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高校生よ、メディア・リテラシーを鍛えよ。

この記事を読んで、高校生のキミが得られるかも知れない利益:ニセ情報、陰謀論が跋扈する世界。メディア・リテラシーこそ、キミに求められている最重要の能力である。

陰謀論の目的とは

地球温暖化、ウクライナ戦争、ジェンダー・アイデンティティ(自己の性の自覚)、これらはご存知、世界を揺るがすメインテーマだよね。

でもこれって、世界を分断(polilize分極化)するために仕掛けられたワナなんだって。

なぜならば、こういうテーマは、必ず賛成派と反対派が出てくる。

結果、国が社会が分断される。

誰かが、分断させるために、大がかりな仕掛けをしているんだ。

戦争は領土の奪い合いなどではなく、社会を分断させたい誰かの陰謀にすぎないのだ。

これが陰謀論である。

https://qr1.jp/CJZ2E1

Qアノンとは何か

陰謀論(conspiracy theory)とは、ケンブリッジ辞書によれば

a belief that an event or situation is the result of a secret plan made by powerful people 「ある出来事や状況が、力を持つ者による秘密の計画の結果だと考える信念」だ。

古くは魔女狩りが陰謀論だし、近年ではフリーメイソンの言説などがそうだし、今はQアノンだ。

小児性愛者の秘密結社「深層国家(ディープステート)

「アノン」は匿名を意味する「アノニマス」の略だ。

Qアノンとは、Qの主張を信じる不特定多数の人々、という意味だ。

Qの主張は、「アメリカの政財界やメディアは“ディープ・ステート(闇の政府)”に牛耳られている」とか「世界は悪魔を崇拝する小児性愛者によって支配されている」という突拍子もないものだ。

「Qアノン」とは、トランプが在職中に撒き散らしたとされ、小児性愛者と闘うという極右の陰謀論集団と決めつける向きも、少なくない。

トランプ主導とされる米議事堂襲撃。Qアノン正装の人物が陰謀論を正当化する。https://qr1.jp/p7Xrzp

混迷の時代のすきを突いた陰謀論

陰謀論のポイントは、それが「力を持つものによる秘密の計画」というところだ。

力を持つ者とは、アメリカ大統領とか、大金持ちビリオネアなどの権力者とは限らない。

宇宙人かも知れないし、ハッカー集団かも知れない。いや、僕らの知らないところで、暗躍し世界を動かしている秘密結社かも知れない。

そこがはっきりしないところに、人々は強く惹かれるのだ。

はっきりしないがゆえに、「人間を超えた存在が真理を言っている」、という思いが強くなる、というトリックだ。

トランプは、3000万人ともいわれるこのQアノンの信者を取り込むことに成功した。

トランプは、目に見えぬ巨大な存在を自分に重ねたのだ。

メディア・リテラシーの重要性

キミたちは権力者が意図的に流す偽情報、プロパガンダ(一方的に流す根拠のない宣伝)、の真偽のほどを見破る力をつけないとならない。

厄介なのはTikTok などの動画サイトを使った、ニセ情報だ。

なにせ、これからは映像にAIがビシバシ使われ、コラージュが自在だからだ。

「ゼレンスキーが、プーチンと和解、停戦決定」などのキャプションに、ゼレンスキーとプーチンが握手している写真が、某SNSにアップされたらどうだろう。

これを見破るチカラが、メディア・リテラシーだ。

メディアとはインターネット、テレビ、出版関係を意味する。

リテラシー(literacy)とは、読解力から転じて、何かを識別する能力のこと。

メディア・リテラシーとは、あらゆるメディアに載る情報が正しいか、正しくないかを判断する能力のことだ。

https://qr1.jp/I2aWwS

メディア・リテラシーを身につけ、強化するにはどうしたらいいだろうか。

それは、ファクト(fact事実)とコメント(comment意見)を峻別することだ。

例えば新聞でも、雑誌でも、インターネットでもいい、記事を読んだら、どの情報がファクトで、どれがコメントかを、瞬時に把握することだ。

しかし、日本のメディアは、そもそも書く側に、ファクトとコメントをしっかり分ける、という習慣がない、というか、はっきり言えばその能力がない。

キミたち読む方に、ファクトとコメントを分けろ、と言っても非常に難しいのが現実だ。

解決策は、達意の英語で書かれた文章を読むことだ。

それも受験英語やシェークスピアではダメで、現代の媒体に載っている、いきいきした文章だ。

そうした文章は、必ずファクトとコメントがはっきり分けられている。

オススメは、USA Today、だ。

USA Todayに一日5分でも目を通して、ファクトとコメントを意識すれば、メディア・リテラシーは必ず向上する。

これ以上の指導は機微に渡るので、機会があれば個人的に教えるよ。

野呂 一郎
清和大学教授






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