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最近の記事

クレイトン・クリステンセン対イーロン・マスク

クレイトン・クリステンセン氏の「イノベーションのジレンマ」は、イーロン・マスク氏の「アルゴリズム」によって、破られた過去の記録になってしまったかを考えます。 1)イノベーションのジレンマ 「イノベーションのジレンマ ( The Innovator's Dilemma)」とは、クレイトン・クリステンセン氏が、1997年に初めて提唱した巨大企業が新興企業の前に力を失う理由を説明した企業経営の理論です。 ウィキペディアの説明は以下です。 < 発生の経緯 (1) 優

    • 科学を無視したマイナンバーカードのツケ

      (マイナンバーカードの点検の問題点を指摘します) 6月30日の時事通信は次のように伝えています。 < マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に別人の情報が登録されるなど、トラブルが相次ぎ、政府は「マイナンバー情報総点検本部」を設置。カードの個人向けサイト「マイナポータル」から閲覧できる全29項目の情報について誤ったひも付けがないか点検する方針を示していた。当初は8月末に中間報告をまとめる予定だったが、前倒しする。 > 「誤ったひも付けがないか点検する」ことは

      • リスキリングのリスク

        内容紹介 ホンダとトヨタは、配置転換とリスキリングで、ソフトウェア技術者を増やす計画です。 ここでは、この事例を参考に、技術者の労働市場のない2023年の日本では、リスキリングが大きなリスクになる点を考察します。 (1)ソフトウェア技術者のリスキリングホンダとトヨタは、配置転換とリスキリングで、ソフトウェア技術者を増やす計画です。 インドのIT技術者との連携も考えられています。 このリスキリングは、成功するでしょうか。 (2)楽天とITかつては極めて良好な財務体質

        • 河畔林のある街・つくば市

          河畔林の科学 1997 年に米国農務省 (USDA) 森林局が、チェサピーク湾プログラムのために作成した最初の河畔林(Riparian Forest Buffers)のガイドライン「The Chesapeake Bay Riparian Handbook: a Guide for Establishing and Maintaining Riparian Forest Buffers」を出版してから、既に、四半世紀が過ぎました。 その後もアメリカでは研究が進み、環境教育

        クレイトン・クリステンセン対イーロン・マスク

          パースの予言書「The fixation of belief」

          パースの「ブリーフの固定化法(The fixation of belief)」は、プラグマティズムの基本文献ですが、パースが否定した形而上学の文献として解釈した和訳が多く、誤解されています。「ブリーフの固定化法」は、ビジネスにも役立つ実用的な文献なので、解説を作成してみます。 (1)悪魔の予言書(連休前に読むショートストリー)(The fixation of beliefの具体例を示します) 1)プロローグ:首相の依頼 アジアのある国の首相が、つぶやいた。 「最近の我

          パースの予言書「The fixation of belief」

          経験科学の終わり

          デジタル社会へのシフトが始まっています。DXとは、デジタル社会に向けて、社会システムを再構築することです。データサイエンスの出現により、人類は、経験科学に代わるデータサイエンスの論理を獲得しました。世界のトレンドは、データサイエンスの発展と、経験科学の衰退を示しています。デジタル社会に向けた社会システムの再構築は、経験科学の論理ではなく、データサイエンスの論理で検討されなければ、達成できません。しかし、巷では、経験科学の論理が蔓延しています。ここでは、データサイエンスの論理を

          経験科学の終わり

          2030年のヒストリアンとビジョナリスト(第1章 )

          本書は、「変わらない日本」の本質を理解し、改革への道筋を明らかにすることを目的に書かれました。 「ヒストリアンとビジョナリスト」という視点で、日本で何が起こっているのかを解析することで、改革のスタート地点にたどり着けます。 それでは、「ヒストリアンとビジョナリスト」とは、何か、説明をしましょう。 以下のWEBにも記事を投稿しています。 この記事は、1)の投稿を編集したものです。 1)computer_philosopher’s diary https://computer

          2030年のヒストリアンとビジョナリスト(第1章 )