仮 笙の窟から江ノ島へ巡礼の旅 8
江の島に到着
やはり、鎌倉という場所は観光地もあってか、江の島に向かう途中は渋滞にハマってしまった。
休憩と思い、近くにあったのでコンビニでクルマを止めて驚いたこと。
トイレ使用禁止の張り紙。これには少し驚いた。
まあ、あとから思えば、江の島に出るまでコンビニがひとつしかなかった。
・・・と思うとトイレ目的だけで、駐車する観光客が多いとかと。
仕方なく、おにぎりと冷たいお茶を買って、すぐにコンビニを出た。
ここから、もう少しで江の島に到着かと言い聞かせながら、クルマを走らせた。
ようやく、山間部から海岸線へと出たのだった。
眼の前には。江の島が見えてきた。
急いで橋をわたり、駐車場を探し、クルマをとめて、目的の岩屋へと向かった。
平日にも関係なしに観光客が多いと思いながら、目的地に向かった。
岩本楼
江島神社の入口の鳥居を過ぎたところ、岩本楼の旅館を見た。
笙ノ窟にいったとき、本家の人が言っていたように、ここから名前の由来が来ていると教えてもらっていた。
少し、岩本楼を眺めていた。
すると、私の脳裏には鎌倉時代の笙の窟で修行する行者が浮かんでいた。
鎌倉幕府から届けられた不動明王銅像を実朝の命令で持ってきた僧侶が笙ノ窟で式を行っている様子が浮かんだ。
・・・と思いながら、周りの観光客のざわめきの声で、ふと現実に戻ったのだった。
そして、次の目的地・・・江島神社入口である瑞心門へと向かった。
急な石段をゆっくりと上がりながら到着。
春の季節にしては、汗ばむ勢いだ。時計を見れば、2時を回っている。
順路地図で見ると、歩いて最終地点の岩山で向かうには、歩いて登っていくのかと思っていた。
しばらく、ここでやめてしまおうかと思っていた。思考力も鈍っていた。
前日の睡眠不足と疲れによるものだ。
とりあえずは、ここでの御札を購入。
売店の人に、確認のため、楽に行ける方法を質問した。
すると、エスカレーターがあるから、それで頂上までいけると教えてくれた。
そういえば・・・・その方法もあったのかと思った。
もう一度、順路看板を見ると、頂上までエスカレーターで行けると書いてあったのだ。
やはり、私の見落としだった。
毎度のわたしの巡礼の旅は、思い立ったら即日で、情報も把握せずに、いきなり本番でくるから、困るのも当たり前かと。
そして、瑞心門をあとにして、目的のエスカレーターへと向かう。
観光客も多い中、チケットを購入し、エスカレーターに乗った。
3区間、辺津宮、中津宮、奥津宮へと行ける。疲れている私にはとても有り難かった。
急いでエスカレーターに乗った。
まずは、鳥居から辺津宮へと向かった。これが、1つ目のエスカレーターである。
しばらく、辺津宮へ到着した。ここで御朱印とお守りを購入。
次の中津宮へと向かう。
しばらく歩き、中津宮に到着。ここでも御朱印とお守りを購入。
次は江の島大師へと向かう。
江の島大師に到着
早速、江の島大師が見えてきた
早速、中に入り、供養と御朱印の手続きをして、祭壇へ向かった。
動画などで行われているような護摩祈祷などの行事は、行われていなかった。
そのかわりに、館内はシーンとしていて、物静かだ。
ふと、思うことがあった。
護摩祈祷やお経を唱える場所は、どのような気が流れているのかと思ったのだ。
昨日から散策した場所は、自害、暗殺などの場所ばかりであったということ。
・・・と思えば、江の島に入ってからというもの・・・
そのような場所がないかと思ったが、気のせいだろうか?
