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「闘う」ということ。

フットボールにおける「闘う」とは。

闘う、闘え、闘おう、育成年代の指導現場でかなりの頻度で聞く言葉。

じゃあ闘うってどういうこと?

選手に質問してみると、球際で負けない、身体のぶつかり合いで負けない、大体そんな答えが返ってくる。

たぶんそう教わっているから。

指導者に聞いても同じ答えが返ってきそう。

もしかすると明確な答えが出せなくて黙る人もいるかも。

闘うってほんとにそういう意味か?

実は僕も「闘う」って言葉はよく使う。

特にトレセンの指導で初めましての選手同士が多いトレーニングや試合の時は必ず使う。

まず「闘える選手」であろう、と必ず話す。

その時はちゃんと「闘う」という言葉の意味がどういうことか説明する。

それが正解かどうかは置いといて、僕の中では言葉の定義がある。

「闘う」というのは、

「自分のできる事やるべき事を妥協せずやり切る」

これが僕の思う「闘う」の定義。

具体的な例で言うと、奪われたボールを自分で奪い返しにいくとか、走るべきシーンでしっかり走るとか、それこそ球際の勝負で身体をぶつけにいくとか。

誰にでもできることをちゃんとやる。

けどそこの勝敗はまったく関係ない。

本気で奪い返しにいけば奪い返せなくてもいいし、本気で走ったなら走り勝てなくてもいいし、球際の勝負で身体をぶつけた結果別に負けてもいい。

もし負けたとしても、その選手は自分のできる事はしっかりやり切ったと思う。

それが闘える選手。

ハッキリ言って身体には限界がある。

体重が40kg台の選手が60kg台の選手に当たり負けしないなんてほぼ無理。

長い時間走るだけの身体がまだできてない子が成長の早い子に走り勝つのも難しい。

そこの勝ち負けを闘えるかどうかの物差しにするのはあまりにも理不尽すぎる。

自分より大きな選手に当たり負けした選手、フルタイム走り切れなくて交代した選手、そういう選手を闘えないと評価する指導者は多い。

本当にその選手は闘えていないのか?

僕なら、大きな選手にも怯まずに立ち向かえた事、ちょっと手を抜きながらやるのではなく走れなくなるまで出し切った事を評価してあげたい。

「闘う」という言葉の意味を考え直そう。

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