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大人になるまでには、見ておきたいアート、43作品
私は小さい頃からアートを見るのが好きだった。高校以降、海外旅行や、バックパックで旅するごとに美術館も訪れてきた。
そうやって、世界(もちろん日本も含めて)のアート、美術を見てきたセンスというものが、現在のアプリ開発の視点にも大きく影響し、役立っていることを強く最近感じる。
今回は、私の2020年代を生きる上で、大きな影響を与えてくれたアート作品を、「1作家1作品」でまとめてみたいと思う。他の作品で大好きなものもたくさんあるが、ここは鬼の選定をしてみている。
とは言え、私は特に芸術評論家でもなく、アートにそんなに詳しいわけではないので、あくまで私の独断と偏見での選定とコメントです。最近のアートはあまりカバー出来ていません。
1.ベルナール・カトラン
一番好きなアーティストだ。リトグラフ。私は「境界線があいまいな絵」と、「赤」が好きで、この淡い赤の花を描かせたらカトランの右に出るものはいないと思う。ちなみにこちらは自宅の玄関だ。
2.マーク・ロスコ
人によっては、ただの四角に見えるかもしれない。が、この作家も大好きな作家のひとつ。ニューヨークに住んでいた時、MOMAに毎週のように見に行った。作品は実は2m以上ある大きなものだ。
3.マルク・シャガール「私と村」
思わず立ち止まる。圧倒される。こちらもニューヨークのMOMAにある。絵が引力を持つ。いや重力と言うべきか。これは写真やパソコンの画面からでは何もわからない。ただただ、その「青さ」に人のDNAは一時停止する。画像では緑の絵に見えるかもしれないが、実物は「世界で最も美しい青」だと思っている。
4.藤城清治
誰もが昔、NHK教育番組で見たことがあると思う。影絵を活用した作品を。那須に藤代さんの美術館はある。黒い影絵の人が、なぜにこれほど暖かく感じられるのか。
5.レンブラント・ファン・レイン「夜警」
オランダのアムステルダム国立美術館にこれはある。縦横4mある巨大な作品だ。ホールをつきぬけた突き当たりに大きく飾られている。夜警。夜の絵なのに、そこには光を感じる。
6.葛飾応為「吉原格子先之図」
葛飾北斎の娘。夜と光の演出は日本にも天才がいた。男性社会の江戸時代にあって、その名は轟くことはなかったが、この光の扱い方はレンブラントに勝るとも劣らないと私は思う。
7.アメデオ・モディリアーニ
私の母が好きだったので、とてつもなく少年時代から脳裏に焼き付いている作風。首を主張したこの描き方はどこか寂しさと優しさを醸し出している。
8.カシニョール
こちらも私の母が好きだった作品。カトランと同じく、曖昧な境界線の絵が私は好きなのだ。結局人の考えというものはゼロイチじゃない。右とも左ともつかない考え、行動は起こりうる。だから、曖昧な絵を好むのかもしれない。カシニョールは帽子を被った横顔の女性がその真骨頂。
9.クロード・モネ
印象派を代表する画家。日傘をさした女性の絵が有名だが、その中にあって私はこの夕陽の絵に引き寄せられた。ああ、もうすぐ沈むかもしれない。それが起こるまで絵の前で見届けてしまいたくなる、そんな侘しさがあった。
10.岸田劉生
日本の画家といえば浮世絵。それが少年時代のイメージだった。私に取って、日本の画家で油絵を見た最初の作家。大正時代の巨匠。
11.ローザ・ボヌール
オルセー美術館。この美術館は最も好きな場所の1つだ。そして、この牛の絵に私は圧倒された。ブルゴーニュ地方二ヴェルネの畑を耕している場面なのだが、もう牛が自分を圧倒し、いまにも向かってくる。そんな立体感、リアル感がたまらなかった。
12.ジャン・ディビュッフェ
前衛的な絵の先駆者でしょうか。全般を通じてそうですが、写実的なものよりいいんですよね、こう言う方が。
13.ポール・ゴーギャン
ヴァイルマティという女性を描いた作品。ゴーギャンは、このタヒチの伝説に登場する女性を何度も何度も描いている。
14.レオナルド・ダ・ヴィンチ
