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最好映画。226 「伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇」1982年。

ガンプラが流行りまくった年です。あの!富野喜幸監督が、ガンダムに続く映画を公開する!と言う惹句に惹かれて観に行きました。テレビシリーズは前々年で、見てなかったんです。ガンダムがもう一度味わえるならと楽しみに出かけて行って、茫然自失のまま劇場を後にしました。小学生にはキョーレツでした・・影響というか、読後感が凄すぎて、富野喜幸という名前をこれ以上ないくらい覚えました。ロボットがすごいとか、キャラクターが愛らしいとか、物語よりも見た目を奪われがちでしたが、この読後感を産んだ人が監督なら面白いはず!となりまして、新作が放送される度にクレジットを先に見てしまう癖がついちゃったんです笑。映画って監督で観るものなんだというトラウマを植え付けられた映画となりました。物語は、植民星で発見された遺跡を調査中に、別の惑星からやってきたバッフ・クラン人と戦闘になってしまい、遺跡だった宇宙船とロボットを動かして宇宙の逃亡者になってしまう地球人と、第六文明と彼らが呼ぶ遺跡から発現される「イデ」の無限パワーを手に入れたいバッフ・クラン人の戦いを終局まで描きます。謎のパワー「イデ」が意思を持って互いの人類を殺し合いをさせて、良い種だけを残して新しい人類を築こうとしている、ということがわかる最後の20分は凄まじいです。惑星を壊しちゃうパワーを持った100mを超えるイデオンが点のように見えてしまう惑星サイズの光線兵器ガンドロワと相対して、ソーラ・レイと何が違うんだろうと思っていたら、精神感応で敵同士が喋り始めちゃうし、ビームの発射は止められないし、えええええって思ってたら、全員転生して楽しく誕生の歌を歌い始めちゃうし、カンタータが奏でられるし、海が見えて星が見えたらTHE ENDですもの:(;゙゚’ω゚’):小学生にはキョーレツす。発動編は本当にキレのある絵が連続していて、親父同士の会話も、父娘の会話もカッコ良いです。板野サーカスのためだけにあるんじゃないかというイデオンの全身から発射されるミサイルの描写とか、今の目で見てもほええってなる映画です。先におもちゃのデザインができていたという制作上の発想がすごくて、このデザインじゃ戦闘に向かないから、大きな遺跡にしようというところから始まったとあちこちで読みました。異星人同士の戦いをもっと大きな存在が宇宙をつくっちゃうという筋をデザインから思いつくなんてすごい。富野監督の物語は、人の名前もロボットの名前も強烈に覚えていて、意味を探したくなるものが多いんです。カララとかハルルとか、イデオンもそうでうし、ガンガ・ルブとか、ザンザ・ルブなんてどこから持ってくるんだろうと思いながらも、聞こえがいいので覚えてます。監督の趣味嗜好だけではない知識と経験で編み出される物語を楽しみにしてます。Amazonでレンタルできるんですが、SD画質だったので、ブルーレイを買いました。接触編/発動編合わせて3時間。お腹いっぱいの映画です。無理にとは薦めませんが、実は好きだという同好の士が多い映画です。興味が湧いたら是非。


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