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映画「スラムダンク」を観た

スラムダンクが映画になる。
そして声優陣が一新するらしい。
そんなニュースを耳にしたのはいつ頃だろうか。
主人公の桜木花道が草尾毅さんから木村昴さんへ変更した。
ってことだけはわかった。随分と雰囲気が変わるなぁと思ったけど、
それ以上の感想?はなかった。

ネットではこの手の発表はとかくエキサイトするものだ。
2005年のドラえもんの声優交代劇もまあすごかった。
そりゃあ長年聞き慣れたキャラクターの声が変わるんだから、最初は違和感はある。でもそれは慣れてしまうもので、あれから17年経った今、
ドラえもんの声に違和感を感じる人はもはやいないだろう。
逆に昔の声に違和感を持つ人の方が多いかもしれない。

スラムダンクがアニメとして世の中に現れたのは1993年。
当時、メインキャストを演じていた声優さんたちは私と同世代なので、
25歳前後の人が多かった。あれから約30年。
押しも押されぬ大人気声優ばかりだけど、高校生の役をやるのはどうか。
正直言うと私はそんなふうに思っていた。
できないことはないだろうけど、おっさんになってもバスケやってるぜっていう「スラムダンク〜あれから」とかだったら続投ウエルカムなんだけどね。
ちょっと前に「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」が公開されたとき、
さすがに少年時代のシャアは演じていなかったけど、士官学校時代(23歳らしい)を1979年からシャアを演じている池田秀一さんが演じていた。
公開年は2015年なので、このとき声優さんの年齢は66歳。しかしこのとき
士官学校で一緒になる「ガルマ・ザビ」という人物が同じ23歳で、演じたのは柿原徹也さん。当時彼は32歳。池田さんとはダブルスコア!
シャアといえば池田さんなのはもちろんなんだけど、この時はかなりの違和感を感じたなぁ

で、今回のスラムダンク。
声優を変えたのには、作者であり監督である井上雄彦さんの思いがあったと、何かの記事で読んだ。
その理由の深いところはここでは書かないけれど、

あのときの声優さんたちはあの湘北のメンバーと一緒にあの試合を戦った。

だから井上氏はこの映画では声優を変えたんだ。
それは前回の声優さんへ対する思いやり以外ないんだろう、って私は思った。

連載時、僕はまだ20代だったから高校生側の視点のほうが得意というか、それしか書けなかったんです。

THE FIRST SLAM DUNK オフィシャルプログラムより抜粋

私もバスケをやっていたから(というか部活を)わかるけど、
試合って必ず勝って終われるようなものばかりじゃない。
山王との戦いに負けるリアルさが私は好きだった。
選手の目線しかなかった。
悔しい!悔しい!って。

今回の映画、原作を知っているから私は泣いた。
頭真っ白になった。
最初「あの山王戦をどう描くんだ?」と思ったけど、こんなやり方で攻めてきたんだね。
感動ってこういうことをいうんだ。

ちょっと興味がある人、
これは映画じゃない。試合。
映画鑑賞じゃなくて、バスケットボール観戦だ。


「バスケットボールは好きですか」


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