時代を先取り!いま、欧米人に絶対尊敬される英語の使い方。
高校生の皆さん、こんにちは。
これを使えればキミの英語は差別化される
キミたちは近く留学するだろう。コロナ明け、海外に行くだろう。その時、英語で話をする。英語で礼状を書いたり、場合によってはビジネスの手紙を書くことがあるかも知れない。その時に、絶対に欧米人に尊敬される英語の使い方を教えよう。
もちろん高校生に限らない。もしこの高校生用のブログを大人の方が見てくださっているならば、是非使っていただきたい。
僕がアメリカ留学時代、思いがけなくほめられたのは、しゃべる時、またレポートや手紙を書く時、He or Sheと話したり、書いたりした時だ。
He or She。彼か彼女か、という意味だが、日本人は、そしてお年を召したアメリカ人は、誰か人間が主語の話をする時、主語をHeとする。
男が○○をするという前提だ。しかし、それは男性に限らないことがままある、その時にはHe or Sheを使うべきだ。
もっとフェミニスト(feministこれもちょっと古い単語だが、昔は女権拡張主義者などと訳されていた。ちょっといい訳がないのでこれを使う)ならば、She or He でSheを最初に持ってくるともっとウケたかも知れない。
そして、当然その所有格や目的格を出すならば、his/her とかhim/herとなる。
是非、キミも話をする時、書く時、He or Sheを使ってほしい。絶対に一目置かれることは間違いない。
「こいつ、わかってるな」と。
今だに人びとは、男と女を言葉で差別している。
日本人がHe or Sheと言っているのを見たことがないという声は多い。
He or She が言えれば、共感して人によっては手を握ってくるよ。
これは本当だ。
ジェンダーの時代が本格化してきた
さて、現代は男女を超えたジェンダーという概念が社会的に認知されつつあることは知っているね。
LGBT(レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)という言葉がよく聞かれるようになった。
こんな時代に、自分の社会的な代名詞は男だ、女だ、いやそれ以外だ、と主張する人が出てきたのだ。
その代表的な現象が、スーパーや会社での従業員のネームタッグ(名札)の表記だ。
He/Him/Hisとあるのがわかるだろうか。
これは、ターゲットというスーパーの店員が胸につけるバッジだが、Ian(イアン)という名前はわかる。
そして、He, Him, Hisとなっている。
彼/彼に/彼のという表記は、当人が自分の生物的なジェンダーに関係なく”男性“と見てほしいことを意味する。
これはどうだろう。
ハロー、私の代名詞はShe/Her/Hersと書いてあるよね。
これはこのひとが女性か男性かに関わらず、女性に見てほしいというジェンダー・アイデンティティを持っているということだよ。
以下、見た目のジェンダーと、本人がそう見てほしいジェンダーが違う例を見てみよう。
また、男性か女性かはっきりさせたくない人はthey/themを使う。
ジェンダー・アイデンティティのブームをどうとらえるべきか
自分の性別の呼び方、つまりpronounce(代名詞)は自分で決めるという、ジェンダー・アイデンティティはブームといっていいだろう。
そして、ターゲットのようにこうした自分の性的アイデンティティを表明することを認めているのは、一見先進的に見えるよね。
でも実際その会社ではジェンダーゆえの差別だとか、出世が普通のジェンダー意識の人と比べてハンディがあったらどうだろう。
それは逆効果だ、という意見もあるんだ。
また、就職の時に不利だっていう声もある。
例えば、履歴書にHe/Him/Hisと書いたらどうなるか。
そうすると会社としては「めんどくさいやつだから、いいや」とならないとも限らないんだ。
だからジェンダー・アイデンティティに強い意識はあるけれど、それを公にしないっていう人も多いんだ。
男性だけれど、それをぼかしてThey/Themってして、女性の格好をしている人もいるけれどね。
ジェンダーを理解すること。これは実は英語ペラペラよりも重要。
でもこれから言えることは、ますます世界はジェンダーにうるさくなる、ということだ。
ジェンダー・アイデンティティ(自分の性差に対する認識)の問題は、ますます複雑化、混沌化していくだろう。
僕がほめられた30数年前は、男女差を区別しないことだった。
いまは違う。
男女差じゃなくて、ジェンダー差を差別してはいけない時代に入ったのだ。
そのジェンダーも、生物学的なジェンダー、自分が認識しているジェンダー、社会にそう思われたいというジェンダーという複雑な要素が入ってきたのだ。
自分が男でも女と認識していたり、その逆もある。それをみーんな尊重しなくてはならないのだ。
間違いないことを教えよう。
とにかく、ジェンダーの違いを尊重し、ジェンダー・アイデンティティにこだわる人に理解を示すことだ。
その態度があれば、キミは国際社会で絶対に尊敬される。
言葉遣いうんぬんの前に、ね。
英語が少しくらい喋れなくても、このジェンダーを理解しようとする態度があれば、そんなことを補ってあまりあるだろう。
それじゃあ、長々とつきあってくれてありがとう。
また明日。(明日は大人の連載、かな)
野呂 一郎
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