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高校生よ、日本企業がグローバルに勝てる急所はIR(海外投資家向けPR)の書き方だ

この記事を読んで高校生のキミたちが得られるかもしれない利益:キミが将来グローバルに活躍するための最重要項目。日本企業グローバル化に必要なたった一つの急所。

高校生の皆さん、こんにちは。

さて、昨日大人向けの記事でヤクルトのグローバル戦略について書いたんだけれど、


グローバル戦略ってさ、単なる形じゃないんだよ。

英語でプロモーションを作るとか、海外子会社を作るとか、提携をするとか、それは形に過ぎないんだ。

問題は中身なんだよ。

グローバル市場で成功するための要素は、つまるところひとつしかない。それは

「グローバル企業と議論ができる体質をつくる」

筆者

ということなんだ。

海外投資家をうならせるIRを書けるか

それを凝縮した行動が、IR(Investor Relations 投資家向け広報)だよ。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fevents.nikkei.co.jp%2F19638%2F&psig=AOvVaw1kJxnhUQ-BMR9Cd7loLrI1&ust=1641703228710000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwjj-rqfq6H1AhXRAd4KHQgoBWAQr4kDegUIARDhAQ

海外株主の日本企業についての批判で非常に多いのが、この項目なんだ。

いわく、いい加減、説得力がない、論理的でない、反論を受け入れず独善的、質問に答えない、答えに説得力がない、日本語のIRをただ翻訳しただけでさっぱり意味不明、等々。

IRって、昨日のヤクルトの記事を参考にしてもらいたいんだけれど、要するに戦略を語れ、ってことなんだ。

我が社はどういう理念があり、現状をこう把握しており、こういう優先順位があり、だからこういうマーケティング戦略や生産計画をもって、いついつまでに売上、収益これこれを達成する、だからウチの株を買え、そういうことを英語で論理的に語る、これがIRを書く、作成するという作業なんだよ。

筆者

前提として、株主の質問に答えなくてはならない。

つまり、論理的な反論ができる能力が企業にないとならない。

ここなんだよ、日本企業がグローバルに成功できるかできないかの分岐点は。

海外に子会社を作るとか、コラボとか、YouTubeで英語のプロモを流すとか、そんなことじゃないんだ。

経営者そして、従業員が、せめてグローバルに関連する部門のスタッフは、「外国人と議論する」という文化を身につけろ、ということだ。

筆者

英語で書かれたIRを見れば、その企業のグローバルの度合い、どのくらいグローバル市場で成功できるかがわかる。

議論ができないなら、まずはおしゃべりから、だ

というと、ウチには英語のすごく良くできる人材がいるから、とかハーバードのMBAに任せてます、とかいうんだ。

英語の上手い下手じゃないんだよ。

僕の言っているのは、「異文化と議論する体質」これを身に着けてほしい、と言っているんだ。

一言で言えばこういうことだ。

英語と日本語の論理の違いを理解する

これを身体に染み込ませることだ。

方法論は僕の見解を含め、いろいろあるけれど、それを書くと一冊の本が必要になる。

一言ヒントを言えば、why-becauseを身につけることだ。なぜこれをいうか、これをやるか、なぜなら・・という発想、論理の組み立てだ。

欧米のライティング関連複数の書籍より

こういうことは、まず日本語でディベート(debate論戦)の練習を高校時代にやっておくことがいいんだよなあ。でも、キミ達の学校じゃ、受験ばかりにかまけて、そんなことしないもんなあ。

だから、僕はいつも言っているんだ、「まずはおしゃべりしなよ」って。

僕は授業で「私語歓迎」って言ってるのはそこなんだよ。

今は高校生も大学生も、友だちと話もしない。ラインでテキスト送り合っているだけ。これじゃあ、日本はどんどんグローバルにおいていかれるだろう。

今日はたったひとこと、「IRを英語でかければグローバル企業だよ」なんて言ったけれど、それはそんなにカンタンなことじゃないよね。

従業員全員にそういう意識や能力を持たせなきゃならないってことだから。そういう企業文化を作らなくちゃならないわけだから。

まあ今年もこんな調子で、グローバルなリーダーを目指すキミ達とせいぜい話し合っていきたい。

明日も来なよ。

野呂 一郎

清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー

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