”神の見えざる手”で日本経済が救えるか?
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:”夏休み経済学の基礎シリーズ”1として、神の見えざる手を取り上げる。経済学の基本法則1というべきこの考えで日本経済が救えるかを考える。トップ画はhttps://note.com/riko_hibino/n/nfec07e60fb38
神の見えざる手とは何か
経営学も、経済学も実は英語のほうがよく理解できる。そう思う。
それは、英語が主語と動詞でできているからだ。
この構造だと、論理がはっきり、スッキリするんだ。
僕の友人は、理科系もそうだという。物理なども英語のほうがよく分かる、というのだ。
さて、僕は本を書く時、論文を書く時英語の資料以外使ったことはない。でも、もちろんその中には自分にあう、あわないがある。
今日からちょっと経済の話をするんだけれど、僕のお気に入りの教科書Economic for Dummiesを使うことにする。この本直訳すると「おバカのための経済学」だよ。僕にぴったりだ(笑)
さて、この本によると、経済学の第一の法則はこれだ。
トクをしたいという欲望が、経済を動かす。
(Self-Interest can improve society)
直訳すると、「自利の精神が社会をよくする」だけれど、まあいいね、そんな感じで。
見えざる手を検証する
この考えは基本的に、”経済学の父”アダム・スミスのあの有名な「神の見えざる手Invisible hand」と同じ意味だ。
神の見えざる手とは、
社会において個人が自分の利益を追求することが、社会全体のメリットにつながること。それはあたかも、何かがそれを操っているかのようであることから、神の見えざる手と言われる(The Economics Book, P342)
つまりどんどん好きなように経済活動をさせろ、そうすれば世の中は良くなる、という意味だよね。
もう少し、僕の好きなテキストの記述を見てみよう。
神の見えざる手は機能しているか
さて、今の日本で”神の見えざる手”はきちんと機能しているのだろうか。
いや、普通に考えると、機能してないから30年間経済成長してないはずだよね。
疑問を呈してみるよ。
1.個人が自由に自分の利益を追求できているか。
これは言い換えると、企業家を社会が養成しているか、生み出しているか、日本が起業しやすい社会か、という問いだよね。
答えはNoだ。
アメリカでアメリカ人に日本語を教えている時、よく生徒が起業するのを見た。
積極的に何かをやることを奨励する文化があり、企業を後押しする社会制度があるからだ。
今後日本は学校でカネのことを教える、という。それよりも、失敗を恐れて尻込みするような文化をなくすようにしたらどうだろうか。
2.あなたの声は企業に届いているか
手頃な価格のいい製品、案外ないんじゃないか。だから日本の経済活動はずっと低調なんだ。
最近大ヒット商品って聞かないよね。
もちろんこのことを、企業のマーケティング戦略の失敗にしてしまえばいいんだけれど、キミたち消費者ももっと積極的に声を上げるべきじゃないか。
「買わない」だけじゃ、企業はわからないよ。
ここにも、日本人が積極的でないことのマイナスがあるんだ。
番組が気に入らなければ、テレビ局に、製品が気に入らなければ企業にメールをどんどんしよう。
キミのその小さな積極性が日本を、日本経済をよくするんだ。
3.キミは自由か
自由とはこの場合、いろんな選択肢があるか、ということだ。
生き方ならば、大学に行かない選択肢、結婚をしない選択肢、子供を持たない選択肢などいろいろある。
でも、日本の社会は得てして伝統的な価値規範を押し付ける。
例えば、同性カップルは認めない、夫婦別姓に反対する、などだ。
こういう新しい時代にあった新しい制度を取り入れようとしないから、経済が停滞するんだ。
どうだろう、案外、古典的な経済理論も使えなくないことがわかったんじゃないだろうか。
明日からも経済学の基本原理を使って、今の日本経済を診断するよ。
今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。
じゃあ、また明日会おう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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