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ひたすらによいものを目指しつつエンジニアの楽しさを伝えていく #未来のためにできること

私はラジオ局の設備系エンジニアである。局内設備の更新や新設備を導入し、それを実際に運用し、リスナーへ番組を届ける仕事である。

設備

私のような設備系の仕事では、メーカーとの導入打合せ初期から、出来たモノの設置工事、その後の十数年に亘る運用中にも、様々な問題やトラブルが起きる。

理論や方法論がどれだけ進化しても、その対処の場面では、人と人が向き合い、対話し解決する。時には意見が衝突し、バトルとなる。

朱入れされた資料

ユーザーはよりよい運用を求め、メーカーは、要望をいい形でシステムに反映することを考える。両者の思いはすべて、良いモノを作りたいというエンジニアの矜持である。

エンジニアたち

時にプロジェクトが炎上したような状況下でさえも、困難なモノを実現しカタチにしていくことは、エンジニアとして楽しく、モノの完成時には、一切を忘れ、喜び合えるのもエンジニアの醍醐味だ。

モノの運用中には「次はこうしたい」という問題意識が生まれる。そして次の更新時には新技術を導入し、改善点を見出し、さらによいモノを作る。

この「輪」の中で、エンジニアたちに技術力やノウハウが溜まり、業界が発展する。

突き詰めればそれが科学技術の発展であり、それに寄与することがエンジニアの生き甲斐であり楽しさである。

昨今、設備が情報化、さらにクラウド化している。その流れの中で、よりよいモノを、ああしようこうしようと時間をかけて作り上げていく余地が徐々に失われてきている。

若手エンジニアの中には、クラウド化により、面倒なヒトとの向き合い、作り込み作業が不要で楽だという風潮もある。

しかし、誰かが作った雲上の見えないモノを単に利用するだけで、それはエンジニアとして楽しいのだろうか?

人と人がやり合い、問題を解決し、よいモノを作る、そのようなプロセスがなくなるのは、正しいのだろうか?

また、これからの若手エンジニアが「輪」に入らずモノを使うだけで生き甲斐をもって一生楽しくやっていけるのだろうか?

後輩の若手エンジニアには、精々、私が楽しそうに人とやり合い、バトルし、炎上しているのに楽しそうな姿を見せて、エンジニアの生き甲斐を伝えていこうと思う。

それが私のエンジニアとして 未来のためにできること だから。

未来のために


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