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教育系まとめ

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21世紀の教育はどうなる?(雑談も)
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#教育

2020年 最新版・高校合格力ランキング

<暫定版公開>2020.6.25 久留米大附設、ラ・サール他 追加 2020.6.26 ※ 合格力とは、各高校の最新の大学合格実績(2020年春)をもとに独自に算出した数値で、都立日比谷高校の合格力を基準値「100」としています。 (表下部に詳しい説明を載せました) ※ 学校名の(中)は中等教育学校、または高校併設型の公立中学校を表します。県立千葉、東葛飾については併設型ですが高入生の割合が多いため(中)は省きました。また、東葛飾中学校は2016年設置のため、中入生はまだ

シリーズ・新しい教育を雑に考える【3】

アクティブラーニングについて。 最近気づいたことをいくつか。 以前にどこかで、 「説教というのは、中身は二の次で、まず相手に聞く気があるかどうか、が重要」というような内容を書いた。 そして、だいたいダメな奴をグチグチ叱る系の説教というのは、基本的に相手に聞く気が無いわけだから、ほぼ無駄よね、 その無駄なエネルギーを説教じゃなく発電に使おう、みたいなお話。 最近気づいたのは、 「(たいして起伏のない)他人の話を聞き続ける集中力」というものには、個人差がありまくるじゃねえか

シリーズ・新しい教育を雑に考える【番外編1】

今回は動画のご紹介。 お話がおもしろすぎる。 あるていど学びに携わっている人なら「失敗する価値」みたいなものを、誰もが理解していると思う。 「失敗から学ぶ」というのは文字面だけをみて語りがちだけど、この「東山を気楽に迷う話」は異常にわかりやすいね。 お話のうまい人だったんだなあ・・・。 以下少し抜粋しておきます。 時間のある方は視聴してみると良いかと。 以下抜粋 「どうしたら算数・数学が好きになりますか?」と聞かれることがよくあるが、ちょっとしっくりしない。 若い頃、

シリーズ・新しい教育を雑に考える【2】

数学の学習に絞って考察を続ける。 前回の振り返り ・これまでの黒板板書、講義形式の授業の目的は「ある技術の理解と習得」であった ・最短距離で技術を理解し習得するには、話し合いではなく、一方向の講義形式のほうがコスパが良かった ・よって授業中は「集中して聴く」ということが求められた これが我々が一般的に考える「授業」というものの基本ではないかと思う。 教師→生徒、という一方向の授業のメリットは、生徒に有無を言わせずに習得してほしい技術をダイレクトに伝達できるところだろう。

シリーズ・新しい教育を雑に考える【1】

例えば数学に絞って、次世代の双方向型授業とはどういうものか、すごく浅く考えてみる。 教師がすでに知っている情報や技術を、まだそれを知らない生徒に伝える、授ける、というのが今までの授業の基本スタイルであったと思う。 わからない状態で授業をうけはじめた生徒たちが、その時間内で、あるいは宿題などを通して、とある技術を「わかる」→「出来る」となれば成功と言えるだろう。 現在の教科書で言えば、中学2年で、連立方程式や、1次関数の基礎的な技術を習得する。 中1の頃には、y=ax+b、と

思考メモ < 暗記は古い >

暗記というものが学習のある部分を締め、「これは暗記しておこう」「要暗記」などという言い方がまかり通っているわけですが、ようやくその部分に適当な言葉で光を当てられた気がする。 のでメモっておく。 例えば数学で、スキルがアップする、ある問題が解けるようになる、ということを考えると、 『問題を見た瞬間にざっくりと解法(その候補)が頭にうかぶ』 という状態が目指すところに思える。 で、瞬間的に解法を思いつくためには頭の中に一定のうまくやれるパターンがストックされていることが必要

シリーズ「将来なんの役に立つの?」問題を解決しよう(6)

『大人ならクソガキの愚問を一言でねじ伏せられる説』 を検証中の本シリーズ また新たな気づきがありました。ので。 だらだらと続けます。 *** 今回は数学のプロはどういうことを言っているのか、というものを観察していこうと思います。 最近はyoutubeに授業や勉強法の動画がくさるほどupされており「教育系youtuber」なる人もたくさん現れてきております。 数学授業で人気のおじさん、鈴木貫太郎さんの本が1月に出まして(youtube動画が出版されるってそういう時代

