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『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』感想(ネタバレ含む)

数日前にマリオの映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』観ました!!最高!これを書き始める前に他の人の感想を見てしまってはいるんですが、改めて自分の言葉で感想を残しておいた方がいいなと思った次第です。たぶん"紹介"って感じにはならなさそうです。

・最初に総評

一言目にいっておきたいのは「最高の映画化だった!」。あの顔を見てマリオだと認知できるくらいに知っている人だったらもうオススメ。ゲームを1作でも触ったことあるなら完璧にオススメ。マリオのゲームを遊んで「面白い」と思った事が一度でもあるなら絶対に観た方がいい映画でした。
"受動的に進んでも面白くなるように調整された「マリオ」"。
悪い方面の話をすると「マリオを全然知らない」かつ「映画であること」に強いこだわりがある人の中には違和感や虚無感があるのもやむなし、といったところです。
"「大人がやるはじめてのマリオ」には正直向かない気がする"

・要素の拾い方が最高!

所謂小ネタ/イースターエッグがめちゃ多くて良かった。広い意味では人間砲台が背景にあるのとかも小ネタのうちだけどもっとディープめなものもあり大満足。
展開に関係あるなし問わずで特に刺さった部分を箇条書きしちゃお。おおよそ嬉しかった順
・モンキーラップ!?!?64のほぼそのままじゃなかった!?
・おっディディー名指しじゃん。横にディクシーも…えっチャンキー!チャンキーコングじゃんか!!マジ!?!?!?
・ムーチョってリアルにすると怖いよね
・うしろの筐体にJUMPMANって書いてあった
・マリオの自室、ゲーム好きのモニター周りだ(パルテナ,アーウィン,etc…)
・ランビのエンブレム!
・カメックのピーチ女装は「NewマリオWii」だったよね
・バルーンファイトの…何の看板だったんだろう
あとこれはPVやスペシャルサイト等の事前情報で知ってたけど
・着信音がGCの起動音だ!

「スーパーマリオブラザーズ」を中心にしつつシリーズネタを入れたり映画オリジナル設定を盛り込んだりするバランスが良かった!"マリオの家族"を筆頭に、"キノピオ隊長"っぽいけどそのものじゃないキノピオ、サングラスをかけるとほんのり"ファンキーコング"っぽさのある門番のコング族、"アッチーニャ"っぽい逆三角ピラミッド、巨大さに磨きがかかったウツボ。洪水の被害状況を説明するポリーン市長。あとそもそもペンギン族やコング族も今回の話に合わせてちょっと設定が変わってるよね。
出番が多い映画独自キャラといえば「犬」。あれなんでマリオペイント(メーカー等)の犬っぽくしなかったんだろう…

・諦めの悪いパルクールに自信兄貴、世界を救う

ストーリー…というか、各メインキャラの描写バランスも良かった!マリオがメインの物語視点でありつつ、ルイージもやるときはやルイージだったし、"戦うピーチ"は原作SMB1のポジションから一番大きな変更点でありつつもクッパからの好意の理由付けに大きく貢献してた。
「キノコ王国で何故ピーチ姫だけが人間(に近いデザイン)なのか」に答えを示してくれたのも良かったなー本編設定に逆輸入するかは五分五分だけど。
今回は、頑固で少しお調子者なマリオが気弱だがギリギリの所で芯のある弟のルイージと「スーパーマリオブラザーズ」になる話だったのでアクション本編にあんまり出ないタイプのキャラがいなかったのは仕方ないかな。

ブルックリンでパルクールをする基礎力があるマリオが、ピーチ城裏の練習コースで修行を積み、ウツボ脱出から式場乱入までの道のりでクッパ軍団相手に実践、の流れは原作ゲームの「安全な場所で仕掛けを理解させてからミスしうる本番をやらせる」メソッドを感じて非常に良かった。そしてブルックリンを救うための"ボス戦"で決着。最高。
スターを取って「本当のスーパーマリオブラザーズ」になってから"あのジャンプ"を跳んだところで涙が出そうになった。

・1点だけ、乗れなかった要素

これは私が娯楽の軸をゲームに置いてる人だからかもしれないけど、せっかくのマリオの映画で、原作ゲームのアレンジ曲も多数流れる中で、知らない洋楽(おそらく)が急に流れるのだけは置いて行かれた感があって良くなかったかな。「マリオ 洋楽」でパブサするとファミコンSMB1当時付近の洋楽らしいけど"任天堂とは無関係"ですよね?無の気持ちで流してアニメーションの方に注視していたので「体験を損ねる」ほどではありませんでしたが。
普段映像作品はTVアニメを見る事が多いから「キャラ歌唱カバーでもない既存曲」が流れるのがかなり珍しい事なので私が慣れてないだけかも?(珍しい例→ジュエルペットサンシャイン)
アニメ映画でもほとんど無いですよね?実写洋画はありがちなイメージだけど違う文化だとして流してるかも。実写邦画はどうなんだろう?
さっきの段でジュエルペットサンシャインを思い出して気付いたんですが私の中で「既存曲を使う」のはパロディの側面が強いと感じてしまうのかもしれません。マリオで現実のパロディをするな。と思ってしまったのかも?

・「これは一作目にすぎない」という勝手な期待

ということで、全てにおいて完璧だとまではいわずとも、めちゃ楽しい最高の映画だった事は変わりないです!!吹き替えならぬ「日本語版」で観たので映画館でやってるうちに字幕版も観ておきたい!
本作は「NINTENDO+ILLUMINATION」の体制で6年程前(2017年頃?)から制作された映画ですが、任天堂は2022年に映像制作会社のダイナモピクチャーズを子会社化しニンテンドーピクチャーズと改名したほどなので、今後映像作品への注力が期待されます。ニンテンドーピクチャーズ体制ではないにせよ第一弾がこの完成度で今後大丈夫!?過度な期待、しちゃいますよ!?

…とりあえず任天堂IPの中なら「大合奏!バンドブラザーズ」を映画化してください。期待してます。アニメで動く彩崎ゆうちゃんが見たいです。


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