ダヴィンチといえばモナリザが有名ですが、私はこちら。実物はかなり薄れかかってしまっているが、この絵の構図、謎、人の配置、どれもが科学的で面白い。
15.ミケランジェロ
ダビンチと並んで巨匠とされるミケランジェロですが、なんと言ってもこちら、システィーナ礼拝堂。天井画です。日本のお寺を訪れた時は黒を貴重として、暗い雰囲気で厳かな畏敬の念を抱くわけですが(創建当時は朱色だったお思いますが)、ヨーロッパの礼拝堂、協会は豪華な壁画が一面に並んでいるイメージです。
16.ゴッホ
ゴッホは自画像がかなり多く有名だと思います。あとは印象的なひまわりもでしょうか。そんな中風景画をピックアップ。実はこの写真の絵は、私が中学生の時ゴッホの絵を模写して描いたものです(失礼!)。アムステルダムのゴッホ美術館は行くべき場所です。
17.エドガー・ドガ
ドガは綺麗なバレエを踊っている絵が印象的なわけですが、そんななか、この待合室?で下準備している場面が私は印象的でした。
18.トゥールーズ=ロートレック
いわゆるポスターはロートレックから生まれたんじゃないでしょうか。麗しの少し妖艶な(いや時代への疲れも)ところを見せる女性の絵はあまりにも有名。
19.アンディ・ウォーホール
いまでいうinstagramとかのコラ、画像の編集の走りってこの作品なのではないかと思ってるんですが、どうでしょうか? 缶詰の絵も有名ですが。
20.サルバドール・ダリ
ダリもニューヨークにいたときに何度も見に行った作品。たぶんこんなことを言ってる人は誰もいないのではと思うが、ダリは日本の漫画に大きな影響を及ぼしたんじゃないかなと思う。この奇想天外さが。
21.ポール・デルヴォー
奇想天外な絵を言えば、デルヴォーもそうかもしれない。いろんな絵に、シャーロックホームズっぽい虫眼鏡で何かを調べている人が出てくるが、インパクトを感じたのはこちらの骸骨。
22.オディロン・ルドン
ルドンのインパクトが大きかった。第一印象は、楳図かずおさんの漂流教室。いつまでも付き纏われそうな目だ。
23.ジャン=フランソワ・ミレー
これは人類史上の最高傑作なのかもしれない。個人的にはそう思ってます。これほど写真や画像と、実物がまったく違うものはない。言葉では言い表せない色です。敢えて言うなら「紫色」。画像からはその色がまったく感じられないと思いますが・・・飢饉や不作など決して楽ではなかった時代。大事な農作業のひとときの時間。そのとてつもなく大事にしたい空間が現れている気がします。
24.葛飾北斎「北斎漫画」
北斎と言えば世界的に有名なあの富士山の絵なわけですが、それはそれで素晴らしいインパクトの構図の作品ではあるんですが、1つ選ぶとしたらこちら。俗に北斎漫画と言われているもの。1800年代半に、こんな庶民に笑いを提供するものを作ってたんです。
25.長渕剛「生まれ変わるなら生きてるうちに」
歌、生き方、アート、言葉。すべてにおいて35年間私の人生を引っ張り続けている巨人。アートも私は大好きです。
26.パブロ・ピカソ「ゲルニカ」
ピカソ。その個性的な絵から小さい時から誰もが見る絵。ただ、そのすごさはわかりにくい。私もこの絵を目の前にするまでは、有名だが、特になにも感じない画家だった。ゲルニカ。1937年のドイツ無差別爆撃の後に描かれたこの作品。画像ではたぶん何も得られない、白黒の絵。この大きな絵を前にした時、そこから放たれる何万色という悲しみの色の風に圧倒される。
27.藤田嗣治
藤田さんは印象的な自画像と裸婦画を数多く描いた人なんですが、ピカソの影響もかなり受けています。こちらの作品もピカソのアヴィニヨンの娘たちとかなり似ているものになってます。なんと言っても、パリ絵画会に大きな影響を及ぼしたということで、刺激をもらってます。
28.セザンヌ
セザンヌは私は正直掴み切れてません。りんごの絵を描くという印象がありますが、さまざまなタイプの絵があります。
29.ピエール・ボナール
ボナールもセザンヌと同じく、さまざまな作風があるのではと個人的には感じてます。そんな中でもこちらのクレヨンぽい淡い絵は印象的でした
30.クリムト
