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大学生の息子たちへ伝えたいこと 感謝は相手に届くように表現する編

基本的に、私は丈夫です。

学生時代、ほぼ皆勤で、数年に一度、発熱で1日か2日休む程度でした。

手術は帝王切開1回のみ、インフル・コロナは1回ずつ、花粉症が最もお金がかかる病です。

海外で、寝込んだことも下痢したこともなく、むしろテンション高めで無駄に元気です。

お父さん、お母さん、丈夫な体に産んでくれてありがとうと声を大にして言いたい。

おかげさまで、子どもたちもそれなりに丈夫で、小さい頃からのメンテのおかげで、歯並びと歯の状態は芸能人になれるくらいきれいです(これ、ホントにうらやましい)。

ほとんど医療のお世話にならずにこれたのは、幸運なことだと思っています。


ところが、先日、11時頃、上の子が、右わき腹を押さえて、よろよろと自室から出てきました。

「お腹がめちゃめちゃ痛い。食欲も全くない」と言います。

病状を確認すると、キリキリした右わき腹腹痛、吐き気、食欲減退、だるさがあるそう。

歩くのもおぼつかない様子で、ひとりで休日救急病院に行くのも無理と宣う。


その日、私には、14時に京都で人と会う約束があったので、エーという気分になりました。

当日ドタキャンは生まれて初めてだし、初対面の人とスケジュール調整してようやくの面談だったので、行きたい気持ちもやまやま。

でも、20歳をこえているとはいえ、ぐったりしている彼に、受診に関するあらゆる段取りを自分でやってみろとは言えなくて、すぐに欠席と再調整依頼の連絡を入れました。


上の子を車で休日救急病院まで連れていき、「20歳以上は付き添いの方は入場できません」という受付の方のお言葉で、私はとんぼ帰りしました。

30分後、彼からお迎え依頼のコールが来て、様子を訊くと、「病院で、当直の先生から胃腸炎の診断と薬をもらったら、元気になった」とのこと。


もーなんなんだよ、胃腸炎て。

君の生活が荒れていた故の自業自得じゃないかよ!

盲腸→手術かもしれんと心配していた私の時間を返せ!

ついでに、私は、ドタキャンするのもされるのも、ホント嫌なのよ!と地団駄踏みたい気分でした。


彼は、帰宅後、うつむいて、小さな声で、「ありがとう」とつぶやき、自室に行こうとしました。

私は、彼の腕をぐっとつかんで、言いました。

「ありがとうは、相手の目を見て、ちゃんと言おう。今のあなたのお礼の仕方は、自己満足だよ。相手にちゃんと届くまで、少々大げさくらいに伝えよう。こういう時は、アメリカ人になりきってふるまうくらいがちょうどいいかもよ。」

「いや、俺、アメリカ行ったことないし、リアルアメリカ人に会ったことないからどんなふうか分からない。」

「そうか、じゃあまあ、でかい声で、相手の目を見て、笑顔で言おう。自分の気持ちを、相手に伝わるように表現することは、すごく大事だよ。」

と、私は力説しました。

彼の全開の笑顔、大きな声の「サンキュー」&ハグで、すっかり機嫌がなおった私でした。


心からのお礼を言われて、嫌な気分になる人はいません。

相手まで届いて、コミュニケーション成立なのです。

これからも、忘れないでね。





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