シリーズ「将来なんの役に立つの?」問題を解決しよう(5)

中間報告。 ここまでの考察を振り返りながらまとめてみよう。 **** シリーズの目的→ 「これ勉強して将来役に立つんですか?」 という中二病的質問を一言でねじ伏せるアツい回答を見つけること。 回答の方向性 A→「すごく役に立つよ、だから」型 B→「役に立たたないよ、でもね」型 Aタイプ「役に立つ」という回答は、こじつけや限定された場面で、という注釈がつくことが多く、クソガキの反撃をうける危険大 (例)俺、海外行かないから英語つかわない また、大人になってから気づく利

シリーズ「将来なんの役に立つの?」問題を解決しよう(4)

4回目です。 引き続き、 「この勉強、将来何の役に立つの?」 という中二の疑問に対する完全回答を探って行きます。 ***** 中2に理科の授業をしていると、たまに虚しくなったりする。 例えば電流。 「ボルトとかアンペアとかオームとか、ワシらの人生に何の関係がおまんねん?」 という顔で超つまらなさそうに授業を聞いている生徒が一定数いる。 だからといって、 「学ぶの嫌なら電気使うなよ!」 と吠えるのは三流講師で、身の回りのものに電気が使われていることと、電気を学

シリーズ「将来なんの役に立つの?」問題を解決しよう(3)

着陸ポイントがわからないままお話を走らせるのは楽しいね。 本日たまたま↓のような記事があがってた。 工藤さんの本は読んだことがあり、たいへん興味深かった。 麹町中学校には定期テストが無い。 このひとが校長になって廃止された。 そこでふつうに考えられる親からの疑問 ・定期テストをなくして、どうやって子どもたちの学力をチェックし、向上させるのか? ・どんどんアホになるんじゃないか? というのを丁寧に潰していっている。 その先に宿題廃止もあったのだろう。 いったん立ち止

シリーズ「将来なんの役に立つの?」問題を解決しよう(2)

さて、2回目です。 この勉強、何の役に立つの? この知識、いつ使うの? 何で使わないのに勉強させられるの? という中二の疑問を完全にねじ伏せる回答を探るのが本シリーズの目的であります。 はたしてそんな都合のいい返答があるのでしょうかね。 「昔、田中角栄という人が居てだな…」 などと語り出すのは禁止とします。長々と話したら納得させられるはず、というのは話す側の勝手な思い込み。 中二という生きものは同じテーマの話を30秒以上聞かされると死んでしまいます。 また、トンチ

シリーズ「将来なんの役に立つの?」問題を解決しよう(1)

教育の業界にいると、少なからず遭遇するのが 「これ勉強して、将来何の役に立つんですか?」という疑問である。 中二病の代名詞とも言える問いかけですね。 実際の中二が口にすることもあれば、高校生から発せられることもある。 また、講師に直接言うこともあれば、親や兄弟、友達にグチグチ垂れ流されることもある。 私が受動的に受信するだけでも年に数回は聞くセリフなので、間違いなくエブリデイどこかのクソガキが 「こんなこと勉強しても将来使わないじゃん!」 と憤慨しているのである。

国語の選択肢問題の改善方法

新センター国語への記述導入が見送られたが、とりあえずの改善方法として現状5択の選択肢に追加で ⑥ ①~⑤に正答は無い という選択肢を設ける。 これ、どうよ。受験する側からしたら相当嫌だけど、作る側も必死になるよな。 そんで、いまのところ 「最も適当なものを選べ」 という逃げた聞き方をしているので、それも削ろう。 最も適当とかぬるいこと言わずに 「正しい答えを選べ」 でいこうぜ。 5つを比較して一番マシなやつを選ぶゲームはもうやめよう。 5台のジェット機があ

新しい教育観の創造

「新しい教育観の創造」というワードが出てきててアツい。 最新2018のOECD生徒の学習到達度調査(PISA)で、 読解力 数学的リテラシー 科学的リテラシー の3分野でぶっちぎり1位を取った中国の教育に迫る記事。 今回中国は1位をとるために、最も教育熱心な地区を調査対象に選んだそうだけれど。 それにしても大量の15歳(高校1年)に実際にテストを行い、その平均を出しているわけなので、やはり北京と上海周辺部は、ダントツで学力の高い地域なんだと思う。 さて、では、学力が高い