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美しい写真にのせてお届けする心の詩   №012~№015

№012 ゲッコー

まったく困った奴だけど今の私の唯一の家族ゲッコー

雷鳴が聞こえると
傍から離れない

稲妻が走ると
コアラの様に脚にしがみ付く

少し部屋を離れると
寂しくて暴れまくる

ゲッコーよ
何モノなんだ
お前は

解説

以前の詩にも登場した雄のトイプードル。トリミングしない私のせいで今ではモップの様になっているゲッコー。少しアルビノが入っている。
彼のせいでおちおち外出も出来ない、まったく困った奴だ。だが今の私には唯一の家族だ。

№013 いってらっしゃい

幸せへの願いは日々のさりげないシーンにあるもの

ねえ
今日一番大切な事
わかってる?

元気に帰って来る事だよ

いってらっしゃい

解説

実はこの詩は自殺防止の想いを込めたものだ。
幸せへの願いは日々のさりげないシーンにこそあるもの。今が幸せであるほどその願いは切ないものだ。或いは不安や絶望の中にある時、唯一の希望を失う事は恐怖である。生きている者はその周囲特に身近な者に対して大きな責任を負っているのだ。そしてここにもやはり感謝がある。

№014 フェアリー(Ⅱ)

社会から離れると見えて来るもの、それがフェアリーか

フェアリー、妖精、精霊、Numen、ゴブリン…
色んな呼び方があるけど

ここなら会えそうな気がして
それで僕は
こんな所に住んで

小説書きながら
料理しながら
毎日フェアリーを探している

解説

フェアリーとは私にとって自身の精神の具現である。それを観るという事は自身の精神を観るという事と同義であり、追い求める事はそれを見極めようとする事だ。だから社会から離れて純粋培養液の中で観察しようとしているのだが、見えた時の事を考えるとそれはそれで怖くもある。

№015 ブロッコリー(三連作)

ブロッコリーへの拘りをどう表現するか

解説

敢えて詩の書き出しは行わなかった。くだらないと言えばくだらないのだが、好きで堪らない物への気持ちをどう表現するのかと言う点でこれも自身に与えた課題であり、習作でチャレンジでもある。
その点に於いて「心を描く」と言う試みとしては他の作品と同様大真面目なのである。

カンボジアの中でも僻地に暮らしながらも、ほぼ無収入で小説を中心に、主に料理をテーマとした詩やエッセイなどの創作に没頭しております。 皆様からのサポートは主に端末機器や通信に当てさせて頂きますので、ご支援の程よろしくお願いいたします。