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ステイゴールドファンが重賞回顧のふりをして自分語り~札幌2歳ステークス②

前回①の続きです。

1番人気 バスラットレオン 前走1000m通過タイム65秒1。

2番人気 ソダシ 62秒7。

3番人気 ピンクカメハメハ 62秒7。

上位人気馬はいずれも、スローペースを逃げまたは番手から押し切っています。馬場の味方が得られなくなったゴールドシップクインテット(+今回は客将扱いのスライリー)にとって、もう一つの望みはハイペース。激流になればなるほど父から受け継いだ根性、スタミナ、泥臭さが発揮されるのではないか。そう思っていました。

バスラットレオンの隣に入ったコスモアシュラは初勝利を挙げた福島で、向こう正面からまくり切っており、さらに前走オープンのコスモス賞ではハナを切って3着。レースをひっかきまわして先行する人気馬のペースを崩す鉄砲玉になってくれるものと期待していました。

「さあ直線を向きました。コスモアシュラ先頭、コスモアシュラ先頭、内をすくってヴェローチェオロ、ヴェローチェオロ接近!、馬群をさばいてウインルーア!、外からはアオイゴールド、間からスライリーも追い上げる!

あと100!粘るコスモアシュラにヴェローチェオロ、ウインルーア、アオイゴールドが来る、さらに大外ユーバーレーベン!!ユーバーレーベン!!間からスライリー!!6頭固まってゴールイン!!!!!!」


的な結末を妄想した瞬間、ゲートが開きました。


立ち遅れるユーバーレーベン。あるあるです。織り込み済みです。

さてとコスモアシュラは…え?行きません。何か指示が出ていたのでしょうか。行きません。

先行争いはすんなりピンクカメハメハが制し、バスラットレオンが2番手、テンの早いウイングリュックが続きます。

スライリーが4番手。ソダシがその外。わが軍は中段内にウインルーア、外にアオイゴールド、後ろにコスモアシュラ、そしてしんがりにユーバーレーベンが控える展開となりました。

「1000m通過、59秒1と上がりました!」と実況。

ヨッシャ、ハイペースだ!!前がつぶれる!スタミナ勝負になるぞ!

その時です。ユーバーレーベンが一気にポジションを上げ始めたのは。

最後方まで捉え終えたグリーンチャンネルのカメラが再び先頭に向かってパンしていく、そのカメラの中心に彼女は写り続け、ついには先頭に並びかけていったのです。

残り600m。すでにピンクカメハメハには余力が無く、バスラットレオンも外からかぶせていくソダシに抵抗しますがいっぱいいっぱいの様子です。

そしてユーバーレーベンはソダシの陰に隠れるようにぴったりと外を並走。そのステルスっぷりと言ったら、ラジオNIKKEIの実況が同色帽、同系色の勝負服であるコスモアシュラと誤認するほど。

前3頭の後ろにはいつの間にやらアオイゴールドが外から、内からは連闘のヴェローチェオロが迫ってきています。

そして4コーナーから最後の直線。

コーナーを利してソダシとバスラットレオンが抜けだしを図る!ユーバーレーベンは2馬身置かれた!後ろからは外アオイゴールド、内ヴェローチェオロが迫る!

しかしソダシだ、ソダシが振り切って先頭、内懸命に粘るバスラットレオン、ああ~~~~!外からユーバーレーベン盛り返してきた、ユーバーレーベン盛り返す、ソダシにユーバーレーベン、ソダシ、ユーバーレーベンが迫る、ソダシ、ユーバーレーベン追い詰めてゴールイン!!!

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2000年3着テイエムオーシャン

2003年2着ヤマニンシュクル

2010年2着アヴェンチュラ

2013年1着レッドリヴェール

2014年3着レッツゴードンキ

そして2015年3着クロコスミア(3年連続2着だから入れさせてくださいお願いしますおねがいします)

札幌2歳ステークスが1800mに距離が伸びて以降、牝馬で馬券になった馬の中には次代のスターが綺羅星のごとくその名を連ねています。

ハイペースを前々からねじ伏せたみんな大好き白毛のソダシ、そして大まくりから直線一度突き放されながらもゴール前荒々しく勝ち馬を追い詰めたみんな大好きゴールドシップの血を引くユーバーレーベン。

日刊スポーツの「クラシック番付」では牝馬の横綱に前者、関脇に後者が名を連ね、予想のプロも2頭に大きな期待をかけていることが伺えます。

そしてゴールドシップ産駒は去年のワンツーに続いて今年も2,4,5着と掲示板に3頭を送り込む大活躍となりました。

普段の最終週より時計二つ速いこの日の馬場でも上位を占められたわけですから、もう来年は札幌競馬場はゴールドシップ産駒であふれかえることでしょう。

来年こそは何とか現地で、楽しみたいものです。






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