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マーケティングのニューウェイブとしての「シンクロニシティ」。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:洋楽衰退の真の理由。シンクロニシティとは何か。なぜ、シンクロニシティがこれからのマーケティングの牽引役になるというのか。自由な精神こそがこれからのマーケターの最大の武器になるという暴論。

この世に偶然はない

今日は世界7大マーケティングの最後のトレンド、AIがお客様の経験価値を爆上げする、をやる予定だったのですが、ちょっと解釈が難しいなあ、まとめるのが難しいなあ、と思っている時、ちょっとおもしろいネタが出てきました。

そんなわけで、最後の結論へのつなぎとして考えた、今日のお話はシンクロニシティ、です。

https://www.google.com/url?sa=i&url=http%3A%2F%2Fblog.livedoor.jp%2Ftower_sale%2Farchives%2F1070369870.html&psig=AOvVaw31RD2qO9hmMJNmu9BeZ254&ust=1645617772084000&source=images&cd=vfe&ved=0CAoQr4kDahcKEwi4sKqPopP2AhUAAAAAHQAAAAAQAg

そうなんですよ、何度か、この連載でシンクロニシティのお話をしています。

シンクロニシティとは、かの心理学の大家、ユングが提唱した概念で、共時性とも呼ばれます。

 定義はいろいろですが、

偶然とは到底思われない2つの出来事が、ほぼ同時期に起きた現象、

としましょう。


例えば、ある人のことを考えていたら、直後にその人から電話があった、昨夜見た夢と同じことが起こった、知りたいと思っていた情報が、たまたま手にした雑誌に書いてあった、連絡しようと思っていた人から、電話があった、などがシンクロニシティです。

シンクロニシティの例

2つの出来事はとても偶然とは考えられず、そこになにか(超自然的な何か)が介在しているのではないか、と思われるような出来事が、シンクロニシティなのです。

CCRを語ったのは偶然ではなかった?

来たんですよ、それが最近。

1週間くらい前に、この連載で、「洋楽を復活させるためには、音楽評論というジャンルを復活させろ」と主張しました。

昨日、日経新聞読んでいたところ、まったく同じことを主張している記事に遭遇したんです。

 記事の一部を、少し要約しながら引用します。

「洋楽が売れなくなっている。中略・・・ 音楽市場における邦楽と洋楽の比率は2010年に20%を割り18%になって、20年にはついに9%まで落ち込んだ。

洋楽アーティストの来日公演がコロナで相次いで中止になったことも、洋楽への逆風に拍車をかけている。中略・・・

洋楽が売れなくなった原因は、2000年以降、欧米のポピュラーソングの主流がラップに変わり、日本人の好み似合わなくなった、それが最大の原因です。中略・・・ 」

日経新聞2022年2月20日朝刊 12より

 問題は次の一節です。

洋楽の情報はネット上にあふれている。「多すぎて、どこから何を聞いたらいいかわからない。水先案内人が必要です。ネットには素人の意見がたくさん乗っていますが、信頼できるプロの批評は不足している。異国の文化をきっちり紹介できる案内人が出てきてほしい、と落合さん」

前掲新聞。落合さんとはユニバーサルミュージックの洋楽担当ディレクター、落合隆さん。
https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fmobile.twitter.com%2Funiversal_inter&psig=AOvVaw0Rlsftocfq4mXndyJDTun-&ust=1645618912198000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwj1vuymppP2AhUE4JQKHZP1A7QQr4kDegUIARCVAg

 僕は驚いたのです。「日経の記事と僕の駄文を比較するなどは論外だけれど、この日経新聞の記事は、僕が言っていることとまったく同じじゃないか」、と。

 Noteを書いた直後に、まったく同じ内容の記事を、商業メディアで見た。

これこそ典型的なシンクロニシティ、といえるでしょう。

シンクロニシティの原因

なぜ、シンクロニシティが起こるのか。

例えば、心で思った人と偶然会う、それは二人の波長があったのかもしれません。

集合的無意識説もあります。人間の意識は深い部分でつながっており、交流しているという説です。僕の音楽評論が必要という意識は、実は、多くの人の意識とつながっており、日経新聞の記事はそれが偶然とは思えないタイミングででてきた、というわけです。

無意識からのメッセージを受け取っている、との説もあります。偶然手にとった雑誌に探していた情報が載っていた、等の場合は、実は無意識は答えを知っており、それが答えが載っている雑誌をあなたに教えてくれた、というわけです。

シンクロニシティはなぜおこる

 さて、スピリチャルはもういいよ、そう思ったあなた。

 そうじゃないんですよ、マーケティングのお話です。

 新しいマーケティングの要諦は「最高の経験を提供すること」

結局、世界7大マーケティングトレンドって、最後までやってないけれど、あえてここで申し上げると、

「お客様と製品・サービスとの出会いと交流という”経験“を最高のものにする」

っていうことです。

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fgiftmall.co.jp%2Fgirlfriend%2F&psig=AOvVaw3TLbz6lmAfdYKubdulCzV6&ust=1645618995799000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwj8i9vOppP2AhXQ0IsBHeS_BG4Qr4kDegUIARCABA

そして、そのキーワードは「インクルーシブ&多様性」、なんです。

でも、それは差別化された経験でなければなりません。

そのためには、いろんなアイディアが必要です。

理詰めの考えは、もう枯渇しています。

データや論理は、世界7大トレンドでも証明尽くしているし、AIやビッグデータも当たり前になっています。

差別化の最後の砦は、非常識、なのです。

シンクロニシティは、単にその非常識の一つにしか過ぎません。

言葉を変えると、「自由」です。

これからのマーケティングは、論理と冷徹なデータ&分析を基本としながらも、お客様を驚かせ、笑わせ、共感させる”人間力“が決め手になるのです。

その根源が自由、なのではないでしょうか。

シンクロニシティが科学か、エセ科学か、そんなことはどうでもいいのです。

でもね、人間性=精神性の時代ですから、この分野はマーケティング的に見ても非常に面白いと思いますよ。

今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

じゃあ、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。

 

野呂 一郎

清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー

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