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noriと性への目覚め

誰しも人として生まれてきた以上、性への目覚めっていうのは必ずある。保健の教科書には陰毛が生える時期だとか皮が剥ける頃だとか男女を意識する思春期の時期とか書いてあるけど、それは全くの大間違いだ。

結論から言う。私の解釈では、「初めて性的な興奮を伴う勃起」をした時だ。勃起を改めておさらいしよう。

勃起とは、陰茎のなかにある陰茎海綿体(いんけいかいめんたい)に血液が流れ込むことで、陰茎が大きく固くなってたつことを「勃起」と言う。ググればわかるが、実は、男子は赤ちゃんのころから、一日に何度も勃起しているのだ。ただ、一般的には思春期に性的興奮によって勃起を自覚するらしいのだが、その性的興奮をする時期というのはかなり個人差がある。ここで述べる勃起の定義は、あくまで性的興奮によって勃起することを勃起とする。

私の場合はかなり早く幼児期に性的興奮を覚え、勃起をしていた。ちなみにセックスの初体験は小学3年生なのだが、この話はまた気が向いたら書くとしよう。

話を戻す。私が初めて勃起したのは、画像にある絵本「ぞうのはなはなぜながい」である。物語は、なぜか鼻が短かった小象の話だ。あくまで私のつたない記憶なので、正確さに欠けるかもしれないし、今の絵本はストーリー自体変わっているかもしれない。何より、物語の展開よりも、絵本のある特定のシーンと絵ばかり何百回もみて勃起を繰返してたわけだから、話の展開なんかどーでもよかったのだ。今思えば、かなりたちの悪い幼稚園児だ。

物語のあらすじはこんな感じだった気がする。

鼻が短いことに強いコンプレックスを感じていた小象は木に鼻を打ち付けたり、なんとか鼻が伸びないかと色々試みるが、なかなか鼻が伸びてくれない。

ある日、小象は群れをはぐれ、ジャングルに迷いこんでしまう。ジャングルの沼地にそこで大蛇が二匹現れる。大蛇が最初小象を飲み込もうとするのだが、小象は自分の鼻が短いコンプレックスを大蛇に話したら、大蛇は小象が可哀想だと思い、なんとか小象の鼻を伸ばせないか考え、沼地を隔てている大木に、一匹の大蛇は木に巻き付けながら小象の短い鼻に巻き付き、もう一匹の大蛇は木に巻き付きながら、小象の足に巻き付いた。

「せーの!」の合図でぐいぐい小象の鼻を引っ張るのだ。あまりの引っ張る強さに小象は失神してしまうが、気を失った小象を仲間の象が見つけ、ハスの葉を小象の鼻に巻き付けてあげ、暫し、子象は伸びた鼻を癒すっていう話で、話の結末は覚えてない。

ここまで読んで、どこに興奮要素があったのかと思うかもしれない。私の興奮したのは大蛇が小象を引っ張るシーンと絵で、要素として、大蛇の太くたくましいとぐろと小象が目がバッテンになってる失神した表情、そしてハスの葉を鼻に巻き付けて安堵している小象の絵である。

「太くたくましい」、「コンプレックス」、「失神」、「安堵」。今思えば、SM的な要素に興奮を覚えたのかもしれない。

当時、絵本に夢中だった幼稚園児な私は、数ヵ月後に、リアルに「大蛇」に遭遇することになる。当時無理やり通わされた近所のスイミングスクールだ。

スイミングスクールにその「大蛇」はいた。

初心者クラスで担当だった女性コーチだ。20代後半、色白だが、目鼻立ちがはっきりしていて、豊満で肉厚、まるで春川ナミオの劇画に出てくるような女性だった。名前は春川コーチ(仮称)といった。

春川コーチはスパルタで有名で、ビート板で生徒の頭をぶっ叩くわ、口を出す前に平手打ちはするわ、指導には容赦がない。今の時代だったら体罰で大問題なのだが、ある意味寛容な時代だったんだろう。

しかも、なんか私は目をつけられていた。春川コーチは殊更厳しく私にビンタを食らわせ、おまけに進級テストには必ず私を落とすのだ。

ある日の出来事だった。髪は必ずサウナで乾かさないと退室を許さないっていう変なスイミングスクールだったのだが、進級テストに落ちて、意気消沈していた私はトボトボとサウナ室に遅れて入っていた。既に他の生徒はサウナを後にしていた。大きなため息をついていると、数名のコーチがドカドカとサウナ室に入ってきて、後ろから「大蛇」も入ってきた。嫌な予感がした。

私は急いで「お先に失礼します」って言って春川コーチの横を通り過ぎようとした瞬間、「あ、待ちなさい!」って軽々と私を肩に持ち上げられ、コーチの膝にダッコちゃんのように対面で座らされた。

横には男性コーチが座っていた。私は恥ずかしくて、「離せよぉ!」っと春川コーチから逃げ出そうとするが、びくともしない。

男性コーチが春川コーチに笑いながら話しかけた。
「なんだ、春川、お前のコースの子か?」
「そおなのよお。いくら教えても全然上達しない困った子なんだけど、私のお気に入りなの!」
太くしなやかな両腕で、春川コーチの豊かなバストに顔を押し付けられた。気恥ずかしさもあったが、豊満なボディの感触に安堵し、激しく勃起をした。
「髪が乾くまでこのままね!」
私は20分くらい春川コーチの胸に抱かれたのだ。

なんかわからないけど、気持ちいい、そして安心する。私が欲しかったのはこれなんだ。

あれから40年の歳月が経過したが、当時の感触や安心感を忘れられない。

今も変わらない。
女性の裸体に抱きついている瞬間こそが私が癒される至福の時間である。

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