見出し画像

第2創業期が始まろうとしています。


経営者は会社を”継続企業”という前提の元、維持・発展させなければならないものだと理解しています。そんな中で創業前から決めていたことがありました。弊社はスタートアップとしてはかなり特殊な経営スタイルと見られますが、エンジェルやベンチャーキャピタル等の資本家から出資を受けずに、自己資本でここまで成長を遂げてきました。

そんな環境だったからかもしれませんが、創業期には創業期の面白さがありました。初めて社員を雇用したとき、オフィスを移転したとき、単月黒字化を果たしたとき、ひとつひとつのシーンはその時のメンバーと共に今でも鮮明に覚えています。今、非連続となる大きな意思決定をするにあたり、ここまで会社を継続できたことに対する感謝と、そしてまた新しい挑戦ができる感謝と、そんな穏やかな気持ちでいます。


第2創業期では、創業期から貫いてきた自己資本経営を真逆に方針転換し、社会の為になるインフラサービスを創るべく、大きな勝負に出ようとしています。それは、具体的にはベンチャーキャピタルからの出資を受けるという事です。初めて対峙した資本市場。会社にとって大きく、後戻りができない不可逆な意思決定。自己資本100%企業ではなくなる今この瞬間に思うことを、今日は書き記しておきたいと思います。

アイミツのサービス開始から5年目を迎える今年、長いようであっという間の4年間、笑いあり涙ありの日々をこの五反田で過ごしました。

社員、アルバイト、インターンシップ、業務委託など、雇用形態の垣根なくスタッフ皆で仲の良いユニラボチームなので、たまにしんどいことがあっても、そしてHARD THINGSと思うような(泣きたくなるような)ことが続いても、皆で答えがない難問と困難に立ち向かい、明るく笑って乗り越えてきました。そして、概ね順調だった事業の進展に助けられて、何とか会社をつぶさずにギリギリやってこれました。


サービス立ち上げから今日まで振り返るのは一瞬です。走馬灯のように思い出されますが、この期間を振り返ってみると、やはり思い出すのは、2017年の春に開いた未来会議(全社総会のようなもの)です。

ミッション、ビジョン、バリューをしっかり定めたことが起点となり、全てが再始動したように感じています。その後、壮大なビジョンを実現する為には、会社の舵取り(今回の方針転換の打診)を大きく変えねばならないと社員の皆に打診したのは、2018年春のことです。その時のことを少し紹介しておきたいと思います。

『 自己資本だけでここまで経営してきた(プライベート企業の)ユニラボですが、果たしてこのままで、我々が掲げる世界観を実現できるのだろうか。時間を掛ければできるだろうという回答は、見方によっては逃げでしかなく、役職員の皆一人ひとりが、果たしてそのくらい長期的視野で取り組んでくれるだろうか。もしそれがNoなのであれば、経営者として時間をお金で買えるタイミングで意思決定をしないのは、自分自身のエゴであり、社員やスタッフに対して不誠実なのではないか?そして、我々には「やるか、やらないか」の選択肢なんかじゃなくて、「やり切るか、中途半端に諦めるか」の2択しかないのではないか? 』

といった社員の皆への問いかけです。500万円という極めて少額の資本金でここまで経営してきて、既にその資本金では説明できないような売上も上げており、従業員数が80名を超えた今、改めて社員の幸せを願うと、会社の挑戦を自分が止めてはいけないと思うようにもなっていました。


BtoBの中でも「受発注」というこの領域、図らずももう何年もイノベーションが起きておらず、また、テーマが巨大すぎる分、色々なことにチャンスがあると考えています。永遠に新規参入と撤退が繰り返されつつ、なめらかに変化が続いていくようなイメージを持っていました。


一方で、創業元年のDAY1から私が想い描いていた朧気ながらも確かなビジョンは、5年目を迎える今、(厳しめに見て)何ひとつ実現できていないのは、その夢に日付を入れなかった事が原因ではないか、と社員には反省も込めて説明をしました。

いつかできる夢を永遠と追い続けるのと、具体的に達成マイルストーンを決めて向かう夢は、同じ夢でもその趣旨が違うものと今になって思います。私自身の経営観も、年輪経営のような長い時間をかけて作り上げていくインフラのような事業を志すところにありました。10年後も続いているものしかやるつもりはないと、社員には説明しています。そんな性格なこともあり、いつまでに?という説明をコミットする必要がなかったのかもしれません。

画像2

(未来会議2018の最初のスライド、「ビジョンと向き合い、夢に日付を入れる」)

