マイクロソフト=ブロック・レスナー故に、弱点もあるよ。
この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:マイクロソフトの企業文化とこれまでの戦略。物量作戦は正しいけれども、落とし穴もあること。未来の企業はキミたち高校生が決めるという考え。
マイクロソフトはブロック・レスナー説
マイクロソフトがどう考えても最強、みたいなことを言った。
僕のイメージはこんな感じなんだよ。そうさ、カイジがパチンコ勝負で、沼を泣かせるために物量勝負に出た名場面だ。
要するに、マイクロソフトはこれでもかというくらいに、株主に対しての価値をぶつけてきたんだ。これでは、株主は降参する、つまり、大喜びで株を買い続けるしかないよ。
例えてみれば世界最大のプロレス団体WWEの最強・最大パワーファイター、「ブロック・レスナー」、これがマイクロソフトだよ。
ごめん、プロレスファンじゃないキミにはピンとこないかも。😁
エモーションを掻き立てる最強兵器としてのパチンコ、いや違う😁、ゲーム。
そして、アグレッション・ブリザードがもつ何千万のユーザー、そして史上空前面白いゲームを生み出してやまない世界30のゲームスタジオ、そしてゲーマーたちを熱狂させるゲームを作り出す優秀なクリエーター。
株主はメタバースという夢を評価している
それに加えて、おじさん達が手放せない時代遅れの、ある意味では絶対安心のOSウィンドウズという価値、そして新しもの好きの投資家が大好きな未来可能性というジャンル、そうメタバースに関する夢も与えてくれる。
株主価値がてんこ盛り、これが今の最強企業の魅力だ。
メタバースはよくわからないけれど、VRを使って仮想空間でゲームをするっていうイメージでいいんじゃないかな。
フェイスブックがメタと呼び名を変えたり、世をあげてメタバースってうるさいよね。
でも投資家っていう人たちは、新しいものに飛びつくから、今回のマイクロソフトのアグレッション・ブリザードの買収も、「マイクロソフトはメタも視野に入れてますよ」っていうアピールじゃないかな。
大巨人の死角とは
しかし、たしかにマイクロソフトの一人勝ちだよワツハッハみたいなことを言った、でも、それは僕の古臭い感覚かもしれない。
考えてみれば、気にかかることがあるよ。
過去の歴史をひもといてみると、マイクロソフトって、創業以来自分の力で戦ってきてないんだよね。
10年くらい前の僕の授業のスライドを見てみよう。
そう、基本的にフォロワー気質なんだよ。
先進的な企業のテクノロジーを見守って、どこかと組んで物量作戦でそれよりいいものを作り、強力販売ネットワークで売る、いつの間にかその分野のテクノロジーの覇権をとっちゃう。
こんな図もあるな。
これも大昔の話ではあるけれど、ブラウザーでは当時ネットスケープっていう企業のテクノロジーがすごかった。
しかし、マイクロソフトはエクスプローラーっていうしょうもない😁ブラウザをウィンドウズパソコンに入れて、エクスプローラーをブラウザのスタンダードにしちゃったんだよ。
マイクロソフトが今回世界最大のゲーム企業を買収するのは、こうしたやり方が変わってないことを示している。
ブランドこそ時価総額より価値ある指標
いいんだよ、その物量作戦で。
でも、今も昔も、そしてこれからも失うものがある。
それはブランド、だ。
ブランドとは、いい突出したイメージのことだ。
マイクロソフトのイメージって何よ。
凄い、でかい、ビル・ゲイツ、ウィンドウズ、しかないじゃん。
もちろん、それらも突出しているからブランドとは言えるよ。
でも、アップルのカッコいい、先進的なっていうブランドイメージは、ない。
だから僕は物量作戦で、投資家の気を引くっていう点では、マイクロソフトを押すさ。
でも、キミたち目線では、カッコいい企業のほうが感情を揺すぶられるんじゃないかな。
今後どんな面白いゲームを開発したとしても、それはアクティビジョン・ブリザードにクレジットが与えられる、つまり、マイクロソフトのクリエイティブが評価されることはない。
企業文化という宝
そもそも、M&Aをどんどんやってしまうのは、企業文化を大切にしてないからだ、ということもできる。
今回の買収が、はからずもその部分を物語っている。
アクティビジョン・ブリザードは、経営者による従業員へのセクハラが表面化して問題になっているんだよ。
アップルがそんな企業を買収するとは思えない。
さあどうだろう、高校生の皆さん、おそらく今後、最強企業って、キミたちが共感できる企業だと思うんだ。
だからこれを読んでいる企業の皆さん、高校生をどんどんもニーターに起用して、高校生戦略会議みたいのを開いたらどうだろう。
今日も最後まで読んでくれてありがとう。
じゃあ、また明日会おう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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