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グリッドサッカーの実践

サッカーの特性

サッカーは、チームで協力して攻めたり、守ったりすることで、一体感を味わえる。
また、作戦も重要で、個人の卓越したスキルを作戦で打ち負かすこともできる。

一方で、ボールを手以外の部位で扱う為、非日常的な動作が多く求められる。
その為、中々、ボールを思うように扱えず楽しめない児童も出てしまう。
また、最近では、サッカーを習っている子も多く、学級内で技能差が大きく開いた状態で授業を行わなければならない。
そんな状態で何も工夫なしに授業を行うと、サッカーが得意な児童だけが活躍し、後の児童はお客さん状態になってしまう。
そこで今回は、サッカーが得意、苦手に関係なく楽しめる授業実践の記録をまとめた。

グリッドサッカーのルール

各チームで、自陣のコーンの配置は自由に決めて良いこととした。ただし、3m以上の間隔を開けることを約束とした。

得点は、コーンの間を1点、コーンに当たったら3点とした。その際、スター以外の選手がセンターラインを越え、相手陣地に入っていないと得点は認めないこととした。こうすることで、センターラインを越えないと得点ができない。また全員で攻める意識をもつことができる。加えて攻守が入れ替わった時は、素早く自陣に戻ってこなければならない。

各チームには、1人ビブスを着たスターというプレーヤーを設けた。このスターは相手からボールを奪われない代わりに、センターラインを越えられない。
スターを設けることで、常に落ち着いてゲームメイクできるようにした。また、必ずスターが自陣に残るため、ディフェンダーとしても機能する。

また、スターを活用して数的有利な状況を作り出した。得点を決めたプレーヤーは、コート外に出て、スターからビブスを受け取り、スター役を交代することとした。
こうすることで、失点後のリスタートが早くなり、得点のチャンスにもなる。
また、サッカーが上手な子は、スターを交代するために、積極的にアシストをする。そして、再び自分が点を取りに行くというサイクルができる。

自然とサッカー経験のある子が、ゲームメイクに回り、多くの児童に得点のチャンスが生まれることとなる。

サッカーの授業といえば、サッカースクールに行っている子のみが活躍したり、気を遣ってパスを回すことに徹したりすることが多い。

しかし、スターというルールを加えることで、みんなが、点を取る楽しみを味わえるサッカーの授業になった。

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