イスラエルとハマスが忘れたもの、それは互いを人間と見る能力。
この記事を読んで、あなたが得られるかも知れない利益:ニューヨーク・タイムズが主張する戦争の愚かさ。お互いの尊厳を一顧だにしなくなった、人間の心の闇とは何か。トップ画はhttps://qr1.jp/JRZ8Y9
ニューヨーク・タイムズの箴言
ニューヨーク・タイムズは、最新の紙面で(New York Times Weekly 2023年12月10日号)Lethal psychological chasm deepens in the Middle East(中東で死を招く心理的亀裂が深まる)と題し、戦争と人間の愚かさを論じています。
僕が気になったのは、あの理屈っぽくて、分析が大好きなニューヨーク・タイムズが、今回は「ひとはこうあるべき」と熱っぽく語っていることです。
結構、刺さりました。
たとえばこんな言葉です。
平和教育はいじめ撲滅から
この戦争に教訓があるとすれば、憎悪、恐怖、不安が人間を狂気に駆り立てる、ということでしょうか。
10・7ハマスのイスラエル攻撃が、そしてそれに対する度が過ぎたイスラエルの復讐が、互いを人間でなく、アニマルにしてしまった、それはそうかもしれません。
しかし、ほんとうの教訓というのは、僕は現代社会にもある、小さな憎悪の芽を摘むこと、ではないかと思うのです。
そう、いじめです。
いじめは、「気に食わないから」から始まるからです。
それが仲間はずれになり、無視になり、暴力になり、ついには命を立つところまで追い込むのです。
フランスでは、いじめは警察が介入する事案になったということです。
日本も、そうすべきと考えます。
いじめを断固許さないという社会の合意を作らないから、おとなの社会でパワハラとか、セクハラが横行するのです。
人間の尊厳を守る、ニューヨーク・タイムズが言いたかったのはこれです。
野呂 一郎
清和大学教授
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