経営コンサルタントになりたい高校、大学生へのアドバイス。「やめとけ」
この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:経営コンサルタントになりたいキミへのアドバイス。世界のコンサルティング王・マッキンゼーに立ちふさがる”時代の壁”。
マッキンゼーに行きたいキミへ
最近の就職人気企業ランキングは、都市銀行が完全に姿を消し、代わりにコンサルティング企業が見られるようになったね。
そう、世界一の規模を誇るマッキンゼーだ。
どうも東大生がマッキンゼーに入りたがっているみたいだし、マッキンゼーもいわゆる受験型秀才の詰め込み頭に期待しているようだ。
どうなのかなあ。
面白い記事を見つけたんだ、1年くらい前の記事なんだけれどさ、そのマッキンゼーのトップが交代したって内容なんだよ。
詳しいことは明日話すけれど、まず今日は、どうしても経営コンサルティングになりたいというきみたち高校生もしくは大学生にアドバイスしよう。
コンサルティングは実力。肩書じゃない。
「お前はコンサルタントの資格を持ってんのか」、って?
まあいちおう資格は持っている。
でもここなんだよ、受験という国をあげての形式にまだ毒されているキミたちの陥りがちなワナは。
すぐ資格とか、肩書とか、学歴とか言いたがる。
そうじゃない、実力だ。
なんだってそうだ。
それにね、そもそもその考え方が危ない。
肩書、資格、〇〇有名コンサルティング会社に所属、そういう価値観を持つことがそもそも危険なのだ。
「差別化が大事だよ」、「コンサルティングというレッドオーシャン(激烈な競争社会)で勝ち抜くには独自性こそが決め手だよ」、そんな常套句を言いたいんじゃないよ。
僕が言いたいのは、
ってことなんだよ。
もしそうだとすれば、そんな既存の権威である学歴や、資格や、どんな立派なコンサル会社に勤めているかなんて、意味があるわけないじゃないか。
なぜ、マッキンゼーのトップが変わったのか
証拠を出せって?
さっき話したThe Wall Street Journal2021年3月11日の一面トップ記事、
「マッキンゼーが新しいリーダーを指名Mckinsey appoints new leader」
がその証拠だ。
なぜ、マッキンゼーのリーダーが交代したのか
マッキンゼーはリーダーを所属コンサルタントの投票で選ぶ。
任期は3年。1926年の創業以来、最初の3年でリーダーが変わったことはない。
今回現リーダーが再選できなかった。これはマッキンゼーの歴史始まって以来のことなんだ。
これが何を意味するか。
マッキンゼーが変化に対応できてないっていう現実、を物語っているんだ。
マッキンゼーが抱えているのは、まず内部の問題。
これは記事でもはっきりしない、いやぼかしている。
しかし、それがシン・リーダーの誕生につながったことは事実だ。
外部の問題、つまりコンサルティング案件でもめているのが三件ある。
①鎮痛剤・オキシコンチンで有名な製薬会社パーデュウ・ファーマ(Pardue Phama LP)、そして合成麻薬オピオイド鎮痛剤を猛烈にマーケティングしているその他製薬会社との契約案件が結局5億7千億ドルの調停にもつれこんでいること
②電子タバコメーカー、ジュール・ラボス(Juul Labs Inc)とのビジネスも投げ出したこと
③専横国家サウジアラビアとの案件も、うまくいってないこと
マッキンゼーの問題点とは何か
リーダーの交代がすべてを物語っている。
問題点は何か、など自分で突っ込んでみたが、コンサルティング会社が自分たちの問題点をしゃべるわけもない。
しかし、記事にはヒントがある。それは二つ。オレがわかったふりをして稚拙な解説もつけてみた。
1.新リーダーはテクノロジー畑でなく、オペレーション畑であること
この事実は、現在あらゆるコンサルティング企業が抱えている問題を象徴している。
つまりテクノロジーは日進月歩であり、その最前線にいる企業こそが最強ということだ。
つまり、マッキンゼーはテクノロジーにおいてグーグルに劣っているから、グーグルのコンサルはできない、ってことなんだ。
コンサルティングというのは基本的にオペレーション(経営、組織診断)なので、どうしても最新テクノロジーを備えた企業の効率指導などできない。
なぜならばテクノロジーは、テクノロジーそのものが最強の効率をもたらすものだからだ。
だから、マッキンゼーは王道のオペレーション・コンサルで行くしかないということだ。
リーダー交代は、マッキンゼーの原点回帰を意味している。
うがった見方をすると、マッキンゼーは「もう、テクノロジーをわかったような顔をしない」ってことだ。
2.マッキンゼーの自由な文化が裏目?
「中央集権を嫌うマッキンゼーの文化はコントロールが必要。今抱えている問題の根っこはそこ」。
記事にはハッキリそうは書いてないけれども、マッキンゼー所属の多くのコンサルタントの意識はこんな感じなのだ。
筆者はこれを、時代の変化に対し一枚岩でないマッキンゼーの内なる悲鳴、と感じる。
さて、ちょっと長くなっちゃって、就職のはなしがボケちゃったな。
たまには無茶苦茶な構成でもいいか?って毎回だよね^^;
ちょっとこの問題、現代の重要な変化を示唆しているから、続けるよ。
明日は、マッキンゼーの闇(笑)に迫るよ。
今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。
じゃあ、また明日会おう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?