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味噌ラーメンが許せなくなった件。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:「ラーメン一杯1000円の壁」が言われる時代に、勝つラーメンの条件とは何か。最近ラーメン店で実感した、「こんなラーメンは1000円払う価値ないだろ」を書いてみました。

神は細部に宿る

全体におけるどんな小さな部分でもおろそかにしてはならない、それが
「神は細部に宿る」の意味です。

これは、今のラーメン界に当てはまる格言だなあ、と思ったのです。

東京駅で評判の味噌ラーメンというのを、食べてみたのです。

https://qr1.jp/48VJbr

たしかにスープは美味しいし、麺もいい、です。

しかし、3つの細部が気になりました。

1.おはしがラーメンを不味くしている
2.冷たいチャーシューがラーメンを不味くしている
3.小さい器がラーメンを不味くしている

です。

箸にこだわる店がなぜ少ないのか

わかりますよ、エコの時代だから、森林伐採は環境に良くないから、割り箸を使わないで、出来合いのお箸を洗って使うというのは。

ほとんどのラーメン屋では、ご丁寧に箸入れまで用意して、ウォッシャブルな箸を使いまわしています。

でも、ラーメンに限りませんが、食事に箸は決定的に重要です。

ラーメンで最悪な箸は、麺をしっかり持ち上げず、ツルツル滑ってしまうハシです。

これは食べにくそうだ。https://qr1.jp/rhXLXr

味噌ラーメンは熱々を食べるのが最も美味しいので、麺が掴んだ途端に逃げるようなおハシはどうなのか?

味噌ラーメンは特に、割り箸一択ではないでしょうか。

環境はもちろん大事ですが、その前に味を大事にしないと、ビジネスが消滅し、ラーメン店が利益を上げることでの社会貢献がなくなります。

冷たいチャーシューはラーメンの敵

味噌ラーメンで最悪なのは、汁がアツアツでないことですが、冷たいチャーシューも負けず劣らず最悪です。

スープがちんちんでも、冷たいチャーシューを天地返しして、ラーメン丼の底に入れて、3分たって元の位置に戻す頃には、味噌ラーメンの命である熱々が死んでしまっています

この味噌ラーメンは完璧だ。https://qr1.jp/HeyENG

いくら美味しい豚肉チャーシューでも、冷たければ、ラーメン全体を殺してしまうのです。

器は快適に食べるための相棒

二郎系はマシマシで器からこぼれ落ちそうでも、「食べにくくてもう嫌だ」、とはならないのは、器がそれなりに大きいからです。

https://qr1.jp/V8vrUa

でも僕が昨日食べた味噌ラーメンは、器が小さい。

何かそのラーメンは文字通り「器の小さいヤツ」にように思えたのです。

仕事はできるんだけれど、何かとめんどくさいヤツ、みたいな。

うまいんだけれど、何かと気を使って食べなければならないので、食べるというよりも”作業”をさせられている感じ。

食べ終えると「おいしかった」という喜びよりも、「なんとか食べた」という義務を果たした感が強いんです。

ラーメンは競争過多時代の縮図


これだけモノやサービスが溢れる時代は、おいしいとか、上手とかは当たり前です。

しかし、だからこそ、人々は小さな欠点が気になるのです。

まさに現代における競争は「細部に神を宿らせること」がポイントではないでしょうか。

ラーメンのポイントは以下です。
1.スープ
2.麺
3.シナチク
4.サービス(接客)
5.価格

これに加えて、僕が申し上げた、ハシ、器、チャーシューが加わります。

人によっては、ネギの量、提供のスピードや清潔さ、混み具合、客同士の距離なども入るかもしれません。

細部に神が宿る、というのは、「画竜点睛を欠く」、と言い換えてもいいでしょう。

つまり、それがシナチクであれ、ネギであれ、たった一つの要素がしょぼくても、ラーメンという全体を殺すのです。

しかし、今までは一つ、ふたつ欠けているところがあっても、人々はそのラーメンを愛し続けました。

しかし、これだけラーメン店が増え、価格も1000円を超えると、人々は些細な欠点にも敏感になるのです。

もはや、ちょっと前まではアバタもエクボで許せた欠点が、急にうっとうしくなり、離れていくのです。

コーヒークリームにもこだわらないと

今日も新宿のカレーの名店で、チキンカレーとサラダ+アイスコーヒーセットを食べたのですが、とっても美味しかったです。

ただ、一つ気になることがありました。

コーヒークリームが、安いチェーン店で出すような出来合いの合成物を使った疑似クリームだったのです。

https://qr1.jp/x8bD8s

せっかくの美味しいカレーセットが台なしとまでは行かないまでも、僕は「惜しいなあ、画竜点睛を欠いてるなあ」と、ひとりごちたのです。

昔は味噌ラーメンやカレー一つに、こんなに文句は言わなかったのになあ。

でもこれは爺さんのたわごとなのでしょうか、それとも変化への自然な反応なのでしょうか。

野呂 一郎
清和大学教授



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