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寿司道は死狂ひ也


写真は、とあるOZEKIの外観。
壁面に書かれた謎の抽象画。

寿司に狂い、寿司に生きる私には、
壁面に描かれた赤と白のこれらが全て「抽象的に描かれたマグロの握り」に見えてしまい、
またそう見えてしまってからは、本当はこれらは何を描いているのかにも辿り着けなくなってしまいました。


今週は本当に疲れ果ててしまい。
書くネタも思い浮かばなかったので、ついに私のパーソナリティの1/3を占める、寿司について考え、向かい合い、そしてまた中身の無い駄文を垂れ流したいと思います。


寿司道とは 〜週一の回転寿司〜

私は週に一回、回転寿司を食べています。

この話をすると、ほとんどの人は「あぁ、そのくらいのペースで行ってるのね」と軽く聞き流してくれます。

しかし、私のそれは「そのくらいのペース」ではなく、ガチのマジで一週たりとも欠かさずに、本当に毎週一回(たまにそれ以上)回転寿司を食べているのです。

そして、その生活は気がつけば10年を超えるものとなりました。


古い友人に会うと「まだ毎週寿司食ってんの?w」と冗談混じりで訊かれます。
私は「ええ」と答えます。
すると決まってちょっとドン引きされるんですよね。自分から聞いてきたくせにね。

寿司道 〜その始まり〜

一体いつからこの狂えた生活が始まったのか。
思い返すにきっかけは、単に時間潰しだったような気がします。

ちょっと時間を潰す必要があって、さらにちょっも小腹も空いてて。
日常にはよくあるシーンかと思われますが、皆さんはそんな時、どんな選択をするものなのでしょう。

回答として多そうなのは、ファストフードやカフェでしょうか。
私もご多分に漏れず、特に嗜好も思考もなくそんな選択をしていた二十歳過ぎの頃。
何かで聞いたのか読んだのか。
「回転寿司なら二、三皿好きなのつまんで、お茶はタダ。カフェで好きでもないケーキなんか食べるよりよっぽどいいですよ」

なるほど、百理ある。
幸いネオトーキョーには回転寿司が溢れており、捜索や選択の労はなく、かくして私も「ちょっとした時間潰し&小腹満たし」に回転寿司を利用する人種と相成りました。

寿司道 〜中毒性〜

日本でも海鮮が美味いとされる地方で育った身なものだから、正直上京当初は東京の回転寿司って食えなくて。だってマジで美味しくなかったんだもの。

しかしこれが「寿司を食うため」ではなく、時間潰しのためであれば、何故だか美味しくなくても許せてしまうのが不思議なところ。

そして日本人のDNAに染み付いた、生魚への執着故か、はたまた生魚×酢飯×わさびという完成された黄金式故か、気がつけば時間潰しとは関係のない外食でも、回転寿司を選択してしまう、一種の中毒者と成り果てている私が、僅か一年足らずで完成していました。

なんかこんなデータがあるみたいですよ

このデータによると私は5.5%に入るわけです。
そしてこのデータが取られたのは2013年。
私が狂い始めたのは、21歳の頃。すなわち14年前となる2008年。

このアンケートに答えた記憶はありませんが、私はこの5.5%の中でも「過去5年間、週一」という更に少数の枠に入るわけです。
そして、「さらにその後9年間、週一」となると、この2013年時点での同志達の名から一体何名が生き残るのか。

干支一周を超えて、なお続く寿司狂い。
もし、志(?)を同じくする方がいるのなら、是非お会いしてみたいものです。


寿司道 〜その危険性〜

まず太ります。
生魚はヘルシーとかいうのはトラップです。
奴らの恐ろしさはシャリ、ひいてはそのシャリとなるための「すし酢」にあります。

シャリも大事ですよね。
凝ったところだと、そもそもお米を炊くときに昆布が入ってたり。
酢飯にするための「すし酢」も重要です。
生魚と相性良くなるよう、絶妙なブレンドのお酢や塩、そして砂糖。

そして砂糖。

そうシャリとは、言うなれば砂糖に塗れた白米なんですよ。
ただでさえ最近糖質制限だなんだで敵視されがちな白米が、さらに砂糖をまとっておきながら、
「生魚とお米なんでヘルシー♪」みたいな面してやがるんですよ。あなおそろしや、あなごおいしや。


そしてここからは私個人の嗜好のせいでもあるのですが、「痛風」にも大敵なんですよ。

お酒をあまり、というかほぼ口にしない身ながら、二十も半ばの健康診断で「尿酸値」が基準値の7.0を超えるようになりました。

原因はそう、おじさんならば一度は耳にしたことがあるであろう「プリン体」です。

「酒を飲まないのに尿酸値が高いのなら、食べ物だろう」と、私は軽い気持ちでプリン体含有率が高い食べ物を検索してみました。

ヒットしたどこかの病院だかクリニックのサイト。
そこにランキング形式で並んでいた食べ物は、まるでそっくりそのまま「私の好きな食べ物」ランキングの様でした。

寿司屋に並ぶものだけを抜き出してみても、
鰯や鯵などの青魚、鰹に蟹味噌、うに、あん肝。
完全に普段選んでいるラインナップそのもの。

脂が乗ったマグロ・サーモンより、上記のような「旨味の濃い青魚」や「ハラワタ系」を好む私。
※よく言われてる魚卵系は実はそんならしいので、イクラ好きはご安心

無意識に選んでいたのは軒並み高プリン体の食べ物とあっては、今後好きな食べ物を聞かれたら「プリン体」と答えた方が早いまであります。


そんなプリン塗れの週一寿司を続けて数年、私の身体は分解しきれぬほどの尿酸値に侵され、もはや痛風一歩手前。

マジで一歩手前だった話はここでは割愛しますが、そこから2年ほどは「せめて値ダントツのあん肝だけは月一にしとこう」と、実に中途半端な我慢を己に強いることとなりました。今はやってません。


寿司道 〜軌跡、そして〜

そんな身の危険を自覚しながらも、なお辞められぬのが恐るべき寿司道。
先述の通り、私は今年で14年目を突破し15年目に突入。

一般的な人が、「月に一回」のペースで14年を生きたら、単純計算で168回。

私の週一ペースを(年48回として)単純計算するならば、私の延べ回数は昨年末時点で672回。

また、20歳から80歳までを生涯寿司期間と考えると、一般的な人の「月に一回」ペースでの生涯寿司回数は720回。

そう、私は今年の終わり頃には、一般的な生涯寿司回数に達してしまうわけです。


そこまで到達して口にする寿司の味わいは、それまでとなにか違うのか。それともなにも変わらないのか。はたまた新たに開かれる扉があるのか。

今年の最後か、来年の一発目か。
その頃に書くネタはとりあえず予約できた気がするので、本日はここまで。


正気にては大業ならず
寿司道は死狂ひ也と見つけたり


おはり

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