「ビジョンを実現する」その為に、夢に日付を入れて、外部資本家(ベンチャーキャピタル等)から新しく株主をお迎え入れる事、その株主と一緒にタッグを組み、自己資本経営では成し遂げられない事業成長を志す、という経営方針転換は、これまで敢えて外部から資金調達(エクイティファイナンスの意味)をせず、ここまで頑張って自己資本経営を続けてきた私たちにとっては、とても勇気のいる、大きな意思決定だったと振り返っています。


また、方針転換するとは言え、良いサービスをお客様に提供し、喜んでいただくという本質はこれまでも、そしてこれからも何も変わりませんし、資本投下という観点では、投資をすれば更に多くのお客様に喜んで頂ける自信のようなものが見つかったという事も大きいと考えています。

スタートアップ投資が過熱して久しいですが、改めて闇雲にエクイティファイナンスをすることは(ケースバイケースですが)私は避けた方が良いと考えていますし、シード期を脱出して、ユニットエコノミクスが確立していることや、事業スケールさせるチームが出来ていることなど、判断するポイントは一つではなく幾つもあると考えています。

かくして、令和時代を迎え、5年目を迎えたBtoB受発注プラットフォーム「アイミツ」は、次の節目のマイルストーン(10年目の節目)に向けて、再出発をすることになります。今回、大手ベンチャーキャピタルから初めての出資を受け、また、複数の市中銀行からの借入も含め、総額数億円のファイナンスを実施することに致しました。


エクイティファイナンスを進める過程においても、様々なベンチャーキャピタルさん、事業会社さんにもプレゼンをさせて頂き、多くの方に弊社ビジョンの可能性を評価頂いたと考えています。この期間、多くの方々にビジネス面やファイナンス面でアドバイスを頂くことができました。前職の同僚や先輩の方々、弊社の顧問をしてくださっている方々、沢山の友人知人のネットワークに支えられている実感を持ち、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。


これからは社会の公器と言われるような会社を目指し、より多くの方々にサービスを利用していただきたいと考えています。また、組織としての品格を鍛えて、お世話になった方々に恩返しができるよう、社員の皆と力を合わせて邁進していくのみと考えています。


社員の皆についても、創業期から第2創業期への非連続な流れの中で、希望と不安と様々な感情が入り混じる中、日々奮闘してくれて心から感謝しています。現場は変革の過程だと思います。苦しいことを乗り越える度、私も含めて社員の皆が成長し、組織が大きくなる。結果として事業が大きくなっていく、そういうフェーズにおいて、改めて一人ひとりの力を合わせて結果にコミットする。そして、”チームで成果をあげる会社”を創っていきましょう。

私のマイコンパスに、このような記載があります。
※自分自身の3つの重要価値観を全社員に共有するユニラボの制度

強く美しく逞しく:人間として、起業家としてブレずにそうありたい。
仲間との強い絆:向き合うことに全力投球し、その結果として生涯の仲間となりたい。
挑戦と成長:本気で挑戦し、成長を止めない。夢なきものに成功なし。


”夢なきものに成功なし” という締めくくりに込めた想いは、これまで(過去)よりも、ずっと長いこれから(未来)に向けた言葉です。 楽しいこと、辛いこと、たまに泣きたくなることがあっても、今回決めたことを絶対に後悔しないように、本物コミット(=粘り強くやり抜く)するのみ、だと思っています。

終わりになりますが、2018年の終わりからまた新しい仲間が続々加わっています。個性豊かな粒ぞろいのメンバーばかりなので、また追ってご紹介していければと思います。 株式会社ユニラボでは、第2創業期の事業グロースフェーズを共にしてくれる仲間を全職種で募集していますので、ご応募お待ちしています!

画像3

今年度マネジメントチームです。各分野のプロフェッショナル、経験豊富なメンバーがジョインしてくれています。

女性2-768x512

他社でバリバリ活躍していた女性陣が続々とカスタマーサクセス部に入社!
以前は男性ばかりだったのが、逆転!良い感じのチームが出来上がるでしょう。

マーケ-768x512

人種のるつぼのマーケティングチームですが、webマーケ未経験の方も多いです。何でも言い合える強いチーム!今日も明るく元気に頑張っています。

画像6

昨年末に2Fエリアを増床、80席近いオフィスに拡張しています。
畳エリアが人気で、ここでゴロゴロmtgをしています~


※こちらの記事は、2018/6/7にユニラボ公式ブログで公開されたものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?