タイトル

たった1人で「居場所作り」を始めた僕が見つけた新しい「居場所」の作り方

はじめまして。NPO日本スモールコミュニティ協会(以下、SCA)の北と申します。

SCAは「世の中から居場所がないと感じている人を無くし、 大きな課題解決の推進力を持つ1つ1つのエンジンを育てるをミッションに小さなコミュニティの支援・共創をする団体です。

今回のnoteは昨今注目されている「居場所つくり」への疑問と新しい提案について書いたものです。


戦後日本でもっとも被害者をだした東日本大震災以降、急速に「居場所」を作りたい人が増え、現在もなお多くの居場所が立ち上がり続けているのですが、近頃、その居場所の中でいじめや仲間はずれが発生しているようです。

もちろん、それは大きく取り上げられないために、普段私たちが耳にすることはありませんが、そのためにこれは「平成の負の遺産」として残されています。

これらの解決のために、一人一人が「自分の居場所を自分で作ることができる状態」になることによって、カルト的な「居場所」から抜け出していく必要があると感じました。


そもそもどうして居場所つくりが必要か?

児童虐待、いじめ自殺などをニュースで見かけることが多くなりましたが、その根本的な原因としてよく孤立化があげられます。

それは、何か困ったことがあったときに助けを求められる人もおらず、助けを求める声すらあげられない状況になってしまうことです。

以前、児童虐待に悩む家出少女の相談を本人・親から同時に受けていたことがありましたが、本人も親も周りに頼れる人がおらず、結果として一番身近な家族を責めてしまうパターンでした。

安心して本当の自分でいることができる場所がない。

それは、子どもだけに限った問題ではなく、その親、さらには子供との関わりを持たない社会人の中にも少なからず存在し、その結果、日本は世界で一番若者の自殺が多い国となってしまいました

居場所が「居場所」にならない居場所作りの「悲劇」


これらの課題から、「居場所つくり」や「地域コミュニティ」に世間の関心が生まれ、全国各地に「居場所」と呼ばれる場が増えてきましたが、残念ながらその「居場所」が「居場所」でなくなる悲劇が少なからず起こっています。

4年前に東京都の某施設(中高生の居場所つくりをうたう場所)に、そこにいる職員と中高生の立ち上げたメディアの記事が炎上し、その謝罪文を高校生が書かせられる事件が発生しました。

当然、そのメディアは活動停止に追い込まれてしまいましたが、その施設でおこったいじめについて口封じをさせていたという話も聞いています。

「居場所」を名乗る場において、ある一部の人たちがそこにたまり続けることによって、新しく入ってくる人が入りづらくなり、場に流動性がなくなってしまったために、いじめが発生してしまう例はよくある話です。

また、基本的にこれらの「居場所」の維持には莫大なコストがかかるため、1人で始めることが難しく、多くの人の手を借りなければなりませんが、多くの利害が絡むことによって、自分が想像した居場所と大きくかけ離れてしまうこともしばしばあります。

本来の居場所は誰がつくってもいいもの

しかしながら、そもそも居場所にこれほどのコストがかかるものなのでしょうか。

私が子供の頃は、近所の駄菓子屋さんが居場所でしたが、地域には昔から誰もが訪れることができる居場所にあふれていました。

ただ、その人たちは最初から居場所を意識してその場所を整備したわけでもありません。

自分の場をもち、そこに人が集まってきたことから、自然にそこがみんなの居場所になった場合がほとんどです。

そういう意味では、本来居場所はどこにあっても、誰がつくってもよかったものなのです。

そして、インターネットによって、誰もが気軽に情報発信ができるようになった今、かつて手塚治虫のいたトキワ荘のように生活空間を居場所にしてしまうことも可能なのです。

「遊び場を自宅に作れたら最高じゃない?」から始まった


かくいう私も自宅を居場所にしました。

はじめに、自分の家で食べる地理講座なるその土地の料理を食べながらその土地のことについて学ぶイベントを開催したところから始まって、最終的によりいろいろな人を迎えることができるようにするために、少しだけ大きな家に住むことになりました。家賃はそれほど変わりませんでしたが。

東京にいると何をするのにもお金がかかる。ならば、自分の家の中で人と出会うなどの全ての遊びが完結すれば、遊びにお金がかからないのではないか。

そんな自分勝手な動機から、自宅を24時間解放し、Ground Mole和光の名で新たな東京ライフをスタート

結果として、多くの人に利用していただいただけでなく、何人かの若いホームレスたちを立派な社会人として送り出すことにも成功いたしました。


居場所作りはわがままでいい。

まずはあなたのための居場所をつくることから。

そのためには、あなたにとっての快不快を理解し、どのような場所があなたにとって居心地が良いかをデザインしていく必要があります。

あなたにとって居場所の良い場所だけを意識して、その場を作り続けていると、あなた同様にそれを心地よいと思ってくれる人が集まってきます。

そのために、あなたの生活空間が真にあなたにとって居心地の良い場所、つまりあなたが使いやすいように、生きやすいように整えられた場所であり続けることが重要になります。

もちろん、場を持ったからといって、あなたにとって嫌な人を受け入れる必要はありません。

あなたのための場所であることを意識しながら発信を行なっていくことによって、そのような人は離れていきますし、万が一あなたにとって嫌な人がはいってきてしまったときには全力で遠ざけてしまってもかまいません。

自分だけの場を「居場所」にするのが怖い人へ

それでも、どうやって場を作っていけばいいかのやり方がわからない。変な人が来てしまうかもしれない。自分なんかのために人が集まってくれるのかどうかわからない。

といった不安は多くあると思います。

そんな人たちの応援者として私たちSCAの存在があります。

SCAの中心メンバーはそれぞれ場を持っています。

そのため、自分たちの場を盛り上げるためにも、あなたの直面している問題に気をつけなければいけないので、あなたが私たちに相談してくれることはそのまま私たちにとっての学びとなります。

....と、言ってしまうとものすごく真面目なように聞こえてしまいますが、実際は

「たしかに〜」から始まって

という感じ。

要はいろいろやりたいことがあるけれども、どうやっていいかわからないから、他の人がすでにやっていることを自分の中に取り入れていくことをどんどんやっていきたいだけなんですよね。

もちろん、こちらがやっていることをガンガンやってくれても大歓迎!

最近、youtuberっぽい動画を作ってUPしてみたりもしました。


まあ、そんな感じです。

みんなもぜひ参加してね!!!


文:北祐介(@seizogakuen)
絵:水流苑神社(@tsuruzonojinja)

最後まで読んでくださってありがとうございました! サポートもらえると、テンション上がって更新ペースが上がるかもしれません。