おかげ、おかげ、おかげの母の命
三年前のわたしの骨折は母の命を少しだけ
ほんの少しだけ
伸ばしてくれたのか
それは母の意志とは違ったのか
わたしは自分の身を挺しても母と一緒に居たかった
それだけはわかっている
母がいれば
何にもいらない
母の命は尽きかけていた
でも死ぬなんて思えない
母が彼の世に旅立つ前
一年位命を伸ばしてくれていた
「お母さんは今御修行している」と親さまにも言われていた
母の身体はぼろぼろだった
あっちもこっちもガタガタで
生きてることも不思議だった
一年間の猶予をもらい
母は生きていた
わがままを言われ
喧嘩して
腹を立てる
本当はもっと優しくしたかった
わたしのことを心配し
でもちゃんと見届けて
「あんたなら大丈夫」と思って
父のところへ旅立った
大丈夫、大丈夫といつもわたしを見守ってくれている
いつか必ずお別れしなきゃいけないのに
母はさっさと親さまに掴まって行ってしまう
彼の世なんてない…と思っていた母が親さまに出会い、変わってゆく
いつも親(神)に見守られて生きている
彼の世はいいとこらしいから
もう降りてきたくないと言っていた
おかげ様で
救われた命
救われた魂
救われた母
思えば不可思議な一年だった…
わたしへのご褒美なの
この世での修行を終えて還って行く
母を見届ける
子としての使命を果たす
信じるものがあることは幸せだ
見えないから無いのでない
見えないけれど感じてる
生かされている命を
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