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横並び評価の陥穽〔気になる記事(YAHOO!ニュース)〕

 会社の業績が振るわなくなると、よく、“見える化”とかの掛け声のもと、組織ごとの「一人あたり〇〇」で横並び評価をして改善を鼓舞する姿が見られます。

 私としては、こういったやり方を「全面否定」するものではありませんが、その前段では、「分子分母の定義やその妥当性」「組織としての類似点・相違点」等を明らかするといった “横並び評価することへの納得性の担保” が不可欠だと考えています。

 仮に、そういった前段の整理なくして「数字の横並び」が示された場合には、その表層的な順位等で短絡的に反応するのではなく、その数字を見た側の方で、提示された数字の作り(分子分母の定義)やその意味するところをしっかりと分析・理解したうえで、必要なアクションをとらねばなりません。(場合によっては、意図した方向へ誘導するために、「確信犯的に」横並びの数字を提示するケースすらあります)

 その観点から、参考になりそうな記事があったのでご紹介します。

 ・「日本は26位に転落」一人当たりGDPの減少に見る日本経済の処方箋
  → https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20191028-00148705/

 私自身、山本氏の解説のすべてを理解し、その主張に賛同しているものではありませんが、「日本の一人当たりGDPの順位が26位になった」ということに、脊髄反射的に「そんなに悪いのか」とか「それは〇〇のせいだ」とかの反応をするのではなく、しっかりと数字の背景や意味を説き起こして、数字が示す論点や、それに対する自分の考え方を明らかにするプロセスは大いに参考にすべきだと思います。
 ちょっと読みにくい記事かもしれませんが、上記のような観点からのサンプルだとの位置づけで一読してみてはいかがでしょう。



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