情熱。黄金による熱い情熱。思わず立ち止まる。世界には強制的に立ち止まらせる作品がいくつかある。その一つがクリムト。
31.ジョルジュ・ルオー
情熱的な絵といえば、ルオーも外せません。
32.ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」
私が大学院にいた時、なぜか研究室のサーバーが画家の名前になってまして、私のファイルはすべてrenoirにいれてました。そのため、変なところで親近感を覚えていた画家ですw。こちらは1876年の作品で、これを見た時は、ああ、明治初期にはヨーロッパはこんなにも豊かな日常があったんだな、、、と考えに耽りました。
33.パウル・クレー
幾何学的であったり、丸であったり、なんともいえない不思議な世界観を作り出すのがすごいクレーです。
34.ジャクソン・ボロック
不思議な世界観といえば、ボロックもそうかもしれません。私は、こういうの大好きなんです。欲しいです。
35.エドヴァルド・ムンク
なぜこの「叫び」がこれほど有名になったんでしょう?謎の魅力の絵です。他にもムンクはあるんですが、選ぶならやはりこれ。初めて見た時は、ああ!叫びだ!と叫びそうになりました。
36.アンリ・マティス
マティスはピカソと同時代の巨匠です。ピカソに比べ、日本での認知度は高くない気もします。この絵の他に切り絵でも有名ですが、この5人の人の絵は、なぜかしばらく立ち止まって見てしまう、そんな引力がありました。
37.アンリ・ルソー
こちらもニューヨークにいたときによく見にいきました。こういう感想があっているのかどうかわかりませんが、「絵本の背景に完璧な絵」という印象を私は持ってます。
38.ジョルジュ・デ・キリコ
デキリコは決まった形があって、こんな感じで影が斜めに刺す、建物を奥に伸ばす。この左上の白い建物も、いろんな絵で同じ建物が出てきます。決まったパターンなんですが、どこか哀愁を感じさせます。
39.片岡球子
私の中では完璧な作品です。片岡さん。この赤い富士山がもう何者にも変え難い出来栄え。私が好きな「赤」「曖昧な描写」「抽象画」すべての要素が揃っている絵。
40.平山郁夫
シルクロードに魅せられた画家。基本どれも大きな絵なのですが、シルクロードに沈む夕陽が、ああ、この時代の人たちの歩みが世界に様々なものを届け、発展する礎を作ったんだなと、そんな郷愁がじわっとくる作品たちです。
41.東山魁夷
私は桜が好きなのですが(日本人はみんな好きか・・・)、数多いる画家の中で、最高に美しい桜を描くのが東山魁夷さんなのでは、と思います。
42.岡本太郎「明日の神話」
画家としても、生き方としても、大好きな人物。数々の名言を残していることでも有名です。私が好きなのはこちら、「迷ったら、危険な道を選べ」 これは、危険な道、自分では対応できないかもしれない道は自分を成長させることができる。そんなメッセージ。写真は「明日の神話」 渋谷駅の通路で見ることができます。他にもたくさん素晴らしい作品があります。
43.とある画家S(番外)
実はこれ、息子が10歳の時に描いたものです。気せずして、私が好きなタイプの絵を描いてくれたな、、とお気に入りの一作。ちなみに、サムネイルの画像も息子の作品です。
最後に
まだまだ挙げるべき作家はたくさんいると思います。大人になるまでには、見ておきたいアートという生意気なタイトルをつけてますが、他にもたくさん良い作品はあります。
ただ、私が学生時代から大人にかけて見てきた思い出深い作家を挙げさせて頂きました。こうした歴史ある作品が持つパワー、色、構図、これは紛れもなく今を生きるアプリ、ウェブサイト、プロダクトのデザインに影響を与えている。私は影響をもらってきた。そんな43作品を並べて見ました。
補足:各作品は公開されている各ウェブサイトより転用しております。ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。
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