、その働きについて紹介していきましょう。


① 身体を動かすエネルギーになる

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エネルギー源として利用される脂質は脂肪酸です。

細胞内のミトコンドリアで脂肪酸が分解されることによりエネルギーが作られます。


② 細胞膜やホルモンを作る材料になる

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コレステロールは細胞膜の主要構成成分として働き、細胞の内側と外側で物質がスムーズに移動できるよう助けます。

また胆汁酸や副腎皮質ホルモン、性ホルモン、ビタミンDの原材料になります。


③ 貯蔵脂肪として蓄える

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エネルギーとして使用される脂肪酸は、トリアシルグリセロールという形で体内の脂肪細胞に貯蔵されます。

その後、各組織に運ばれてエネルギーとして利用されるのですが、利用できずに余った分はどんどん蓄積されてしまい、肥満の原因となります。


④ 脂溶性ビタミンなどの脂溶性物質を取り入れやすくする

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脂溶性ビタミンはその名の通り、「脂に溶ける」性質を持っているため、脂質を一緒に摂ることにより吸収率が良くなるといわれています。



⑤ 体温を維持する

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体脂肪や内臓脂肪は臓器や筋肉を寒さから守り、体温を一定に保ちます。


▼油が不足することで身体に起きる影響▼

① エネルギー不足で免疫力が下がり、病気にかかりやすくなる

② 脂溶性ビタミンが不足し、身体や肌の老化が促進する

③ 身体の構成成分が不足し、血管がもろくなる

④ ホルモンバランスが乱れる

このように油も身体の中で大切な働きを担っているのです。

むやみに油を制限することは、こういった不調をまねく原因になってしまうことも。

正しく油を摂るということが重要です。


また、油には種類があります。

「飽和脂肪酸」
「不飽和脂肪酸」

大きく分けるとこの2つに分類されます。


飽和脂肪酸は身体に悪いので控えましょう。

不飽和脂肪酸は身体によいので積極的に摂り入れましょう。

といった話をよく聞くのではないでしょうか。

次回からこちらの2種類の脂肪酸について、身体での働きやこれらを含む食品などをお話していきたいと思います。

今回の記事と併せて見ていただき、油についての知識を深めていきましょう。


ダイエットプログラムのご相談や管理栄養士による食事指導などは

ノルン鍼灸院までご相談ください!

芸能人や日本代表のアスリートを鍼灸・栄養指導の両方からサポートし続けています。

参考文献:
スタンダード人間栄養学.基礎栄養学.脂質の栄養.ISBN978-4-254-61048-2 C 3077

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