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「認知の歪み」をポジティブにとらえる

ありがたいことにたくさんの方にcakesの連載「こころを使いこなす技術」を読んでもらっています!そこで、連載と連動する形でnoteも書いてみたいと思います。

昨日公開した第4回目の記事で「認知の歪み」について触れました。

カウンセラーの方からも聞いたことがあり、ツイッターでのコメントでも見かけたのですが、この「歪み」という言葉に抵抗感を持つ方がいます。たしかに自分の考え方が「歪んでいる」と思うのって辛いですよね。

一方で、cakesの記事にも書いたように、私はこの「認知の歪み」の10パターンを知った時にすごくほっとしました。

というのも、こんなにすぐ悩んでしまうのは自分だけだとずっと思ってたんですよね。友人や同僚はタフな事態に直面しても、ずっと悩んだりしないでなんとかそれを乗り切っているように見えた。

あと、悩みを家族や友人に相談しても「そういうときもあるよね、でも時間が経てばなんとかなっていくもんだよ」みたいに返される時も多かったです。なので、こうやっていつまでも悩みにはまりこんでしまう自分は特殊なんだ、辛いなあと思っていました。

そう考えていた自分にとって「認知の歪みの10パターン」という形で、悩みのタイプが「一般化」されていたのは画期的でした。しかも自分はそこでの10パターンに当てはまる悩みを抱えがちじゃないですか!

「一般化されている」ということは、自分だけと思っていたタイプの悩みを抱えている人が、実際には世の中にはたくさんいるということ。これには勇気づけられました。「自分は特殊なんだ、みんなみたいにはうまく生きられないんだ」とずっと辛い思いを抱えていた私にとってこれは「希望の光」でした。一般化される悩みなら、それを治すこともできるのかもしれない!と。

加えて、いま振り返って思うのは、私は悩んでいる自分に浸ることで、自分を守ろうとしていたな、ということ。

こんなに悩んじゃうやつなんていない、特殊なんだ、と思うことで、私は個別のストレス状況で自分が本当に抱えている課題から目をそらしていました。

例えば、仕事で失敗して上司に怒られてしまったとき。私は「0か100か思考」で「もうこれで人生終わりだ」みたいに考えてました。

でも、ほんとはその状況で課された仕事をこなすために必要なスキルや十分考える時間、関係する人に直接話しを聞きに行くこと、などが欠けていたことが具体的な失敗の原因だった。

それを抽象化して「もう人生終わりだ」と一気に話を大きくすることで、スキルや準備が足りない、という本当の課題にきちんと向かい合うことを避けていたんですね。このことをカウンセリングを受けながら気づくことができたことが決定的に重要でした。

自分の課題を正しいレンズで直視するのはとても難しい。でも、そのことを避けていては悩みに打ち勝つことはできない。このことを、今後も自分の経験を踏まえながら書いていければなと思います。

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