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最好映画。 161 「ゲーム」 1997年。

デヴィッド・フィンチャーが「セブン」と「ファイトクラブ」の間に作った映画、という紹介の方が良いんでしょうか。こんなに面白い映画なかなかないんですけど、同意してくれる人が少なくて笑。お話は、そのタイトルの通り、あるゲームにまつわる家族の話です。ゴードン・ゲッコーの再来かと思うようなイケ好かない主人公をマイケル・ダグラスが、ミステリアスな女性をデボラ・カーラ・アンガー、主人公の弟をショーン・ペンが演じています。大人しか出てこない、ミステリー。撮影が全編素晴らしいです。冒頭、自宅にあるピエロ人形の目玉のなんとも言えない輝きと影。街中での撮影コントロールも最高に渋く、暗部が深く黒をを多く残した撮影。撮影監督のハリス・サヴィデスはガス・ヴァン・サント監督作品で有名ですが、デヴィッド・フィンチャーとは「ゲーム」と「ゾディアック」を撮影していて、「ゲーム」フィルム、「ゾディアック」ではデジタル撮影にも関わらず、ミステリアス満開な映像を作っています。ハワード・ショアの音楽が、不穏な空気を上質にしていて、最高です。弟からのプレゼントは体力測定だったのに、次から次へと悪い事態に引き込まれ、誰も信用できなくなる主人公の焦燥を極限まで引っ張ってくれます。翻弄される2時間。幕切れまで、最好です。


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