そんなことを思いながら、参拝をすませ、外に出て、
館内のベンチで水分補給を取り、ここをあとにした。
そして奥津宮へと向かい、龍宮へと向かった。
竜宮を過ぎたところで、眼の前に海が広がっていた。
深呼吸をしながら、海を見つめていた。
大空には龍神らしき雲が、ひとつ、ふたつを見えていた。
早く、岩場へ急げと告げているようにメッセージを伝えているように思った。
このあたりから、岩場の方から、海の音、キーンという金属音とが混ざって、私の耳には聞こえていた。
いよいよ、メインの岩場へと向かう。
しばらく歩くと朱色の橋が見えてきた。橋をわたった。
大勢観光客の中、急いで、入場券を買い、岩場へと入口へと向かった。
江の島岩屋に到着
先ほどまで、私の耳元でなっていた金属音は、ピタッと止まった。
入口で、明かりの灯った明かりを手渡され、それを持って、岩場に入った。体が異次元空間に引き込まれる感覚になった。
突然、タイムトンネルに入った感覚だ。
岩場の両側には、私が笙ノ窟から今日までの映像が流れ、次は時代を遡り、いきなり鎌倉時代へと向かった。
実朝が坊主に依頼した不動明王立銅像を持って、笙の窟まで担いで、除幕式?みたいなことしている場面が映画のシーンのように映し出されていた。
岩本楼で脳裏に浮かんだあの光景だ。
このとき、私の体力は限界ギリギリであった。おそらく、体はなにかに動かされている感じ。
奥へ奥へと引き込まれように、第1岩場へと向かった。
岩場の周りは何見えていない。
ただ、岩場の左右には仏像があった。
そして岩場の両端は、先程の映像が消え、今度は真言が聞こえ、今度は笙ノ窟で修行する行者たちの姿がそこにあった。
そして、笙ノ窟には、不動明王銅像、?、?の3像があった。
そこで寒い冬の季節に修行する行者たちの姿があったのである。
そして、最終地点の江の島発祥の地である奥宮に到着し、ここで、自分の体力も尽き果て、睡魔に襲われ寝てしまったのである。
寝ている間、私は夢を見ていた。先ほど岩場の両端に映し出された笙の窟での修行様子である。
ここで、行者を世話する先祖の姿があった。年齢はいくであろうか?
多分、30すぎであろうか?
行者の面倒を見ている先祖の光景を、私は頭上からみていたのだ。
要するに幽体離脱したようだ。
あ~これが自分の先祖かと思いながら、実朝が依頼した不動明王銅像、?、?の3像揃っての修行風景だった。
不動明王銅像だけが、やけに光って見えたのだった。・・・と思いながら、感動しながら見ていた。
すると・・・どれくらい、ここで寝ていたのだろうか?
ここに来た観光客に起こされたのである。
「お兄さん、大丈夫ですか?」
ここで寝ているので、どうしたのかと思ったんですよと。
起こされたとき、私は今までの見ていた光景から、現実へと戻ったのである。
そして、岩場にきた異次元空間のような背景は消え、普通の岩場に戻っていたのである。
しばらく、寝ぼけていた私は、起こしてくれた観光客にお礼をして、急いで岩場を出ることにした。
岩場から出る
急いで、岩場の出口に向かった。
岩場を出てから、海風にあたりながら、深呼吸し、帰りを急いだ。
岩場を出てからの夕焼けである。
太陽が沈んでいく様子を見ながら、行きは、体力の限界も感じていた。
しかし、岩場で少し寝たせいか、体が身軽である。
ちょうど岩本楼の近くをとおり、最初の鳥居を出たところで、時計はちょうど5時を回っていた。
駐車場に向かう途中、爆音を立てたバイク、クルマを見ながら、駐車場に到着した。
ここでもトラブルが発生したのである。
料金精算をしようと思って駐車券を見当たらないのである。
仕方なく、連絡して、紛失したことを報告。無事ゲートが開いたのである。ここから、急いで自宅へと帰ったのだった。
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